業務改善は“体験”から学べ!『業務カイゼンゲーム(工場編)』で身につける PDCAサイクルの実践力

業務改善は“体験”から学べ!『業務カイゼンゲーム(工場編)』で身につける PDCAサイクルの実践力

業務改善は“体験”から学べ!『業務カイゼンゲーム(工場編)』で身につける PDCAサイクルの実践力

業務の効率化やコスト削減といった課題は、製造業だけでなく、あらゆる業種の企業に共通のテーマとなっています。中でも「PDCAサイクル」は、業務改善の王道フレームワークとして長年活用されてきました。

PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つのステップを回すことで、継続的な改善活動を推進する手法です。しかし、現実の職場では以下のような問題が多く見られます。

✓計画だけが立てられ、実行や評価が曖昧
✓Checkが“結果報告”で終わってしまい、原因分析が甘い
✓Actionが取れず、改善が次に活かされない

このように、理論は知っていても、実際に“使いこなせていない”ことが多いのです。そこで注目されているのが、「PDCAを体験しながら学ぶ」研修プログラムです。今回紹介する『業務カイゼンゲーム(工場編)』は、PDCAを肌で感じ、自分の行動として定着させることができる貴重なプログラムです。


PDCAが失敗する典型パターンとは?

パターン1:Planが曖昧すぎる


最も多いのが、「とりあえずやってみよう」と曖昧な計画で始めてしまうパターンです。目的や評価基準が不明確なため、途中でブレたり、結果の良し悪しも判断できなくなります。

回避法:SMARTで目標を設計する

– S(Specific):何を達成したいのか?
– M(Measurable):成果は数字で測れるか?
– A(Achievable):現実的に達成可能か?
– R(Relevant):組織の目的と整合しているか?
– T(Time-bound):期限はいつか?

パターン2:Doが形式的に実行されるだけになっている


PDCAの「Do(実行)」が、単なる“やったことリスト”になってしまうパターンです。ここでの問題は主に以下の3点です。

1. 目的意識が薄いまま実行している
計画の背景や目的を理解しないまま作業しているため、作業者に「なぜこれをやるのか」という納得感がありません。これは現場のモチベーション低下や形式的な行動につながります。

2. 実行内容が記録されていない
「やったこと」は口頭や曖昧なメモだけで終わり、後から振り返ろうとしても「誰が、何を、どうやったか」がわからない状態になります。これではCheckフェーズでの比較や分析が困難になります。

3. イレギュラー対応が属人化している
現場判断での対応が共有されず、ノウハウが再利用できない状態です。現場の“工夫”が改善として組織に残らず、毎回ゼロからの対応になります。

回避法:実行記録とナレッジ共有を標準化する

– 実行時には簡易な作業ログを残す(例:チェックシート、実施ノート)
– 現場で起きたトラブルや工夫をミニふりかえり会で共有
– Doの実行と観察をペアにし、ただ“こなす”のではなく“気づく”仕組みを組み込む

たとえば、製造現場では「作業標準書」を元に作業し、作業後に改善点をメモするフローを導入することで、Doフェーズの質が向上し、次のCheckやActionが具体的に進めやすくなります。

パターン3:Checkが単なる“報告会”になっている


結果の報告だけで終わってしまい、原因分析が行われないパターンです。「できた/できなかった」だけで終わっては、次の改善に活かせません。

回避法:なぜなぜ分析・特性要因図の活用

– 5Whys(なぜを5回)で深堀りする
– 特性要因図で「人・モノ・方法・環境」の観点から整理

パターン4:Actが「とりあえず頑張る」で終わっている


問題が明確になっても、改善策が抽象的だと意味がありません。「気をつけます」「次は頑張ります」は行動に落とし込めず、同じミスを繰り返します。

回避法:KPTと改善アクションの具体化

– Keep(続けたいこと)/Problem(課題)/Try(次の改善策)をチームで整理
– Tryは必ず「誰が・いつまでに・何をするか」の形で明文化

PDCAの本質は「回すこと」ではなく「回し続けること」

PDCAは1回まわせば終わりではありません。むしろ、2周目・3周目にこそ本当の改善が現れてきます。そのためにも、各フェーズでの「失敗パターン」を知り、回避する工夫を仕組み化しておくことが重要です。

ゲームの概要:『業務カイゼンゲーム(工場編)』とは?


業務カイゼンゲームとは、各チームが製造業の会社となり、商品(立方体や三角柱etc.)を製造し、利益合計を競うゲームで、業務改善(PDCA)の要素を加えたゲームです。

チームで、お客様の求める商品を製造し、品質・納期・コストを意識しながら、利益の合計(利益剰余金)を競い合うゲームです。

【ゲームの特徴】
・プロジェクトを成功させるための業務改善力についても理解していただけます。
・ムリ、ムラ、ムダという業務改善を行っていく上で、欠かせない視点を理解することができます。
・ゲームを通じて、売上、原価、利益といった経営感覚を体験できるゲームです。

各チームが1つの製造業の会社になり、最終的な利益額の多さを競い合うゲームです。 製造完了し、お客様の検品チェックにクリアした商品個数が売上、使用した用紙や道具などが原価となり、利益を競い合います。合計で4~5期ゲームを行い、最終利益額が多いチームが優勝となります。

品質(Quality):不良品は価格が低くくなる
コスト(Cost):人員配置や工具(道具)のコストを抑える工夫が求められる
納期(Delivery):時間内に納品できないと評価されない

この中で、ゲームは以下のようなPDCAのループを複数回繰り返して行います。

✓ 作戦タイム:目標設定と役割分担(Plan)
✓ 製造フェーズ:製品の製造と納品(Do)
✓ 成果発表・フィードバック:結果の振り返りと原因分析(Check)
✓ 改善タイム:次ラウンドに向けた改善計画と再挑戦(Act)

業務カイゼンゲームは上記の構成により、参加者は毎回「考え、試し、振り返り、改善する」というサイクルを体験できるのです。

業務カイゼンゲーム(工場編)のURLhttps://business-games.jp/kaizengame_factory/

実体験から学べる!PDCAサイクルの4つのコツ

1. 【Plan】目的の明確化と“数字”で語る計画力


「とりあえずやってみる」のではなく、「まず何を達成したいか」を明確にすること。ゲームでは、毎ラウンドごとにチームで「利益〇円を目指す」「不良率5%以内」など具体的な数値目標を立てます。

計画フェーズで求められる視点は以下の通りです。

現状分析:前回ラウンドの結果をもとに、改善が必要な工程はどこか
工程設計:工程数を減らすか、ライン作業を導入するか
役割分担:誰がどの工程を担うか。マルチスキル人材の配置が効果的か

また、使用可能な時間、資材、人材といったリソースの中で「最大の利益を出す」ためには、試算と戦略思考が欠かせません。このように、ゲームを通じて“戦略的に計画を立てる力”を磨くことができるのです。

2. 【Do】計画どおりに動く難しさと、実行中の柔軟な判断力


製造フェーズでは、実際に計画に基づいて折り紙の製品を作り、納品していきます。しかし、現場では次のような事態がしばしば起こります:

・思ったより作業時間がかかる
・資材が偏ってしまい、ボトルネックが生まれる
・指示ミスや作業手順の誤解による工程ミス

このようなとき、重要なのは「計画に縛られすぎず、現場判断で対応する柔軟性」です。たとえば、作業負荷の偏りを感じたら途中で人員を再配置したり、一部工程を簡略化したりと、現場での“瞬時の改善行動”が求められます。

また、チーム内でのコミュニケーションや情報共有も、実行力に大きく影響します。口頭での指示ミス、確認不足、無言での“自己判断”など、現場特有の課題も浮き彫りになり、実務に通じる気づきが多数得られます。

3. 【Check】「うまくいかない理由」と真摯に向き合う習慣


製造が終わったあとは、実行結果の評価タイムです。ここでは「目標に対してどれだけ達成できたか」を数値で確認しながら、原因分析を行います。

Checkの視点として重要なのは次の3点です。


① 実行内容の記録:誰が何をしたか、どのように作業したかをログ化
② 結果のギャップ確認:目標との差分と、その発生原因を追及
③ 改善の種の発見:よかった点・悪かった点の両方を洗い出す

たとえば、「納品数が足りなかった理由は何か?」という問いに対し、「途中で資材がなくなった」「工程の一部が渋滞していた」など、定性的・定量的に振り返る習慣が身につきます。

単なる“失敗の報告”ではなく、“改善に結びつく振り返り”を意識できるようになる点は、実務におけるPDCA定着に大きく寄与します。

4. 【Act】改善アイデアを“実行可能な形”にする技術


Checkフェーズで得た示唆をもとに、次のラウンドでは「改善計画」を立てます。ただし、ここで注意すべきは「理想論ではなく、現実に落とし込む」こと。

・「次回はもっと頑張る」→ 抽象的で効果なし
・「資材係を固定化し、流れ作業を導入する」→ 実行可能かつ具体的

また、改善案には「優先順位付け」と「再発防止策」の視点が必要です。限られた改善時間の中で何を優先するか、同じミスを繰り返さないためにどのような工夫を取り入れるか。

こうしたプロセスを毎ラウンド繰り返すことで、チームの改善力は格段に向上し、「カイゼン文化」が自然と醸成されていきます。

PDCAはものづくりだけじゃない!非製造業でも使えるPDCAの本質


「業務カイゼンゲーム(工場編)」は製造業をモデルとしていますが、その本質は「業務を観察し、仮説を立てて、実行し、結果を評価し、改善する」こと。これは、業種に関係なく使える汎用的なフレームワークです。

以下に、非製造業でのPDCA活用の具体例を紹介します。

営業部門:成約率改善のサイクル
– Plan:月間20件の新規商談を目指す
– Do:テレアポ、紹介、展示会からアプローチ実施
– Check:各チャネル別の商談化率・成約率を分析
– Act:成約率が高いチャネルへ資源集中/トーク改善を実施

このように、営業活動を“数値とプロセス”で捉えることで、感覚ではなくデータに基づいた改善が可能になります。

コールセンター:顧客満足の向上
– Plan:応答率90%以上、一次解決率95%を目標に設定
– Do:対応スクリプトを使って受電対応
– Check:対応時間・顧客アンケート・録音内容を分析
– Act:トーク例の改善、FAQ整備、教育コンテンツ見直し

PDCAを回すことで、「ただの受け答え」から「改善を生む業務」へと昇華されます。

マーケティング部門:A/Bテストによる施策改善
– Plan:ランディングページAとBでコンバージョン率比較
– Do:広告配信を分散し、一定期間のデータを取得
– Check:クリック率、滞在時間、成約率を指標で比較
– Act:効果の高かったページを基に新バージョンを作成

このように、A/Bテスト自体がPDCAのサイクルとして機能し、マーケ施策の最適化が可能となります。 業種・業務内容に関係なく、PDCAは「改善の基礎体力」として活用できます。製造ラインであれ、営業現場であれ、事務作業であれ、本質は同じです。

重要なのは、「回すこと」ではなく「回し続ける習慣をつくること」です。その第一歩として、業務カイゼンゲームのような“体験型PDCA”を導入することは、非常に効果的な手段だと言えるでしょう。


まとめ

PDCAは回すものではなく「育てるもの」

PDCAサイクルは、道具であり、文化です。一度回せば終わりではなく、何度も回し、改善し、組織に根づかせていく必要があります。

『業務カイゼンゲーム(工場編)』は、その第一歩として最適です。理屈ではなく、実感として「改善の楽しさ」「成果の見える化」「チームでの学び」を経験することで、参加者自身が“自走する改善人材”へと成長していきます。

現場のPDCAがうまく回っていない、人材の改善意識が育っていない、という課題をお持ちの企業は、ぜひこの体験型研修の導入を検討してみてはいかがでしょうか。



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【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間100登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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