今回はそんな難しそうな財務・会計の知識を楽しく学べるビジネスゲームを5つご紹介していきたいと思います。
財務・会計を楽しく学べるゲーム4選のご紹介
屋台屋本舗
屋台屋本舗のゲーム設定
屋台屋本舗のゲーム設定は下記のような内容です。
飲食店(屋台)の経営者になって10日間の経営を行う経営シミュレーションゲームです。
屋台では1日ごとに3種類(ラーメン、みたらし団子、ソフトクリーム)の商品を仕入れて、販売します。 「1日目…2日目…」と、その日によって、売れ筋が変わり、商品が仕入れてあれば販売することができます。
1日の最後にアルバイトの人件費の支払いがあり、毎日の締めで、「手元のお金が増える=利益が出ている」と分かるシンプル経営です。
学びのポイント
商品コマや現金コマがあり、現金取引で売上げや利益の増減がすぐにわかるため、小学生にも実施ができるほどお手軽で、かつ経営の本質が簡単にわかる教材です。 また「売上・原価・利益」といったビジネスの基本となる会計用語の意味を理解することができます。ゲーム後の振り返りでは、BS(貸借対照表)/PL(損益計算書)の構造と意味について学ぶことができます。
財務の虎
財務の虎のゲーム設定
財務の虎のゲーム設定は下記のような内容です。
ゲームの参加者はインテリアショップの経営者という設定です。
ゲームの基本的な流れはインテリアショップの経営者として、商品を仕入れ、顧客に販売を行うことです。
4ラウンド実施し、利益剰余金が一番多い人が優勝となります。
※仕入れる 商品には、「イス」「本棚」「ベッド」があり、それぞれ仕入れ値(原価)が決まっています。
学びのポイント
財務の虎は貸借対照表、損益計算書などの会計・財務知識をゲームを通じて学ぶことを目的としたボードゲームです。 レベル1とレベル2と分かれており、レベル2では売掛金、買掛金、減価償却といった概念も出てきており、レベルに合わせた実施が可能です。
マネジメントゲーム
マネジメントゲームのゲーム設定
マネジメントゲームは、ゲーム盤やカード、コマを使用して行う卓上ゲーム形式で、参加者一人ひとりが製造業の「社長」となって、会社を設立するところから始まります。ゲームにおいては、倉庫や工場、機械等のファシリティ調達から、製品の製造・販売、決算という企業活動を行いますが、折々で、意思決定(=判断)を要し、また予期せぬリスクが発生するなど、実際のマーケットでビジネスを展開する感覚でゲームを進めていきます。
マネジメントゲームは種類が豊富にあります。
自動車整備業版
PM(プロジェクトマネジメント)
建設業
柔道整復士業
飲食店版
ホテル旅館業版
リフォーム業
トラック運輸業
営業リーダー養成版
理美容業版
医療/歯科経営版
ビルメンテナンス業
カーディーラー業
他 全23業種
これだけあるそうです。
画像出典:e-人事株式会社様
基本的なルールは同じですが、細かい設定が変わり業種ごとに学べるのも魅力の一つです。
学びのポイント
マネジメントゲームでは部門全体、他部門、全社レベルへと視野が広がり、自らがなすべき行動を多面的に理解できるように学べます。またコスト感覚が身に付き販売の重要性、難しさ、差別化の重要性が理解できるのです。
トータルゲームE
トータルゲームEのゲーム設定
プレイヤーは、製造業の会社経営者となり、材料の「仕入れ⇒製造・加工⇒販売」という流れで、モノづくり企業を運営していただきます。 本ゲームでは、経営を10期行いますが、生産性を高めるためにいかに効率的に人員配置(採用や部署異動)や設備投資を行えるかがポイントになるゲームです。
序盤では設備投資と、人材雇用を行い生産力を確保し、そのあと仕入・製造・販売などを繰り返します。 プレイヤーは持ち手番があり、一定回数を消化すると、人件費の支払いの決算があり、1期が終了です。 それを10期繰り返し、会社のBS(バランスシート)の変化を感じ取り、自己資本を増やしていくことを目標に経営を行います。
学びのポイント
通常の財務・会計ゲームではPLに重きを置いた内容にもなりますが、トータルゲームでは、設備投資と資金繰りの関係性が解るようになっており、 実際に経営者としての収支のバランス感覚を意識できるようになっております。
さて今回は財務会計を学べるビジネスゲームをご紹介してきました。
財務会計の研修は楽しくできるか?が1つのポイントですが、さらにいうと1回やって終わりではなく、2回、3回と継続しながらやっていくことで本質的な財務会計で大切なところが見えてくるはずです。そのためにもこういったゲームで繰り返し学んでいくことがとても効果的でしょう。 ぜひ参考にしてみてください。
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間100登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。