Hello! My Name Is 404│ビジネスゲーム研究所 https://business-games.jp 参加者が「前のめり」になって受講する研修は、ビジネスゲームにあり! Sun, 24 Mar 2024 14:35:30 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.5.1 https://business-games.jp/wp-content/uploads/2021/05/cropped-2824630_tate_white-32x32.png Hello! My Name Is 404│ビジネスゲーム研究所 https://business-games.jp 32 32 新人が入ってきたら伝えたいWin-Winコミュケーションのコツ https://business-games.jp/win-win_communication_tips/ https://business-games.jp/win-win_communication_tips/#respond Fri, 22 Mar 2024 10:35:15 +0000 http://business-games.jp/?p=5050 新卒社員の新人が入ってきて戸惑うのは、今までコミュニケーションを取ったことがない人たちとも仕事上、付き合わなければいけないという点が挙げられます。例えば、新人が22,23歳で、上司が40代、50代という親世代で普段なかなか接する機会が少なかったり、学校では仲の良い友達だけで遊んでいればよかったのに会社では苦手な人ともコミュニケーションを取ったりしなければいけなくなります。そのような環境に身を置くからこそ、新人の方々には覚えておいてほしいものがあります。それはWin-Winコミュニケーションという手法です。

Win-Winコミュニケーションをマスターすることは、ビジネスにおける成功や成長の鍵となっています。そこで今回のコラムでは、新人が知っておくべきWin-Winコミュニケーションのコツをご紹介していきたいと思います。

そもそもWin-Winコミュニケーションとは?

Win-Winコミュニケーションとは、自分も相手も、お互いが満足できる結果を目指そうとする考え方で、双方が利益を得る交流のことをいいます。単に妥協することではなく、共に目標を達成するための協力しあうことです。

Win-Winコミュニケーションのアプローチでは、お互いの信頼関係の構築につながり、組織で言えば、チームワークの強化、そして最終的には職場の生産性の向上につながっていきやすくなります。具体的な効果を挙げられると以下のようなものになります。

Win-Winコミュニケーションの効果

1. 信頼関係の構築

Win-Winのアプローチは、相互の利益と成果を重視するため、関係の信頼を深めます。この信頼感は、チームメンバー間でのオープンなコミュニケーションを促進し、更なる協力を生み出します。

2. 効率性の向上

共通の目標に向かって助け合う文化が根付くと、チームの効率性が向上します。Win-Winコミュニケーションを通じて、無駄な競争や誤解が減り、目標達成に向けた直線的な進行が可能になります。

3. コンフリクトの削減

意見の違いはどの職場にも存在しますが、Win-Winコミュニケーションは、衝突を建設的な解決策に導く手法を提供します。これにより、不要な対立を避け、チームの結束力を保ちます。

4. モチベーションの向上

チームメンバーが互いの成功を支援し合う文化では、個々のモチベーションが自然と高まります。成果が認められ、共有されることで、さらなる成果を目指す動機付けにもなります。

5. イノベーションの促進

信頼と相互尊重の環境では、新しいアイデアや革新的な解決策が生まれやすくなります。Win-Winコミュニケーションは、リスクを恐れずにアイデアを共有し、チーム全体のクリエイティビティを高めます。

Win-Winコミュニケーションの基本スキル

聞く力(アクティブリスニング)

相手の言葉だけでなく、その背後にある意図や感情を理解しようとすること。これは質問を通じて関心を示し、相手の話に耳を傾けることから始まります。

例: チームミーティングで、同僚がプロジェクトの懸念点を表明しています。アクティブリスニングを実践するには、相手の言葉を途中で遮らずに話を聞きます。そして、「あなたが言いたいことは、プロジェクトのこの部分について不安があるということですね?」というように、相手の主張を自分の言葉で要約してみせることで、理解していることを示し、共感を表現します。

明確なコミュニケーション

自分の考えや要望を明確に伝えること。これには、具体的な例を挙げて説明する能力が含まれます。

例: プロジェクトの期限に関して上司に相談する場合、あいまいな表現(「もう少し時間が欲しいんですけど…」)ではなく、「このプロジェクトを成功させるためには、追加で2週間の時間が必要です。その理由は…」といった具体的で明確なコミュニケーションを心がけます。これにより、必要なサポートを得やすくなり、誤解を避けることができます。

非言語コミュニケーション

ボディランゲージやトーンの使用は、言葉以上に強いメッセージを送ることができます。ポジティブな態度とオープンな姿勢を保つことが重要です。

例: あなたがプレゼンテーションを行っているとき、聴衆に対してオープンなボディランゲージ(背筋を伸ばし、目を見て話す、手を開いて見せる等)を使うことで、自信と受け入れの姿勢を示すことができます。また、声のトーンを変えることで、話の重要なポイントを強調したり、聴衆の注意を引きつけたりすることができます。例えば、重要なポイントでは声を少し高めにして強調し、話の転換点ではトーンを落として次のセクションへの移行を示します。

Win-Winな関係を作るための実践的なコツ

それではWin-Winコミュニケーションの実践的なコツを見ていきましょう。

①目標の共有

チームメンバーと共通の目標を持つことで、一体感と協力の精神が育まれます。目標を明確にし、
それに向かって一緒に進むことの重要性を理解しましょう。

【イメージ例】

チームプロジェクトにおいて、初期ミーティングで各メンバーの期待値を共有し、全員が同意する共通のプロジェクトゴールを設定します。これにより、目標に対する個々の貢献が明確になり、チーム全体のモチベーションが向上します。

②コンフリクトマネジメント

意見の相違は避けられないものです。大切なのは、これを建設的な議論へと導き、共に解決策を見つけることです。

【イメージ例】

意見の衝突が起きた場合、ただちに解決策を模索するのではなく、まずは各々の意見を落ち着いて聞き出し、理解を深めます。次に、「共通の解決策を見つけるためには、どのような点で一致できますか?」と問いかけることで、双方が受け入れ可能な妥協点を探りましょう。

③フィードバックの与え方と受け方

ポジティブなフィードバックはもちろん、改善が必要な点についてもオープンに話し合える環境を作りましょう。また、フィードバックを受け入れる際は、学びと成長の機会として捉えることが大切です。

【イメージ例】

ポジティブなフィードバックを先に述べ、その後で改善が必要な点について構築的な提案を行います。例えば、「あなたのプレゼンテーションはとても情熱的でした。次回は、もう少しデータを詳しく説明してみてはどうでしょうか?」といった形です。これにより、相手は自身の強みを認識しつつ、成長の機会も見出すことができます。

④認知のバイアスを理解する

自分の偏見や先入観がコミュニケーションにどのように影響しているかを自覚し、それを乗り越えることが、公平で建設的な対話を可能にします。

【イメージ例】

自己反省を行い、過去の経験や先入観が意見形成にどのように影響しているかを考えます。チームミーティングでは、自分の意見を述べる前に、「これは私の個人的な経験から来るものですが…」と前置きすることで、自分の視点が一つの解釈に過ぎないことを認識し、他者の意見にも耳を傾ける姿勢を示しましょう。

新人がコミュニケーションで直面するよくある課題とその解決方法

新人が職場で直面する典型的な課題には、様々なものがあります。これらの課題を理解し、適切に対処することで、新人はスムーズに職場に適応し、早期に成果を出すことが可能になります。以下は、新人が直面する一般的な課題とその対処法についての詳細です。

1. 職場文化への適応

よくある課題:新人の頃は職場の公式なルールだけでなく、非公式のルールや文化にも適応する必要があります。

※これにはコミュニケーションのスタイル、ドレスコード、休憩時間の過ごし方などが含まれます。

対処法:上司や先輩たちの会話、やり取りをしっかり観察し、わからないことや疑問に感じたら、すぐに質問することが重要です。

先輩社員の行動を注意深く観察し、不明な点は適切なタイミングで質問してください。また、オリエンテーションや研修を積極的に活用し、職場の期待に応えられるよう努めましょう。新しい環境への適応は時間がかかるものです。自分に合ったストレス管理法を見つけ、必要ならばメンターや同僚に相談しましょう。

2. コミュニケーションの難しさ

よくある課題:新人の頃は上司や同僚とのコミュニケーションに苦労することがあります。

※フィードバックの受け取り方、意見の表明の仕方、またはチーム内での自分の役割の理解が含まれます。

対処法:アクティブリスニングを実践し、意思疎通をはかるための質問を積極的に行いましょう。

また自分の意見や感じていることを適切に表現することも大切です。良好な人間関係は、職場での成功に不可欠です。オープンで誠実な態度で接することで、信頼関係を築くことができますし、不確実性を感じたら、メンターや信頼できる同僚に相談してみましょう。

3. 自己主張が難しい

よくある課題:新人の頃は自分の意見や考えを伝えて良いのかどうか悩むことが多々あります。

対処法: 自己主張のスキルを高めるためには、自信を持って意見を表明することが大切です。しかし、その際にも相手の立場や感情を尊重することを忘れずに。具体的な例や事実を基にして自分の意見を述べ、Win-Winの解決策を目指しましょう。


まとめ

Win-Winコミュニケーションは、新人が職場で成功するために不可欠なスキルです。このコラムで紹介したコミュニケーションのコツやアプローチを実践することで、効果的な人間関係を築き、職場での生産性を高めることができます。コミュニケーションは継続的な学習プロセスであり、日々の経験から学び続けることが重要です。

このコラムが新人の皆さんの職場での新たなスタートに役立つことを願っています。チャレンジし、成長し、そして職場での成功を掴み取ってください。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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社会人になったら読んでおきたい『7つの習慣』とは https://business-games.jp/sevenhabits/ https://business-games.jp/sevenhabits/#respond Wed, 06 Mar 2024 03:50:15 +0000 http://business-games.jp/?p=5035 スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』は、自分を変えたい、もっと良い働き方をしたいと思っている人にピッタリの本です。特に、仕事で成長したい若手社員や、チームをもっと良くしたい管理職の方々には、この本から得られるヒントがたくさんありますよ。今回はその7つの習慣についてご紹介していきたいと思います。

7つの習慣の概要

スティーブン・R・コヴィー氏の『7つの習慣』は、パーソナルおよびプロフェッショナルな成長を目指す人々に広く読まれている自己啓発書です。この書籍は、個人の効果性を高めるための原則に基づいたアプローチを提案しています。若手社員および管理職の皆様にとって、これらの習慣を理解し、日々の業務やキャリアに取り入れることは、自己成長とチームの成果向上に大きく貢献します。

7つの習慣の概要

1. 主体的であること(Proactivity)

自分の選択に責任を持つこと。環境や他人に左右されず、自分の反応を自ら選ぶ力を持つことが重要です。
自分の行動は自分で選べるんだ、ということ。周りのせいにしないことが大切です。

2. 終わりを思い描くことから始める(Begin with the End in Mind)

目標や願望を明確にし、それに基づいて日々の行動を決定すること。長期的なビジョンを持ち、それに沿って行動する力を育む。
どこに向かっているのか明確にして、それに向かって動くことが大切ということですね。

3. 最優先事項を優先する(Put First Things First)

緊急ではないが重要な活動に時間を割くことで、より効果的な結果を生み出す。時間管理ではなく、優先順位管理。忙しいことに追われず、本当に大切なことに時間を使いましょう。

優先順位マトリックス 時間管理マトリックス

4. Win-Winを考える(Think Win-Win)

相手と自分双方にとって利益のある解決策を探求すること。競争ではなく、協力的な関係性を築いていきましょう。

5. まず理解に徹し、そして理解される(Seek First to Understand, Then to Be Understood)

相手の話を真摯に聞き、理解しようとすること。これにより、より深い人間関係が築け、効果的なコミュニケーションが可能になるはずです。

6. シナジーを創造する(Synergize)

異なる強みを持つ個人が協力することで、一人ひとりでは達成不可能な成果を出すこと。チームワークと多様性を大切にすることで1人ではできないこともチームで達成できるようになるはずです。

7. 刃を研ぐ(Sharpen the Saw)

身体的、精神的、感情的、精神的な健康を維持し、バランス良く成長すること。自己更新と持続可能な成長を目指しましょう。

7つの習慣の短編ビジネス小説を作ってみた

7つの習慣をわかりやすくイメージしてもらうためにchatGPTを使用して短編形式のビジネス小説を書いてみました。主人公になった気持ちで読んでみてください。

タイトル:星を目指して

第1章: 新たな始まり

東京の喧騒を抜け、新設された小さなIT企業「スターテック」で、若手社員の健太は初めてのプロジェクトリーダーに抜擢された。彼に与えられたミッションは、次世代の通信技術を開発し、市場に打ち出すこと。しかし、チームは経験不足と個々の意見の相違で、初日から難航していた。

第2章: 目的を見失わずに

健太は、コヴィーの「目的を持って始めること」を思い出し、チーム全員でビジョンを共有するワークショップを開催した。一人ひとりがプロジェクトの最終目標を紙に描き、その理由を共有する。このセッションを通じて、チームは「次世代の通信で世界をつなげる」という共通のゴールに合意した。

第3章: 優先順位の再考

プロジェクトは進むが、次第に日々の緊急タスクに追われ、本来の目標から遠ざかっていく。健太は「大切なことを優先する」習慣を思い出し、チームと共に、緊急ではないが重要なタスクに集中する時間を設けることにした。この変化により、プロジェクトは着実に前進し始めた。

第4章: Win-Winの探求

開発の中盤、チーム内で意見の衝突が起きた。健太は「Win-Winを考える」を実践し、全員が納得する解決策を模索。彼は、相手の立場を理解しようとする姿勢を示すことで、チーム内の信頼を深め、協力的な解決策を見出した。

第5章: 理解への努力

プロジェクトが最終段階に入ると、健太は外部のパートナーとの交渉が難航していることに気づいた。「まず理解に努め、そして理解される」を思い出し、健太はパートナーのニーズと懸念を深く聞き出し、その上でスターテックの提案を調整。これにより、両者にとって有益な合意に達した。

第6章: シナジーの発見

完成間近で、技術的な問題に直面したが、チームは「シナジーを創造する」精神で、各自の専門知識を活かし合い、革新的な解決策を生み出した。この経験は、チームにとって大きな自信となり、プロジェクトの成功を加速させた。

第7章: 成長を続けるために

プロジェクト完了後、健太は「刃を研ぐ」を実践するため、チーム全員で振り返りとスキルアップの機会を設けた。これにより、次のプロジェクトに向けて、さらに強固なチームと進化していく。

エピローグ: 星への道
スターテックの通信技術は、世界中で大きな評価を受け、健太と彼のチームは業界の新星として輝き始めた。『7つの習慣』が彼らの旅路に与えた教訓は、これからも彼らを導き続けるだろう。そして健太は、自分とチームの無限の可能性を信じ、次なる挑戦に目を向けていた。

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少しはイメージできましたでしょうか?7つの習慣は「マンガで学ぶシリーズ」も出ていますので、それを参考にしてみるのも良いかもしれません。

『まんがでわかる 7つの習慣』単行本 – 2013/10/11【フランクリン・コヴィー・ジャパン (監修)】

https://x.gd/NZUBx 

7つの習慣を実践する上で注意すべき点

『7つの習慣』を実践する上で注意すべき点は、原則を理解し、それを日常生活に組み込むことの大切さを忘れないことです。以下に、各習慣を実践する際の具体的な注意点を挙げていきます。

1. 主体的であること

過度の自己責任: 自分の行動や結果に対する責任を受け入れることは重要ですが、自分のコントロールを超えた事象に対しても過度に自己責任を感じすぎないように注意しましょう。

他者とのバランス: 主体性を持つことが、他者との関係性を犠牲にしてはいけません。コミュニケーションと共感を大切にし、周囲との調和を保ちましょう。

2. 終わりを思い描くことから始める

目標の見直し: 設定した目標が常に現状に合っているとは限りません。環境や状況の変化に応じて、目標を柔軟に見直すことが大切です。

プロセスの重視: 目標達成に固執しすぎると、その過程での学びや成長を見過ごすことがあります。結果だけでなく、達成に至る過程も大切にしましょう。

3. 大切なことを優先する

バランスの保持: 仕事だけでなく、プライベートや健康など、生活の全ての側面でバランスを保つことが重要です。

過剰な計画: 計画は必要ですが、あまりにも厳格なスケジュールは逆効果になることも。柔軟性を持って、状況に応じて調整しましょう。

4. Win-Winを考える

妥協の誤解: Win-Winは単なる妥協とは異なります。相手と自分の真の利益を見つけ出し、双方が満足する解決策を目指しましょう。

関係性の構築: 信頼関係なくしてWin-Winの関係は築けません。長期的な関係構築に努め、短期的な利益にとらわれないことが大切です。

5. まず理解に徹し、そして理解される

聴く技術: 真の理解は、相手の話を表面的に聞くことではなく、本質を理解しようとする姿勢から始まります。自分の意見を述べる前に、相手の立場や感情を深く理解することが重要です。

先入観の排除: 相手の言葉を聞く際に、自分の先入観や偏見に影響されないよう注意しましょう。オープンマインドで接することが、相互理解の鍵となります。

6. シナジーを創造する

多様性の受け入れ: 異なる意見やアイデアを受け入れることが、シナジーを生み出す土壌となります。しかし、多様性を受け入れることの難しさも認識し、互いに尊重し合う姿勢が必要です。

コミュニケーション: シナジーを創造するためには、効果的なコミュニケーションが欠かせません。アイデアを自由に交換し、建設的な議論を促進しましょう。

7. 刃を研ぐ

自己犠牲の避け方: 自己成長のためには時間とエネルギーを投資する必要がありますが、過度に自己犠牲に走ると燃え尽き症候群などのリスクがあります。自己ケアを忘れず、バランスを取りましょう。

継続性: 自己改善は一時的な努力ではなく、継続的なプロセスです。短期間での大きな変化を期待せず、小さな成功を積み重ねていくことが重要です。

『7つの習慣』を実践することで、個人の成長だけでなく、周囲との関係性や組織全体の向上にも大きく寄与することができます。しかし、実践の過程で忘れてはならないのは、これらの習慣が即効性のある解決策を提供するものではなく、長期的な視点で取り組むべき原則であるということです。

成功への道のりは一直線ではなく、試行錯誤や挫折が伴うこともありますが、その過程で学び、成長していくことが最も重要です。自己認識を高め、柔軟性を持ち、継続的に努力することで、『7つの習慣』の真価を発揮することができるでしょう。


最後に

スティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』は、ただの方法論ではなく、自分を成長させ、人生を豊かにするための思考法のようなものです。これらの習慣を日常に取り入れることで、私たちは自分自身を深く理解し、周りの人たちとの関係を改善し、最終的にはもっと満足のいく人生を送ることができるようになります。一晩で大きく変わるわけではありませんが、小さな一歩を積み重ねることで、大きな変化を実感する日が来ます。『7つの習慣』は、より良い自分になりたい、と願うすべての人にとって、強力なサポートとなるでしょう。だからこそ、変化を恐れずに、挑戦していきましょう

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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ビジネスを前進させる鍵は交渉力にあり!?全員必見の交渉力研修ガイドのご紹介 https://business-games.jp/negotiationtrainingguide/ https://business-games.jp/negotiationtrainingguide/#respond Mon, 26 Feb 2024 09:47:49 +0000 http://business-games.jp/?p=5011 ネゴシエーション

今回は、ビジネスシーンで絶対に欠かせない「交渉力」を磨くための交渉力研修についてご紹介していきたいと思います。皆さんも感じたことがあるかもしれませんが、交渉って日常のあらゆる場面で起こっているんですよね。だからこそ、新卒や若手だけでなく、中堅管理職の方々にも交渉力を磨いてもらいたいんです。

交渉力研修の目的って何?

まず、交渉力研修ってどんなものかというと、コミュニケーションの取り方から始まり、相手を説得する方法、難しい状況を乗り越える技術など、まあ、ビジネスで生きていく上で必要なスキルをギュッと詰め込んだものなんです。これがあれば、チーム内のやり取りも、クライアントとの交渉も、ぐんとスムーズになるんですよ。

新卒・若手と中堅管理職層、研修内容は違うの?

そうなんです、違うんですよ。新卒や若手には基礎からしっかりと教える必要があります。一方で、中堅管理職の方々には、もうちょっと踏み込んだ内容。たとえば、複雑な交渉の進め方や、チーム内の意見をまとめるリーダーシップ技術など、彼らが直面する課題に特化した研修を用意しています。

研修の形式ってどんなものがあるの?

オンラインでも対面でも、そしてハイブリッドでもOKです。大切なのは、実際に使えるスキルを身につけること。だから、ロールプレイやケーススタディを多用して、実際の場面を想定した練習をたくさん行います。読んだだけ、聞いただけじゃ、身につかないですからね。

交渉力研修のカリキュラムとワークショップ例

さて、交渉力研修についてもっと具体的にお話ししましょう。研修の中身って、どんなものがあるのか気になりますよね。ここでは、カリキュラムの一部としてよく取り入れられるワークショップの例を紹介します。

カリキュラム例


1.基本のキ:交渉のプロセスと原則


-交渉の基本的なステップを学びます。準備の重要性、相手のニーズの理解、有効なコミュニケーション技術など、成功への道筋を掴むための基礎知識です。

2.コミュニケーションスキルの強化

– 聞く技術、明確な表現方法、非言語的コミュニケーションの理解を深めます。相手との信頼関係を築くために必要なスキルを鍛えます。

3.説得力を高める戦略

– ロジックと感情のバランスを取りながら、相手を説得する方法を学びます。事実に基づいた議論の構築と、感情に訴えるテクニックの使い分けがポイントです。

4.複雑な交渉シナリオへの対応

– 高度な交渉技術を要するシナリオを想定し、対策を立てます。実際のビジネスケーススタディを通じて、難易度の高い交渉に備えます。

5.エスカレーションの管理と合意形成

– 交渉が難航した際の対処法と、双方に受け入れられる合意に至る方法を学びます。エスカレーションを適切に管理し、最終的な合意形成を目指します。

ワークショップ例

①ロールプレイ:実際の交渉シナリオ

-参加者は、事前に用意されたシナリオを基にペアまたはグループでロールプレイを行います。教室内で即席の交渉が繰り広げられ、フィードバックを通じて学びを深めます。

②ケーススタディ:成功と失敗の分析

-実際に起きた交渉のケーススタディを分析し、何が成功の鍵となり、何が失敗の原因だったのかをグループで議論します。他者の経験から学び、自身のスキルに活かします。

③インタラクティブワークショップ:説得力のあるプレゼンテーション

-参加者は自らの立場や提案を相手に説得力を持って伝える練習をします。プレゼンテーション後、他の参加者や講師から即時フィードバックを受け取ります。

これらのカリキュラムとワークショップを通じて、参加者は実践的な交渉力を身につけ、自信をもってビジネスシーンに臨むことができるようになります。まさに、これからのキャリアに不可欠なスキルを、楽しみながら学べるのが交渉力研修の魅力です。

成功事例って聞くとワクワクしませんか?

実際に研修を受けた方々からは、「交渉の席で自信を持って話せるようになった」「チーム内の問題をスムーズに解決できるようになった」など、嬉しい声をたくさんいただいています。これが、研修の力。そして、皆さんの成長につながるんです。

交渉力研修を選ぶとき、どのプログラムが自分やチームに最適かを見極めるのはなかなか難しいですよね。以下に、研修を選ぶ際の主要なポイントをいくつか挙げてみます。これらのポイントをチェックリストとして使えば、ニーズに合った研修を見つけやすくなるはずです。

1.カリキュラムの内容

– 研修がどのような交渉スキルをカバーしているかを確認しましょう。基本的なコミュニケーション技術から、高度な交渉戦略まで、自分の学びたい内容が含まれているかが大切です。

2.実践的な学習機会

-ロールプレイやケーススタディなど、実際の交渉シナリオを想定した実践的な学習機会が豊富にあるかどうかをチェックしましょう。理論だけでなく、実践を通じて学べる研修が理想です。

3.講師の資格と経験

-講師がどのような背景を持ち、どの程度の実務経験があるかを確認することも重要です。実際のビジネスシーンでの経験が豊富な講師から学べる研修を選びましょう。

4.フィードバックとフォローアップ

-研修中や研修後に個別のフィードバックや追加のサポートが提供されるかどうかを確認しましょう。継続的な学習とスキルの向上には、適切なフィードバックが不可欠です。

5.参加者のレビューと評価

-過去に研修を受けた人々のフィードバックや評価を参考にしましょう。実際の参加者の声は、研修の質と効果を判断する上で貴重な情報源です。

6.柔軟な学習スケジュールと形式

-自分の仕事のスケジュールや学習の好みに合わせて、オンライン、対面、またはハイブリッド形式の研修を選べるかどうかを確認しましょう。また、研修の日程が柔軟に調整できるかもポイントです。

7.コストパフォーマンス

-研修の費用と提供される内容のバランスを考慮しましょう。高価な研修であっても、得られるスキルや知識が自分のキャリア発展にとって価値があるなら、投資する価値はあります。

これらのポイントを踏まえて研修を選ぶことで、自分やチームに最適な交渉力研修を見つけ出すことができます。自分のニーズに合った研修を選び、ビジネスシーンでの成功につなげましょう。


最後に

いかがでしたか?交渉力って、ただのスキルではなく、ビジネスパーソンとして成長するための、まさに「武器」なんです。新卒や若手はもちろん、中堅管理職の方々にも、この機会にぜひ研修を受けてみてください。自分自身の成長を実感できるはずですよ。

それでは、皆さんのキャリアが、より輝かしいものになりますように。お読みいただき、ありがとうございました!

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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初めてOJT担当者を任されたら読むべきオススメ書籍のご紹介① https://business-games.jp/ojt_book1/ https://business-games.jp/ojt_book1/#respond Tue, 06 Feb 2024 23:33:29 +0000 http://business-games.jp/?p=4990

新たにOJT担当者を任されることは、チャレンジであり、良いチャンスでしょう。しかし何を意識したら良いか?何を気を付けなければいけないのか?分からないことも多いですよね。

OJT担当者の役割を成功させるには、適切な知識とスキルが必要不可欠です。部下の成長を促し、組織の目標達成に貢献するためには、効果的な指導方法とマネジメント技術を身につけることが重要です。

そこで、今回はOJT担当者を任されたら読むべきおすすめの書籍をご紹介していきたいと思います。
今回、ご紹介する書籍が皆さんにとって、後輩・部下を指導し、成長させる上での貴重な情報となるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

OJT担当者を任されたら読むべきオススメ本5籍のご紹介

-1. 『ドラッカー 対人マネジメントの教え』(八木優市朗著)

-2. 『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(マーカス・バッキンガム著)

-3. 『個人、チーム、組織を伸ばす 目標管理の教科書』(五十嵐英憲著)

-4. 『1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント』(中尾隆一郎著)

-5. 『OJTで面白いほど自分で考えて動く部下が育つ本』(松下直子著)

1. 『ドラッカー 対人マネジメントの教え』(八木優市朗著)

【概要】

多くの日本企業がドラッカーの教えをビジネスに取り入れてきましたが、「対人マネジメント」の核心を誤解し、その誤解に基づいて行動してきた例が少なくありません。この長年にわたる状況は、管理職を中心としたマネジメント観が根強く残る中で、「自己統制に基づくマネジメント」というドラッカーの先進的な考え方が十分に理解されなかったことに原因があります。加えて、ドラッカーの考えの背景にあるキルケゴールの哲学に対する注目の不足や、根深いエゴイズムなど、複数の要因がこの誤解を深めています。この本では、ドラッカーのマネジメントに関する指針を、実践的な活動例と共に紹介し、特にリモートワーク環境での部下の自律性を重視するアプローチに焦点を当てています。
対人マネジメントに関するドラッカーの教えを紹介し、人材の育成やチームビルディングのヒントを提供してくれる本です。

【選定理由】
マネジメントの基本原則を学ぶのに役立ちます。

Amazon:ドラッカー 対人マネジメントの教え 単行本(https://x.gd/UW84P)

2. 『最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと』(マーカス・バッキンガム著)

【概要】
企業が持続的に成功するためには、リーダーやマネジャーの役割が欠かせません。
リーダーは「未来へのビジョンを共有し、人々を団結させる」ことに重点を置き、明確な方向性を示すことが求められます。一方で、マネジャーは「各部下の固有の特性を見極め、これを効果的に利用する」ことに集中し、個々の才能やスキルを活かして目標達成をサポートします。
さらに、個人が継続的な成功を達成するためには、「自分に合わないことを避ける」ことも重要であると提案しています。このアプローチは、生物学や心理学の研究を基にしています。
効果的なリーダーシップとマネジメントの要諦を説明してくれ、部下育成のための考え方を学べる内容です。

【選定理由】

現代のリーダーシップの考え方を理解できる内容です。

Amazon:最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと(https://x.gd/4TEcb)

3. 『個人、チーム、組織を伸ばす 目標管理の教科書』(五十嵐英憲著)

【概要】

目標管理(MBO)は、元々ドラッカーによって提唱された、自主的な目標設定と自己管理に基づく成果を目指す管理手法です。しかし、実際には成果主義と混同され、ノルマ達成の手段と誤解されがちです。この本では、MBOの本質に立ち返り、リーダーが従業員の自発的な目標設定と達成のプロセスを支援する方法を解説します。これにより、組織内のコミュニケーションが促進され、個人及び組織の能力開発に寄与する真の目標管理の実践につながります。
目標管理を通じて個人やチームの成長を促す方法を紹介し、効果的なマネジメント技術を解説してくれる内容です。

【選定理由】

OJTでは目標設定の重要性を学べるためです。

Amazon:個人、チーム、組織を伸ばす 目標管理の教科書(https://x.gd/Nw2ft)

4. 『1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント』(中尾隆一郎著)

【概要】

この書籍は、リクルートの13事業部で功績を残したリクルートグループの前社長による、組織運営における究極のガイドです。意思決定、評価、育成、会議、面談、プロジェクトマネジメント、権限委譲といったテーマについて、これまで非公開だった方法論を全面的に紹介します。著者がリクルートにおいて29年間にわたり実践し、経営者や部門長レベルに指導してきた「中尾塾」のエッセンスがこの1冊に集約されており、事業の成長、組織の拡大、従業員及び顧客の満足を同時に達成するための戦略と経験が基盤となっています。
成功したマネジメント例を基に、部下の潜在能力を引き出す方法を紹介します。

【選定理由】

実践的なマネジメント技術を学べる内容です。

Amazon:1000人のエリートを育てた 爆伸びマネジメント(https://x.gd/BGMRo)

5. 『OJTで面白いほど自分で考えて動く部下が育つ本』(松下直子著)

【概要】

この本は、初心者マネジャーや指導に苦労している経験豊富なマネジャー向けです。現代の若手社員に対する従来の「見て学ぶ」スタイルが通用しない状況を認識し、ビジネス環境の急速な変化に対応するため、上司と部下が共に成長することの重要性を強調します。著者は、上司と部下の関係がキーであり、日本企業に適した進化したOJT(On-the-Job Training)を通じた育成方法を提案してくれる内容です。 OJTにおける「教える」技術と部下の能力を引き出す方法を学べる内容です。

【選定理由】

実際のOJTで役立つ指導法を学ぶため。

Amazon:OJTで面白いほど自分で考えて動く部下が育つ本 ―――「教える」ではなく「能力を引き出す」(https://x.gd/hDylX)

引用:【2024最新】「ojt」のおすすめ 本 100選!人気ランキング(https://yomeru.jp/ojt)

今回は上記のOJTのおすすめ本も参考にしてご紹介していきました。


今回は初めてOJT担当者を任されたら読むべきオススメ書籍のご紹介①ということでご紹介してまいりました。
今回ご紹介した書籍は、OJT担当者にとって理論と実践の両面から部下を育てるための貴重なガイドとなります。新たにOJT担当者の役割を担う方々はもちろん、経験豊富な担当者も新しい視点を得ることができるでしょう。これらの書籍を通じて、効果的な指導法、マネジメントの技術、そして対人関係の構築について深く理解し、日々の業務に活かしてください。部下の成長を支え、組織全体の成長へと繋げるための一歩を、これらの書籍と共に踏み出しましょう。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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研修を考える上で取り入れてみたいゲーミフィケーションとは? ゲーミフィケーションを取り入れるポイントのご紹介 https://business-games.jp/gamification_points/ https://business-games.jp/gamification_points/#respond Tue, 30 Jan 2024 07:54:38 +0000 http://business-games.jp/?p=4974 近年、企業研修においてゲーミフィケーションを設計したものを採用するのが注目されています。ゲーム要素を研修プログラムに取り入れることで、従業員のモチベーション向上、スキルの習得、チームビルディングを促進できると言われています。しかし、このアプローチを成功させるためには、人事担当者の方が考慮すべき重要な要素がいくつかあります。
今回のコラムでは、ゲーミフィケーションを効果的に活用するための戦略と、従業員の研修経験を最大限に高める方法について考察していきたいと思います。

そもそもゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションとは、ゲームデザイン要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用する取り組みです。ゲーミフィケーションを取り入れることにより、参加者のモチベーションを高め、エンゲージメントを促進し、学習の効率化や仕事においてはより楽しく取り組めるようにタスクが捗るようになるのです。

ゲーミフィケーションを用いた企業活動の事例

ゲーミフィケーションを取り入れた企業活動には様々な事例があります。いくつかご紹介しましょう。たとえば、Nike+はランニングアプリで、ユーザーのランニングデータを収集し、達成感を与えるバッジやランキングでモチベーションを高めます。
また、スターバックスのリワードプログラムは、顧客がコーヒーを購入するたびにポイントを獲得し、一定レベルに達すると特典が得られる仕組みです。
これらの例に挙げられるようにゲーミフィケーションは、ゲームの要素を活用して顧客エンゲージメントを高め、ブランドの忠誠度を促進する効果的な方法といえるでしょう。

ゲーミフィケーションに必要な要素と具体例

研修を具体的に設計する前にそもそものゲーミフィケーションに必要な要素をピックアップしておきましょう。一般的には必要な要素としては以下の通りです。

ゲーミフィケーションに必要な要素

①目標設定

明確で達成可能な目標を設定し、参加者がゲームの目的を理解しやすくします。

②進捗フィードバック

ポイントシステム、進行バーなどを用いて、参加者が自分の進捗状況を把握できるようにします。

③報酬システム

達成度に応じた報酬やバッジを用意し、参加者のモチベーションを高めます。

④競争と協力

リーダーボードやチームベースのチャレンジを通じて、参加者間の健全な競争や協力を促進します。

⑤ストーリーテリング

物語を用いて、参加者がより深くゲームに没入できるようにします。

⑥ルールと制約

ゲームのルールを設定し、公平で楽しめる環境を作り出します。

これらの要素は、ゲーミフィケーションを成功させるために重要な要素であり、特に参加者の積極的な意欲とゲームへのモチベーションを高めることができます。

具体例

企業研修でのゲーミフィケーションの具体例をご紹介していきたいと思います。

①シミュレーションゲーム

実際のビジネスシナリオを模倣したゲームを用いて、問題解決能力や意思決定スキルを養成。例えば、チームで仮想企業を経営し、市場変動に対応するゲーム。

②ロールプレイ

特定のビジネス状況を再現し、参加者が異なる役割を演じることで、コミュニケーションや交渉スキルを向上させる。

③ポイント&バッジシステム

研修過程での成果や活動に対してポイントやバッジを付与し、参加者のモチベーションを高める。これにより、研修の完了率や学習効果を向上させる。

④リーダーボード

参加者間のフレンドリーな競争を促進するために、成績や達成度をリーダーボードで表示し、高いパフォーマンスを奨励する。

⑤クエスト&チャレンジ

研修の各段階にクエストやチャレンジを設定し、それらをクリアすることで次のステージに進む。これにより、学習過程をステップバイステップで進められるようにする。

これらの方法は、従来の研修に比べてエンゲージメントを高め、学習効果を向上させることができます。また、楽しみながら学べる環境を提供することで、参加者の学習意欲を刺激します。

ゲーミフィケーションを取り入れるメリットとデメリット

メリット

– 学習意欲の向上:ゲームの要素は参加者の興味を引き、研修への積極的な参加を促します。

– 実践的なスキル習得:実際の業務に近い状況をシミュレーションすることで、即戦力となるスキルが身につきます。

– チームビルディング:共通の目標に向かう過程で、チームの結束力が強まります。

デメリット

– 導入コスト:ゲーム化された研修プログラムの開発には、初期投資が必要です。

– 適切な設計の必要性:目的に合ったゲームデザインが不可欠で、そのための専門知識が求められます。

導入事例と導入する際の注意点

導入事例

ソフトバンクでは管理職から若手・中堅社員の幅広い階層の方々を対象にマネジメント・ゲームを活用しているそうです。マネジメント・ゲームは、経営感覚・コスト感覚を養うためのボードゲームを活用した研修でもともとソニーの社長室長だった西順一郎氏が開発したと言われています。通常の講義型の研修とは違い、経営を疑似体験できるゲームを通して、楽しみながら数字感覚を身に付けられます。

マネジメント・ゲームは、実際のビジネス環境を模倣することで、理論だけでは学べない実践的なスキルが身につくと感じる人が多いです。またリアルタイムでの意思決定を要求されるため、意思決定能力の向上を実感する人がいます。ゲーム形式であるため、楽しみながら学べるというメリットを感じる人も多いです。

導入する際の注意点

目的の明確化

研修の具体的な目標や目的を明確にし、それに基づいてゲーム要素を設計します。
研修の目標が不明確だと、ゲームの設計がずれ、期待される効果を得られない可能性があります。

参加者のニーズとレベルの考慮

参加者のスキルレベルや興味に合わせて、ゲームの難易度や内容を調整します。参加者の関心や能力に合わない内容は、参加意欲の低下や学習効果の減少を招きます。

バランスの取れた挑戦性

ゲームは適度に挑戦的である必要がありますが、あまりにも難しいとモチベーションが下がる可能性があります。
適切な挑戦性がないと、参加者は退屈しやすく、また過度に難しいと挫折感を感じます。

継続的なフィードバックと評価

参加者に継続的なフィードバックを提供し、プログラムの効果を定期的に評価します。

フィードバックや評価がなければ、参加者は自分の進歩を感じにくく、研修の改善点を見逃すことになります。

組織文化との整合性

導入するゲームが企業文化や価値観と整合するようにします。企業文化と合わないゲームは受け入れられにくく、参加者のモチベーションを下げる可能性があります。

ゲーミフィケーションを用いた研修の効果

ゲーミフィケーションを用いた研修を使って調査をされた結果が残っています。

下記のURLから詳細な情報は参照してください。

ゲーミフィケーション研修が従業員の仕事に対する認識と仕事の質に与える影響(坂井 裕紀, 柄本 健太郎, 向後 千春)

この研究論文は、ゲーミフィケーショントレーニングが従業員の職場に対する認識と作業品質に与える影響について述べています。ゲームの要素を仕事に統合するためのゲーミフィケーショントレーニングプログラムが開発され、これが従業員が仕事中に肯定的な感情を表現することに肯定的な影響を与えました。これはより自律的な行動を示し、作業品質の向上が示唆されます。

トレーニングは機械製造会社の従業員を対象に行われ、ゲームのようなアプローチでタスクに取り組むことに焦点を当てました。その結果、従業員のエンゲージメントと作業品質が向上し、職場でのゲーミフィケーションの効果を示しています。

– 対象者:65名の従業員(男性61名、女性4名、平均年齢39.6歳)。

– 研修内容:ゲーム要素を仕事に組み込む「ゲーミフィケーショントレーニング」。

– 結果:研修後、従業員の「ポジティブ感情」(t (64)=3.30, p <.01, 効果量 r =0.41)と「遊び感覚」(t (64)=2.49, p <.05, 効果量 r =0.31)の尺度得点が有意に高まる。
– 「フロー状態」の尺度得点には有意な変化なし(t (64)=1.59, n.s., 効果量 r =0.20)。

– 任意課題に取り組んだ従業員の88%が職場の課題にゲーミフィケーションを適用。58%が職場の課題や個人の課題を解決。

– 94%の従業員が「業務の効率化」などゲーミフィケーションの実践に肯定的反応。

この結果は、ゲーム要素の組み込みが従業員の仕事に対する認識をポジティブに変容させ、作業品質の向上に寄与する可能性を示唆しています。


まとめ

今回はゲーミフィケーションを研修を考える上で取り入れてみたいゲーミフィケーションについてご紹介してきました。
ゲーミフィケーションを用いた社員研修は、従業員のスキル向上とモチベーション維持に効果的です。ただし、その導入には目的の明確化、適切なゲームデザイン、そして継続的な評価と改善が必要不可欠です。注意すべき点もありますので、その点をしっかりと反映させた上でゲーミフィケーションを取り入れてきましょう。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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ChatGPTを使って業務効率化を図ろう!ChatGPTのポイントを解説 https://business-games.jp/chatgpt_points/ https://business-games.jp/chatgpt_points/#respond Tue, 16 Jan 2024 03:50:45 +0000 http://business-games.jp/?p=4957 昨年、ビジネスシーンで一番話題になったワードといえば、ChatGPTでしょう。私たちの生活やビジネスにおいて、技術革新が常に起こっています。

この人工知能(AI)技術は、単なるプログラムを超え、私たちとの対話を可能にする革命的な存在として注目されています。一体どのような技術なのか、そして私たちの仕事や日常生活にどのような影響をもたらすのか?

今回のコラムでは、ChatGPTの驚異的な能力と、それが私たちの世界にもたらす可能性について探求していきたいと思います。

ChatGPTとは何か?

「ChatGPT」とは、OpenAI社が開発した自然言語処理の技術で、GPTという略称で呼ばれることもあります。GPTとは、「Generative Pre-trained Transformer」の略称です。

ChatGPTは、人工知能(AI)を使ったプログラムで、人間のように会話ができ、人間の言葉を理解し、適切な返答を生成する能力を持っています。
例えば、あなたが何か質問をすると、ChatGPTはその質問に基づいて答えを作り出してくれるのです。

ChatGPTのプログラムは、大量のテキストデータから学習しているため、様々なトピックについての情報を持ち、多くの質問に対応することができます。文章を書く助けをしたり、情報を提供したり、さまざまな疑問に答えることで、我々の仕事や学習をサポートしてくれます。

しかし、気を付けなければいけないことにChatGPTは完璧ではなく、間違った情報を与えることも多々あります。そのため、答えには注意が必要で、常にチェックする意識を持ちましょう。
近年、人工知能(AI)の進化は目覚ましく、特に言語モデルのChatGPTはビジネスの世界で注目を集めています。この技術は、業務プロセスの自動化や効率化に大きな可能性を秘めており、多くの企業がその活用法を模索しています。

ChatGPTによる業務効率化の現状

多くの業界で、ChatGPTは既に様々な形で活用されています。例えば、カスタマーサービスでは、顧客からの問い合わせに対して迅速かつ正確な回答を提供するために使われています。また、コンテンツ作成や報告書の草稿作成にも利用され、時間と労力の節約に貢献しています。これらの成功事例は、ChatGPTが業務の質とスピードを向上させる有効なツールであることを示しています。

具体的な活用方法

ChatGPTを活用する具体的な活用例とそれらの効果についてご紹介していきます。

1. カスタマーサポート

-活用方法例:

 ChatGPTを顧客サービスのチャットボットとして使用し、顧客からの質問に自動で回答します。

-効果:

 迅速なレスポンスで顧客満足度が向上し、人的リソースを節約することができます。

2. コンテンツ生成

-活用方法:

 ブログ記事やレポートの初稿作成、SNSの投稿文の生成などに用います。

-効果:

 時間と労力の節約、アイデアの創出を助け、クリエイティブな作業をうながしてくれます。

3. データ分析とレポート作成

-活用方法:

 データ分析結果の解釈やレポート作成に使用します。

-効果:

 複雑なデータをわかりやすく解説してくれ、意思決定がより速くできるようにサポートしてくれます。

4. 語学学習と翻訳

-活用方法:

 外国語の練習や翻訳のサポートとして活用します。

-効果:

 語学学習をしたい人の練習や翻訳を円滑にできるように助けてくれて、異国間でのコミュニケーションもしやすくなります。

5. プログラミングのアシスタント

-活用方法:

 コーディングの質問に答えるか、コードスニペットを提供するために使います。

-効果:

 開発者の生産性を高め、問題解決を迅速化します。

6. 教育とトレーニング

-活用方法:

 例えば学習資料や研修資料の作成や、学生・従業員の疑問に答えるために使用します。

-効果:

 教育資料等のマニュアル化に役立ち、迅速に教育資料の提供につながります。

これらの活用方法は、業務の効率化、コスト削減、顧客体験の向上、創造性の促進など、多岐にわたる効果をもたらします。それぞれの状況に応じて、ChatGPTを適切に活用することで、そのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

コンテンツ生成の活用法を具体例

近年、ChatGPTはコンテンツ生成の分野で特に注目されています。これは、文章を作成するプロセスを効率化し、クリエイティブな作業を支援するために使用されています。例えば、ブログ記事の作成、マーケティングコピーの生成、SNSの投稿作成などが挙げられます。

ブログ記事の作成

あるWebメディア企業では、ChatGPTを使ってブログ記事の初稿を作成しています。彼らはまず、記事の主題とキーワードをChatGPTに入力します。すると、AIはこれらの情報に基づいて関連性の高い内容の草稿を生成します。このプロセスにより、記事の構成やアイディアの発想にかかる時間が大幅に削減され、ライターはより深い編集作業やクリエイティブな部分に集中できるようになりました。結果として、彼らはより多くの高品質なコンテンツを短期間で生み出すことができるようになっています。

マーケティングコピーの生成

一方、ある広告代理店では、ChatGPTを使用して広告文やマーケティングのコピーを生成しています。特に、製品の特徴や対象顧客のプロフィールを入力することで、AIが魅力的で説得力のあるコピーライティングを提供します。これにより、代理店はクライアントのニーズに迅速に対応し、キャンペーンの効果を高めることができました。

SNSの投稿作成

SNS運営では、日々の投稿を管理するのが大きな課題です。ある企業は、ChatGPTを活用して日々のSNS投稿のアイディアを生成し、実際の投稿文を作成しています。これにより、企業は一貫性のあるオンラインプレゼンスを維持しながら、フォロワーとのエンゲージメントを高めることができています。

これらの事例からわかるように、ChatGPTを活用することで、コンテンツの生成プロセスが効率化され、より高品質で多様なコンテンツを生み出すことが可能になります。また、人間のクリエイターがより創造的な作業に集中できるようになるという付加価値もあります。ただし、ChatGPTによって生成されたコンテンツは、最終的な確認と編集が必要です。

コンテンツ生成の活用方法について、少し例を挙げて見ていきたいと思います。

今回はChatGPTを使用してブログ記事を作成する具体的な方法を取り上げたいと思います。

1. トピック決定

最初に、記事で扱うトピックを決定しましょう。これは、対象読者の興味や需要に基づいているべきです。

2. キーワードと概要の準備

記事に含めたいキーワードや、扱うべき主要なポイントをリストアップします。これは、ChatGPTに与える指示の基礎となります。

3. ChatGPTに指示を与える

ChatGPTにトピック、キーワード、概要を伝え、初稿の作成を依頼します。例えば、「健康的な食生活に関するブログ記事を書いてください。キーワードは”栄養バランス”、”持続可能な食習慣”、”簡単レシピ”です」という指示を出すことができます。

4. 初稿の確認と編集

ChatGPTが生成した内容を確認し、必要に応じて編集します。この段階で情報の正確性を確認し、文章の流れを自然にし、読者に響くように調整します。

5. SEO対策の適用

ブログ記事がGoogleやYahoo!などの検索エンジンでより良い結果を得るように、キーワードの適切な配置や文章構成を見直して、適切なSEO対策を行っていきましょう。

6. 最終チェック

文章の誤字脱字や文法ミスをチェックし、記事の最終チェックをしていきましょう。

7. ブログ投稿

ブログに記事を投稿し、必要に応じてSNSやメールニュースレターなどで配信していきましょう。

ブログ記事の作成時におけるChatGPTの活用方法を例を交えながらご紹介しました。
最終的には情報の精査やクオリティのチェックは人の編集の手にかかっていますので注意が必要ですが、ChatGPTはブログ記事の初稿作成において、かなりの時間節約となるツールです。ブログやコラムの作成をされている方は使わない手はないでしょう!


今回は、ChatGPTのポイントをご紹介いたしました。

ChatGPTの技術は日々進化しており、将来的にはより複雑なタスクをこなすことが期待されています。さらに今後はできることが多岐に渡って増えていくでしょう。
ChatGPTを活用することで、業務プロセスや業務効率化ができ、時間とコストをさらに節約し、従業員の生産性を向上させることができるのです。ぜひ業務内で活用できるものを見つけてみましょう。ぜひ参考にしてみてください。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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新入社員が知っておくべき「品質管理」とは?品質管理に必要なQC7つの道具のご紹介 https://business-games.jp/qc7tools/ https://business-games.jp/qc7tools/#respond Fri, 12 Jan 2024 05:57:28 +0000 http://business-games.jp/?p=4928 皆さんの仕事でもサービスの質、商品の質を上げていこうと話を社内でよく話されていると思います。
品質管理は製品やサービスが顧客の期待を満たすために必要不可欠です。これは、単にエラーを減らすこと以上の意味を持ち、顧客満足度の向上、プロセスの効率化、企業イメージの強化に寄与してくれます。

品質管理は「なぜ必要?」

まず、なぜ品質管理が大切かというと、これは私たちの「お客様を大切にする心」から始まるのです。製品やサービスがお客様の期待に応えられなかったら、彼らはガッカリしてしまいますよね。だから、品質を守ることは、お客様への約束を守ることなのです。

新入社員の方々には、品質管理がどのようにビジネスに影響を与え、個々の役割がどう関わるのかを理解していただきたいのです。

そこで今回は「品質管理」について、新入社員の方にも、もっと身近に感じてもらえるようにご紹介していきたいと思います。品質管理と聞くと、ちょっと硬いイメージがあるかもしれませんが、実は私たちの仕事やビジネスに深く根ざしているのです。

品質管理の歴史とは

品質管理の概念は、20世紀初頭から中盤にかけ、産業化の中で形成されました。品質管理はアメリカのデミング博士やジュラン博士らが品質管理の原則を確立し、それが現代のビジネス環境における基盤となっています。日本に品質管理の概念が入ってきたのは1950年のことだそうです。

デミング博士が、「品質管理セミナー」を開催し、「管理図法」や「抜き取り検査法」などの「統計的手法」と合わせて、品質管理の基本的な考え方である「デミングのサイクル」を紹介したそうです。

1950年~70代に至ると、製品の品質向上を専門家が理論で行うだけではなく、実際に製品を作っている会社も品質管理を実践していきました。日本の多くの企業の中で、品質管理を実践するグループとして、QCサークルという小コミュニティを形成し、「QCサークル活動」を行ってきました。その後、製造の職場に限らず、事務、販売、設計、企画などの間接部門においても品質管理の実践を行い、TQC(Total Quality Control:全社的品質管理)と呼ばれる全社で、全員が取り組む品質管理の概念が広まっていきました。

1990年代に入ると、ISOと呼ばれる国際規格が誕生しました。もともとは各国でそれぞれの製品の基準、規格がありました。(日本では「JIS:日本工業規格」)
しかし、それぞれの国で中身が、異なると国際的に「製品の取引」や「ビジネス」をおこなうには不公平になりかねません。そのために世界共通の規格が必要になったのです。
「ISO」とは、「International Organization for Standardization」の略です。
「ISO」は、「アイエスオー」とか「イソ」などと呼びます。日本語では、「国際標準化機構」と言っています。これらは、製品やサービスが一貫して高い品質を保つことを保証するためのものです。

現代の品質管理手法

今日では、ISO 9001などの国際標準が品質管理の基準として広く採用されています。また、リーン生産やシックスシグマなどの手法が、効率と品質の両方を高めるために使われています。これらの手法は、無駄の削減、プロセスの最適化、そして継続的な改善に重点を置いています。

QCの7つ道具って何?

さて、「QCの7つ道具」というのを聞いたことがありますか?これは、品質管理のための超便利ツールです。

例えば、チェックシートはお買い物リストみたいなもの。何が必要か、何が不足しているかを整理します。パレート図は、私たちがよくやる「この問題を先に解決しよう!」と優先順位をつけること。ヒストグラムは、インスタグラムのいいね数をグラフにしたようなものですね。

それぞれの項目について見ていきましょう!

グラフ

グラフは状況をグラフィカルに可視化(データを図表化したもの)し、全体の傾向を掴むためのものです。2種類以上のデータの関係性を図表化し、視覚的に全体像を把握または比較しやすくするために用いられます。グラフには様々な種類があり、後述するパレート図やヒストグラム、散布図などもグラフの一種と言えます。

以下は、いくつかの一般的なグラフの種類と具体的な使用例を示したものです。

折れ線グラフ

使用例: 時間とともに変化するデータ(例:一週間の気温変化)

説明: 時間などの連続した独立変数に対する依存変数の値を線でつなぎ、トレンドや変化を示します。

棒グラフ

使用例: 異なるカテゴリ間の比較(例:異なる商品の売上高)

説明: 各カテゴリのデータ値を棒で表し、長さで量を比較します。

円グラフ

使用例: 全体に占める各部分の割合(例:市場シェアの分布)

説明: 全体を円で表し、その中を各部分の割合に応じて扇形に分けます。

これらのグラフは、ビジネスのレポート、統計結果など定量的な数値をわかりやすくために使用します。

パレート図

パレート図とは、多くの問題や事象を発生頻度の大きい順番に並べて整理してその重要度をわかりやすくしたもので、問題の原因を重要度順に並べて分析するためのツールです。

この図は、「80/20の法則」とも関連しており、しばしば重要な原因が全体の問題の少数に集中していることを示します。つまり、最も影響力のある問題の原因に注目することで、全体のパフォーマンスを効果的に改善できるという考え方です。

例:コールセンターの苦情分析

想像してみてください。あるコールセンターで顧客からの苦情が多く寄せられています。管理者は苦情の原因を特定し、改善策を講じる必要があります。ここでパレート図を作成します。

データ収集:1ヶ月間の顧客からの苦情を全て収集します。

カテゴリ分け:苦情をいくつかのカテゴリに分類します。例えば、「長い待ち時間」「不親切な対応」「誤った情報」など。

カウントと分類:各カテゴリの苦情の数を数えます。

パレート図の作成:縦軸に苦情の数、横軸に苦情のカテゴリを配置し、バーを描きます。バーは苦情の数が多い順に左から右へと並べます。

この分析により、たとえば「長い待ち時間」の苦情が全体の50%を占め、「不親切な対応」が25%、「誤った情報」が15%となるかもしれません。この場合、最も多い「長い待ち時間」の問題に対処することで、苦情の大部分を減らすことができるという結論に至ります。
パレート図を使って、このような可視化を行うことで、問題の優先順位を明確にし、効果的な改善策を策定するのに役立ちます。

こちらが、架空のコールセンターの苦情データを使用して作成したパレート図です。

この図は、苦情のカテゴリごとに数を示しており、最も多い苦情から順に左から右へと並べています。この例では、「長い待ち時間」が最も多くの苦情を占めており、これに対処することで全体の顧客満足度を大きく改善できる可能性があることが分かります。

このようにパレート図を使うことで、どの問題に優先的に取り組むべきかを明確にし、効率的な改善策を策定するのに役立ちます。特に、リソースが限られている状況では、最も効果的な解決策を見つけるのに非常に有用です。

ヒストグラム

計量値のデータを棒グラフで表すことにより分布状態(ばらつき)をわかるようにした図で、データの分布を視覚化するためのものです。このツールは、さまざまなビジネスや製造プロセスでデータの傾向やパターンを理解するために使用されます。

例:製造業における製品の寸法

想定される状況は、製造業において製品の寸法のばらつきを分析することです。製品の品質を保証するためには、寸法が特定の設計基準内に収まっていることが重要です。

データ収集:特定の製品の一定数のサンプルを取り、それぞれの寸法を測定します。

データの分類:測定された寸法を範囲ごとに分類します。例えば、寸法が0.1mm刻みで区切られる場合、各範囲に該当する製品数を数えます。

ヒストグラムの作成:横軸に寸法の範囲、縦軸に各範囲に該当する製品数をプロットし、バーで表示します。

このヒストグラムは、製品の寸法がどの程度ばらついているか、また、ほとんどの製品が設計基準内に収まっているかどうかを示します。例えば、多くの製品が設計の
許容範囲内に集中していれば、製造プロセスが安定していると言えます。

こちらが製造業における製品の寸法に関するヒストグラムです。この図は、製品の寸法がどのように分布しているかを示しています。例えば、平均寸法が10mmであることが分かりますが、寸法にはある程度のばらつきがあることも視覚的に理解できます。

ヒストグラムのピーク(最も高いバー)は、データが最も集中している領域を示しています。この例では、ほとんどの製品が10mm前後に集中していることがわかります。この情報は、製造プロセスが設計仕様を満たしているかどうか、または調整が必要かどうかを判断するのに役立ちます。

このようにヒストグラムを用いることで、製品の品質管理やプロセスの改善に必要な情報を得ることができるのです。

散布図

散布図は対になった二つの特性値をタテ軸、ヨコ軸にデータを打点し、その特性値の関係を見る図です。このツールは、変数間の相関関係を探るのに非常に有用で、ビジネスや科学のデータ分析で広く使用されています。

例:広告支出と売上の関係

想定される状況は、企業が広告にどの程度投資すれば売上が増加するかを分析することです。この分析は、効果的な広告戦略を策定するのに役立ちます。

データ収集:特定の期間における広告支出と売上のデータを収集します。
散布図の作成:横軸に広告支出、縦軸に売上をプロットします。

散布図により、広告支出と売上の間に正の相関があるか、または関係がないかを視覚的に判断することができます。例えば、広告支出が増えると売上も増える傾向があれば、これは正の相関を示しています。

こちらが、広告支出と売上の関係に関する散布図です。この図は、広告支出(横軸)と売上(縦軸)のデータ点をプロットしており、これらの間の関係を視覚的に表現しています。

この例では、広告支出が増えるにつれて売上も増加する傾向が見られます。これは広告支出と売上の間に正の相関があることを示唆しています。つまり、広告により投資することで売上が向上する可能性があることを示しています。

散布図は、このように二つの変数間の関係を簡単に把握できるため、ビジネスの意思決定や戦略策定に役立つ強力なツールです。データの相関を直感的に理解することができ、さまざまな業務領域での分析に利用することが可能です。

管理図

管理図は物事が管理状態にあるかを確認するもので工程を管理するために使われるものです。
仮に製造業の工場でいうと、同じ機械」、同じ材料、同一のやり方をしていても、製品の品質に「ばらつき」が生じてしまうのです。ばらつきには2種類あり、「偶然のばらつき」と「異常原因によるばらつき」があります。原因を調べてもわかりづらい「偶然のばらつき」となんらかの「異常原因によるばらつき」です。

管理図はばらつきを発見することで、工程の見直しを図ることができるのです。

特性要因図

特性要因図とは、問題としている特性とその特性に影響を及ぼしている要因を整理して表した図です。特性要因図(別名:フィッシュボーン図やイシカワ図)は、問題の根本原因を特定するために使用される視覚的なツールです。この図は、問題(効果)とそれを引き起こす可能性のある原因(要因)を整理し、視覚化するのに役立ちます。

例:レストランでの顧客満足度の低下

想定される状況は、あるレストランで顧客満足度が低下しているというものです。目的は、満足度の低下の原因を特定し、改善策を講じることです。

問題の特定:「顧客満足度の低下」が問題(効果)として特定されます。

主要なカテゴリの特定:原因を探るための主要なカテゴリを特定します。例えば、「サービス」「メニュー」「環境」「価格」など。

詳細原因の特定:各カテゴリに関連する詳細な原因をリストアップします。例えば、「サービス」の下には「スタッフの対応が遅い」「注文ミスが多い」などが挙げられます。

特性要因図の作成:問題を図の「頭」とし、各カテゴリを「骨」の枝として配置します。そして、それぞれの枝に詳細な原因を細かい枝として追加します。
これにより、問題の根本原因を体系的に理解し、重点的に改善すべき領域を識別することができます。

こちらがレストランの顧客満足度の低下に関する特性要因図(魚の骨図)です。問題(「顧客満足度の低下」)が図の中心にあり、その周囲には主要な原因カテゴリ(「サービス」「メニュー」「環境」「価格」)が配置されています。各カテゴリには、より具体的な原因が細かい枝として追加されています。

この特性要因図を用いることで、問題の根本原因を体系的に理解し、改善のための対策を計画するのに役立ちます。例えば、この図からは、スタッフの対応の遅さや注文ミスがサービスの質に大きく影響していることが分かります。それに対する改善策としては、スタッフのトレーニングを強化する、注文プロセスを見直すなどが考えられます。

このように、特性要因図は問題解決のプロセスを視覚的に整理し、効果的な対策を導き出すのに有効なツールです。

チェックシート

データをチェックマークで記録して整理したり記録したりするシートでデータ収集と記録のためのシンプルなツールです。
特定の項目やイベントが発生した回数を記録するのに使用され、問題の特定やパターンの分析に役立ちます。

例:製造ラインの不良品の記録

想定される状況は、製造ラインでの不良品の発生を記録し、その原因を特定することです。チェックシートは、不良品の種類ごとに発生した回数を記録するのに適しています。

データ収集項目の設定:不良品の種類(例:寸法不良、色の不一致、表面の傷など)をリストアップします。

チェックシートの作成:表形式でチェックシートを作成し、縦軸に不良品の種類、横軸に日付やシフトなどの時間区分を設けます。

データの記録:不良が発生した場合、対応する不良品の種類と時間区分に印を付けます。

以下は、製造ラインの不良品記録のためのチェックシートの例です。

このチェックシートにより、特定の不良品がどの程度の頻度で発生しているか、また特定の日やシフトで不良が多いかなどの傾向が分かります。これにより、問題の原因を特定し、プロセスの改善策を講じることができます。

チェックシートは、そのシンプルさと汎用性から、品質管理の初歩的な段階で非常に有効なツールです。特に、定量的なデータ収集が難しい場合に役立ちます。


今回は、品質管理に必要なQC7つの道具をご紹介いたしました。

品質管理は、ビジネスの成功に不可欠な要素です。QCの7つ道具などのツールを理解し、日々の業務に適用することで、品質の維持と改善が可能になります。皆さん一人ひとりが品質管理の重要性を理解し、実践することが、企業全体の成功へと繋がることでしょう。ぜひ参考にしてみてください。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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PDCAサイクルを学ぶのに有効なビジネスゲーム5選をご紹介 https://business-games.jp/pdcagames_5s/ https://business-games.jp/pdcagames_5s/#respond Mon, 08 Jan 2024 07:16:44 +0000 http://business-games.jp/?p=4913 PDCAサイクルがビジネスシーンで有効なことは以前のコラムでも紹介した通りです。

●PDCAサイクルに関連するコラム一覧

『バカにはできないPDCAサイクル! PDCAを回すときに意識すべきこと』

詳細ページ:https://business-games.jp/pdca/

PDCAサイクルを学ぶことでビジネスやプロジェクト管理のみならず、様々な分野や日常生活においても役に立ちます。

1. 継続的改善につながる

PDCAはプロセスやシステムの継続的な改善を促し、効率と効果を徐々に向上させることができます。

2. 問題解決能力の向上

PDCAサイクルは問題を特定し、解決策を考案し、その効果を評価し、必要に応じて調整するという体系的なアプローチを提供します。

3. 目標達成につながる

PDCAサイクルは目標設定から達成までのプロセスを明確にし、進捗を定期的にチェックすることで、目標達成をより確実にします。

4.チームワークの向上

チームでPDCAサイクルを実施することで、コミュニケーションの向上、協力、共有の理解を促進します。

PDCAサイクルには、こういった効果があるのです。ビジネスのみならず、個人の日常生活や学習、自己改善のプロセスにも応用できる強力なツールと言えるでしょう。

PDCAサイクルを学ぶといってもフレームワーク自体を覚えることに意味はありません。なぜPDCAを回す方が成果が上がるのか?、目標達成に近づけるのか?を体験できた方が腹落ち感が変わってきます。実際にPDCAサイクルを回してもらうのが大切ということですね。
そのようなときに役立つのがビジネスゲームです。

今回はPDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲームをご紹介していきます。

PDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲーム5選

①鉄塔ゲーム

②ペーパータワー

③業務カイゼンゲーム(工場編)

④マシュマロチャレンジ

⑤ボール回しゲーム

①鉄塔ゲーム

鉄塔ゲームとは、チームごとに分かれ、お客様から依頼された『鉄塔』をおもちゃのブロックを使用し、作り上げるゲームです。 順位を決めるポイントは、お客様のニーズを満たしているか?それを踏まえ、当初、計画を立てたスケジュール・コスト・品質で、きちんと作り上げたかどうかを競い合い、優勝を決めます。

●ゲームの進め方

1.4~5人で、1つの会社を作ってもらいます

2.まずは、お客様からの情報をもとに見積書と設計書および施工計画書の作成を行います

3.次に、お客様へ見積書と設計書、施工計画書を踏まえて、プレゼンテーションを行います

4.最後におもちゃのブロックを使い、設計書通りに施工を行います

5.事前の計画(見積書、設計書、施工計画書)と実際の施工(鉄塔建設)と差異が少ないことがポイントです

6.ゲームは2~3期を繰り返し行い、最終的なポイントが高いチームが優勝です。

鉄塔ゲーム プロジェクトマネジメント

【学びのポイント】

ゲーム後は、チームで動く上でのポイントやリフレクションタイム(内省)を設け、どうすれば次回以降、結果を改善できるか?を話し合います。また、プロジェクトマネジメントの基本である5つのプロセス「立ち上げ、計画、遂行、コントロール、終結」について講義を行い、ゲームと照らし合わせて振り返りをしていきます。プロジェクトマネジメントでは、次回どう改善を行うかが重要なポイントになりますが、それを体験、理解してもらえるのです。

●鉄塔ゲームの詳細ページは下記のURLをクリックしてください↓↓

https://business-games.jp/projectmanagement_game/

 

②G-PDCA@ペーパータワー

もともとペーパータワーとは、20~30枚の用紙を使い、制限時間内で、できるだけ高いタワー(塔)を建てるゲームです。

G-PDCA@ペーパータワーは、チームビルディング要素のあるペーパータワーに目標設定スキルと改善PDCAの要素を加えたゲームです。

●ゲームの進め方

1.合計3回ゲームを行います。

2.1回目の作戦タイムで、他チームに勝つための目標設定を行います。

3.2回目では、1回目で行ったゲームの振り返りと改善、調整を行い、 さらに細かく目標設定を行います。高さだけでなく、使用する紙の枚数や工数などもあらかじめ決め、目標を立ていきます。 そして実際に立ててみて、結果はどうだったかを振り返り、改善していくという流れで行います。

4.これを3回分、行います。

紙の塔

【学びのポイント】

ペーパータワーでは、目標設定をするかしないかで大きく成果が変わることを理解してもらい、目標設定の重要性を腹落ち感を持って与えられますし、2回、3回と繰り返すことでPDCAサイクルを回し改善することの重要性を理解してもらいやすいです。またゲームでは、参加者同士の絆が深まり、チームビルディングにつながります。

③業務カイゼンゲーム(工場編)

業務カイゼンゲームとは、各チームが製造業の会社となり、商品(折り紙)を製造し、 利益合計を競うゲームで、業務改善(PDCA)の要素を加えたゲームです。 チームで、お客様の求める商品を製造し、品質・納期・コストを意識しながら、利益の合計(利益剰余金)を競い合っていただきます。

●ゲームの進め方

1.1チーム4~5人で複数チームを作ります

2.ルール説明を行い、各手順(作戦タイム、仕入れ、販売(検品)、原価計算・・・)ごとに、進行フローの説明をします

3.作戦タイムを設け、作戦タイムでは、設定された複数の商品の型を見ながら、 商品製造にかかる方法や時間、コストの計算を行いながら、作戦を立てます。

4.ゲームの流れは、仕入れ→製造→販売および検品を行い、販売した売上金額と原価計算、利益を記入します。1期目から3期目までの経営を行います。

5.業務改善PDCAの振り返りを行います

【学びのポイント】

ゲームでは、作戦タイムで立てた目標と計画に対して、どうだったのか?を振り返り、検証(Check)を行い、うまくいった点、うまくいかなかった点を洗い出し、うまくいかなかった点をチーム内で、原因分析します。 そして、Act(改善)となる対策を打ち立て、実践していき、業務改善のPDCAを回す体験をゲームで行っていきます。チームで成果を出すために必要な改善思考をより理解できるような内容になっています。

●業務カイゼンゲーム(工場編)の詳細ページは下記のURLをクリックしてください↓↓

https://business-games.jp/kaizengame_factory/

④マシュマロチャレンジ

マシュマロチャレンジとは、パスタの乾麺、テープ、ひも、マシュマロを使って、できるだけ高い自立可能なタワーを建てるというゲームです。最も高いタワーを建てたチームが勝ちとなります。

このゲームは、チーム全員で協力しなければ勝つことはできません。積極的にコミュニケーションを取り、アイデアを出し合い、チーム内で上手く役割分担ができるかどうかといった点が、勝敗を左右します。また、ゲームを複数回繰り返すことで、PDCAサイクルを実感できます。

●ゲームの進め方

1.備品の配布・ルール説明

まずは、各チームに備品を配布し、ルールを説明します。基本的なルールは、以下のとおりです。

≪ルール≫

(1)タワーの上にマシュマロを置くこと(パスタに刺してもOK)

(2)テープでの足場の固定はNG

(3)パスター、ひも、テープの切り貼りはOK

(4)マシュマロを切るのはNG

(5)計測中もタワーが立っていなければならない

2.ゲームの実施

1ゲームは作戦タイムを含めて18分間です。チーム全員でアイデアを出し合い、試行錯誤しながらタワーを建てていきます。作戦に時間をかけるチームもあれば、トライ&エラーを繰り返しながら安定する形を見つけていくチームもあるでしょう。

3.計測・結果発表

ゲームの18分間が終了したら、タワーを計測します。

当然、計測中もタワーは立ったまま・マシュマロは乗ったままでなくてはなりません。

4.振り返り

5.2~4を繰り返し

【学びのポイント】

マシュマロチャレンジを2~3回繰り返し行っていくと、多くのチームが、回数を重ねるごとにタワーが高くなっていくはずです。短時間のうちに振り返りを行い、改善の流れを繰り返すことで、PDCAサイクルの重要性を学ぶことができるでしょう。

⑤ボール回しゲーム

ボール回しゲームとは他チームよりも速くボールを1周させることを競うゲームです。1チーム10名(前後)になり、円(サークル)を作って準備します。
ボールを渡すのは、全員右手、左手の順に触ってもらい、タイムを競うゲームです。

タイム測定は、2回行い、1回目と2回目の間に「最も早いタイムは○秒です」と目標タイムを提示し、目標タイムに近づけるためには、
どうすればできるかを話し合ってもらいます。

ボール回しゲーム

●ゲームの進め方

1.ルール説明・質疑応答

2.作戦タイム(1回目)

3.1回目の本番タイム(計測)

4.タイム発表

5.2~3回、繰り返し行う

6.振り返り・解説

【学びのポイント】

ボール回しゲームは、単純なルールのため、簡単そうに思えると思いますが、 ボール回しゲームを2回目、3回目と行うことで、全員が同じ目標(方向性)に向けて、話し合いが生まれ、タイムを縮めようとして、ルールを見直そうといった意見がでてきます。1回目は、なんとなく他のチームに勝ちたいという気持ちだけですが、2回目は目標タイムが提示されるので、目標タイムに近づけようと1回目の改善意識が生まれ、PDCAの重要性を理解してもらえます。


今回は、PDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲーム5選をご紹介いたしました。

PDCAサイクルを理論で学ぶのは確かに有効ですが、実際に体験を通じて学んだ方がより腹落ち感があり、理解度が高まります。一度はビジネスゲームを使ってPDCAサイクルの研修を取り入れてはいかがでしょうか?ぜひ参考にしてみてください。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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ビジネスパーソンに必要な交渉力とは何か? 交渉時のポイントと交渉力を身に付けるために必要な取り組みをご紹介 https://business-games.jp/negotiationskill/ https://business-games.jp/negotiationskill/#respond Thu, 04 Jan 2024 04:09:21 +0000 http://business-games.jp/?p=4896 交渉力は、ビジネスシーンにおいてとても必要なスキルです。交渉というと、営業しか使わないイメージでしょうが、実はそうではないのです。営業の仕事だけではなく、例えば取引業者やサプライヤーとの交渉、折衝、社内的な交渉ごとなど、実は仕事は交渉のオンパレードなのです。

そこで今回は交渉力とは何か?交渉時のポイントと交渉力を身に付けるために必要なことをご紹介していきたいと思います。

交渉力とは

交渉力とは、異なる利害や目的を持つ個人同士(または組織間)で、共通の合意点を見出し、互いに受け入れ可能な解決策を導き出す能力です。交渉力を要素分解すると下記のような内容になるでしょう。

1. コミュニケーション能力

明確で効果的なコミュニケーションは、交渉の基盤です。相手の立場を理解し、自身の要点を適切に伝える能力が必要です。

2. 聞き手としての技術

相手の言っていることを正確に理解し、その背景にあるニーズや関心を把握することが重要です。

3. 問題解決能力

異なる立場や要求を調整し、双方に受け入れられる解決策を提案する能力です。

4. 柔軟性

状況や相手の要求に応じて対応を変えることができる柔軟性も、交渉において重要です。

5. 準備と戦略の立案

交渉の成功は、しっかりとした準備と戦略に依存します。可能なシナリオを想定し、それぞれに対する対応策を準備することが求められます。

6. 倫理と信頼

公正かつ誠実な交渉を行うことで、長期的な関係を築き、信頼を獲得します。

交渉力は、ビジネスのみならず日常生活においても役立つ重要なスキルです。

交渉力を高めることのメリットは何?

交渉力を高めるとどんなメリットが存在するのでしょうか?交渉力を高めることで得られるメリットについていくつかご紹介したいと思います。

交渉力を高めることのメリット

1. 良好な合意の達成

– 効果的な交渉により、双方にとって満足のいく結果を導き出せるようになります。

2. 関係の強化

– 誠実で公平な交渉は、長期的なビジネス関係や信頼関係の構築に役立ちます。

3. 利益の最大化

– 交渉により、より良い条件や利益を獲得することが可能になります。

4. 衝突の解決

– 交渉力を用いて、潜在的な対立や誤解を解消し、平和的な解決を図ることができます。

5. 自信の向上

– 交渉の成功は、自信を高め、将来の交渉においてもポジティブな影響をもたらす。

交渉力はビジネスや日常生活で重要なスキルですが、その使用にはバランスと状況への適応が必要です。

交渉ごとにおいて重要なポイントのご紹介

交渉において特に重要なことは以下のポイントです。

1. 準備を行うこと

-市場調査を行う:競合他社の動向や業界の標準を理解するように努めましょう。

-自社のメリットと制約条件を把握する:自社の強み、弱点、交渉できる範囲を明確にしていきましょう。

-相手の背景をリサーチする:相手企業の歴史、文化、過去の交渉例を研究し、相手方の情報を収集しましょう。

-目標設定を行う:最適な結果と許容可能な下限を定めましょう。

情報は交渉における力の根源です。市場の状況、自社の強みと弱み、相手の背景を事前に把握することで、交渉中に優位に立つための戦略を立てることができます。

2. 明確な目標設定を行うこと

– SMARTの法則などのフレームワークを使用して目標を設定する:

具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性(Relevant)、時間的枠組み(Time-bound)の原則に基づき目標設定を行いましょう。

目標が明確でないと、交渉で何を達成したいのか、どこで妥協すべきかがわからなくなってしまいます。目標設定を行うことで交渉の方向性を定めることができ、交渉で得たい成果基準を理解することができます。

3. 相手の理解と共感

– 相手のニーズの特定:相手の基本的なニーズやリクエストを理解しましょう。

– 共感の表現:相手の立場に立って考え、相手への共感をしっかり示しましょう。

交渉は双方向のプロセスです。相手のニーズや立場を理解し、共感を示すことで、信頼を築き、相手が受け入れ可能な提案を作成することができるのです。

4. 効果的なコミュニケーション

– アクティブリスニングを心掛ける:相手の言うことに耳を傾け、理解を示しましょう。

– 非言語的コミュニケーションにも気を付ける:身振り手振り、表情、目の接触などを意識しましょう。

明瞭、かつ、説得力のあるコミュニケーションは、自分の意図を正確に伝え、相手の反応を適切に解釈するためには必要です。アクティブリスニングは相手の言うことを理解し、適切にリアクションすることで相手からの信頼を得るのにつながります。

5. 柔軟性と創造性

– 代替案の検討:1つだけの案では交渉が決裂したときに困ってしまいます。複数の解決策を提案し、柔軟に対応しましょう。

– 創造的な問題解決:従来の枠を超えたアイデアを考えましょう。

固定観念にとらわれない柔軟な思考や発想が予期せぬ問題や難しい要求に対処する際にとても重要になってきます。創造的な問題解決は、双方にとって有益な新しい解決策を導くことができるのです。

6. 倫理と誠実さ

– 透明性:情報を隠さず、正直に交渉することを心掛けましょう。

– 倫理的行動:社会的な規範や法律を遵守しましょう。

透明性と倫理的な行動は、長期的なビジネス関係を築くために重要です。信頼を損なう行動は、短期的な利益よりも大きな損失をもたらすことがあるのです。

7. 感情のコントロール

– ストレスコントロール:交渉中の緊張をコントロールする方法を学びましょう。

– 冷静さをキープする:感情的にならず、理性的に行動しましょう。

感情が高ぶると、判断が曇り、非合理的な決定を下すリスクが高まってしまいます。
冷静さを保つことで、効果的な決定を下せるようになり、周りからの威厳を保つためにも必要です。

8. Win-Winの解決策を目指す

– 相互利益の追求を意識する:双方にとって有益な解決策を模索しましょう。

– 長期的な視点を持つこと:一時的な利益よりも持続可能な関係構築を優先しましょう。

Win-Winの解決策は、双方にとっての利益を最大化し、長期的な関係を維持するために重要です。一方的な利益追求は、将来のビジネス機会を損なう可能性があります。

9. 戦略的思考

– 計画的アプローチ:交渉の各段階において戦略的に行動しましょう。

– 予測と調整:予期せぬ状況にも対応できるよう、計画を柔軟に調整する。これらの要素を適切に実行することで、交渉はより効果的に、かつ円滑に進行しましょう。

計画的なアプローチと予測に基づいた計画の調整は、交渉の不確実性を上手にマネジメントし、理想的な成果に導くために必要不可欠です。戦略的思考は短期的な成功だけでなく、長期的な目標達成にも役に立ちます。

交渉力を身に付けるためのトレーニングとは?

交渉力を身に付けるために有効なトレーニング方法は以下のようなものがあります。

交渉の基本概念をまずは知ること

まず行わなければならないのは、交渉時の普遍的な原理原則を理解し、基本的な概念を身につけるということです。現実の複雑な交渉を深く理解できるようになり、目的達成のためのベストな答えを見つけることができるはずです。

ロジカルシンキング(論理的思考)を鍛える

交渉を円滑に進めるためには、複雑かつ不確実な内容を頭の中で情報整理し、シンプルにする論理的思考の活用が非常に大切です。交渉ごとだけではありませんが、他者(相手)が考えていることも情報整理しながら話をしていく必要があるため、ロジカルシンキングは身に付けておくべきでしょう。論理的思考は身に付けるのが難しい印象を持たれる方も多いですが、だれでも練習によって身につけられるスキルです。

交渉の具体的な手順を学ぶ

交渉を成功に導くには、事前に交渉の手順について入念に学んでおくことも大切です。研修やロールプレイング等を用いて、交渉の方法ややり方を習得し、実際の交渉の場でも落ち着いた状態で相手と接せられるようにしていくことが大切です。

交渉に必要なコミュケーションスキルを学ぶ

交渉シーンでは、交渉の場における信頼構築や、相手との駆け引き、心理戦、相手の考えや譲歩を引き出すなど、コミュニケーションの引き出しが重要です。交渉を効果的に進めるためにもコミュニケーションスキルは必要不可欠です。

ビジネスゲームを取り入れた交渉トレーニングを行う

もし、社内で交渉力向上の研修を行う際は、ビジネスゲームを取り入れた内容の研修がおすすめです。ビジネスゲームは、楽しみながら研修に取り組めるだけでなく、社員同士のコミュニケーションが活性化できます。ビジネスゲームで商談や交渉を通じた練習は記憶に残りやすく、研修の効果をさらに高められます。

これらのトレーニング方法を組み合わせることで、実践的な交渉力を効果的に身に付けることができます。


今回は、交渉力とは何か?交渉時のポイントと交渉力を身に付けるために必要なことをご紹介してまいりました。交渉がうまくいかない場合、社内の関係性だけでなく、取引先との無意味な対立を引き起こすことになりかねないですし、企業全体に大きな損失を与えるリスクもあるのです。

交渉は「自分には関係ないや」と思われる方も多いかもしれませんが、交渉力があるかないかで損失が出てしまう可能性があるのです。交渉力を鍛え、あらゆる場面で活用できるようにしてみてはいかがでしょうか。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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営業研修で役に立つビジネスゲーム5選 https://business-games.jp/salestraininggames5/ https://business-games.jp/salestraininggames5/#respond Wed, 27 Dec 2023 10:28:32 +0000 http://business-games.jp/?p=4879 営業向けの社内研修を考えるときにどうしても多くなってしまうのが自社の商品知識やサービス知識を覚える内容だったり、ロールプレイングを通した商談時の営業演習だったりしてしまいます。

商品知識などの座学研修では受身になりやすく、人と協働するとは何かについては学びきれません。研修内容をしっかりと営業現場に活かすための1つの手段として、ゲームを取り入れることは有効的といえます。

今回は営業職向けの営業研修で使えるビジネスゲームをご紹介していきます。

営業の仕事において必要な能力・スキルは何でしょうか?

一般的には以下のような能力やスキルが挙げられるでしょう。

1. コミュニケーション能力

顧客のニーズを理解し、効果的に伝えるためには、優れた聴き取りと話す能力が必要です。

2. 交渉スキル

顧客との価格や契約条件に関する交渉を円滑に行うためには、強力な交渉スキルが求められます。

3. 問題解決能力

顧客の問題を迅速かつ効果的に解決するためには、創造的な問題解決能力が必要です。

4. 自己管理能力

目標達成のためには、時間管理や優先順位付けができる自己管理能力が欠かせません。

5. 適応性と柔軟性

市場や顧客のニーズが変化する中で柔軟に対応できる能力が求められます。

コミュニケーションは信頼を築き、交渉は合意に至るため、問題解決は顧客の満足を保証し、自己管理と適応性は目標達成と市場の変化への対応を可能にするのです。
他にも挙げられるでしょうが、前述した能力やスキルは営業職において顧客との関係を構築でき、目標を達成する上には必要不可欠です。

こういった要素が学び取れるゲームを今回はご紹介していきたいと思います。

営業研修で役に立つビジネスゲーム5選

①商談の達人

【概要】

参加者が3〜6⼈程で1つのチーム(企業)を組み、自動車メーカーとなって、自動車の製造・販売を行う経営シミュレーションゲームです。
他の企業と様々な交渉を行いながら、資源や資金を手に入れ、製品をつくり、顧客に販売することで、自社の売上を拡大させることが目的です。

商談の達人、交渉、コミュニケーション

商談の達人のご紹介ページはこちらhttps://business-games.jp/negotiationgame_shoudannotatsujin/

【学びのポイント】

商談の達人では営業や交渉の際に必要となる相手目線顧客目線の大切さをゲームを通じて体感できます。相⼿を尊重した「Win-Win」の関係性の重要性に気付くことができるのでコミュニケーションの取り方が改善されていきます。

②The 商社

【概要】
The 商社は、参加者(プレイヤー)が3〜6⼈程で、1つのチームを組み、他のチームと様々な交渉を行いながら、ビジネスを設立していくことで、自社を拡大していくビジネスゲーム研修です。参加者が受けさせられている感がなく、熱中して取り組めるゲームです。リーダーシップや交渉力UPにつながり、営業力向上にもつながるゲームです。

The 商社のご紹介ページはこちらhttps://business-games.jp/the_shyousya_leadership/

【学びのポイント】

“自分から動く”という主体性(リーダーシップ)の重要性や自分からコミュニケーションを取ることの重要性を理解してもらうことができます。

③ヒアリングチャレンジ

【概要】

ヒアリングチャレンジとは株式会社ハートクェイクが提供している提案型営業を体験を通じて学ぶためのカードゲームです。受講者は車の販売員という設定で、来店されたお客様にヒアリングを行います。お客様の発言に対して質問を行い, 最適な車を提案できた受講者(チーム)の勝利です。ゲームを通して何が欲しいのか?(What)だけでなく、なぜ欲しいのか?(Why)を聞くことによる顧客理解の重要性を伝えることができます。

提供:株式会社ハートクェイク(ヒアリングチャレンジ:https://heart-quake.com/game/hearing_challenge.php)

【学びのポイント】

お客様が何を求めているのか?またそれをなぜ欲しているのか?を考えて提案することで顧客が求めているニーズを満たすことができ、本当に喜ばれる結果につながることを理解してもらえます。営業は単なる御用聞きではなく、顧客の持っている潜在的なニーズや困っていることを解決するために存在することが学べます。

画像引用:株式会社ハートクエイク

④営業ゲーム

【概要】

営業ゲームは、営業が予算達成するためにPDCAを繰り返していく疑似体験ゲームです。株式会社マーケットヴィヴィッドが開発した、営業活動における実践的なビジネスボードゲームです。

提供:株式会社マーケットヴィヴィッド:https://www.marketvivid.co.jp/

【学びのポイント】

目標予算達成に向けて、「どのように考え、動いていくべきなのか?」PDCAを繰り返す中で、目標達成シナリオや思考プロセスを体得します。

⑤ビズストーム

【概要】

ビズストームとは、経営を模したボードゲームをプレイすることで、ビジネスに必要な要素を体感的に学び、実践につなげられる研修用のビジネスゲームです。 財務やコミュニケーションを重視したビジネスゲームが多い中、ビズストームは、経営戦略やマーケティングを重視したゲームとなっており、3C分析や経営戦略が求められます。

マーケティング ゲーム

ビズストームのご紹介ページはこちら:https://business-games.jp/bizstorm/

【学びのポイント】

「顧客に価値を提供し、競合の中から選んでもらう」というビジネスの原則を起点とし、そのためにビジネス全体をどう組み立てるかという視点を身につけることができます。営業に必要なマーケティングの知識もそうですし、自社商品の魅力をどう伝えるかを考えるキッカケになると思います。


今回は、営業研修で役に立つビジネスゲームをご紹介してきました。
毎度、同じような内容になってしまいがちな営業研修をビジネスゲームを使って、面白く、楽しみながら学べるような企画に一度、変えてみてはいかがでしょうか?ぜひ営業研修時に活用してみてください。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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