仕事中に、相手にわかりやすく伝えるためにはどんな方法があるの? -PREP法、SDS法のフレームワークをご紹介

仕事中に、相手にわかりやすく伝えるためにはどんな方法があるの? -PREP法、SDS法のフレームワークをご紹介

仕事中に、相手にわかりやすく伝えるためにはどんな方法があるの? -PREP法、SDS法のフレームワークをご紹介

相手にわかりやすく伝える方法

研修講師をしていると、受講生の方から よく人に伝えるのが得意だから、講師を目指されたんですか?と、ご質問いただくことがありますが、実はあまり得意ではありませんでした。

私は、人にものを伝えるというのが大の苦手でした。 新卒で入った頃、営業活動をまだしたことがないのに、営業はしたくないと、面談で社長に訴えたほどです。怒られましたが(笑)

みなさんも、伝える力で、困ったことはありませんか?

・聞き手に言いたいことがなかなか伝わらない ・伝えた相手から、結局何が言いたかったの?と言われる ・頑張って伝えているものの、相手が別のことを考えているのが表情で読み取れる ・話が長いと言われてしまう

私もそうでしたが、「話が長い」と言われると、結構、ガーンと自信がなくなりませんか? どうすれば相手にわかりやすく伝えられるのか?それはいくつかのポイントを押さえれば良いのです。

今回は、仕事中に、相手にわかりやすく伝える方法をご紹介していきます。

簡単にすぐできる伝え方①


まずは、簡単にすぐできる伝え方の1つ目をご紹介していきます。 相手にわかりやすく伝えるためには、「結論から話をする」ことが大切です。

例えば、上司に報告するとき、結論から話すと、怒られそう、、、と思って、 結論から話すのが億劫になってしまった経験はありませんか?

しかし、ほとんどの人が「結論から話してほしい」、その方が分かりやすいと思っているのです。 私自身、昔、「米澤お前、結局、何が言いたいの??」とよく上司に言われたものです。

例えば、後輩A君が上司に対して、お客様先からの営業で帰ってきた時に「どうだったか?」を報告するとしましょう。そのときに、「お客様からは、価格的にはOKで、でも商品は他社の方が優れていると言われてしまって、担当者の人間関係はたぶん気に入ってもらっていると思うんですけど、、、あとアフターフォローはライバルとあまり変わらないらしいですね・・・」

結論は、「?」という感じでわかりづらいですよね。

アドバイスがほしいのか、ただ話を聞いてほしいのか、ただの報告事項なのか、、、相手に結論を伝えることで、何を伝えたいのかを始めに伝えるようにしましょう。

もちろん、結論を最後に言った方が良い時も、もちろん存在しますが、社内でのコミュニケーションの場合は、結論から伝えた方が、多くの上司は理解しやすく、納得してくれると思います。ケースバイケースで使い分けるようにしましょう。 ※営業などの場合は、本当にケースバイケースです。商談は、最後に結論を言った方が良いこともまりますし、相手の性格、タイプによって変えた方が良いでしょう。

相手にわかりやすく伝える方法_結論

簡単にすぐできる伝え方②


次に、簡単にすぐできる伝え方の2つ目をご紹介していきます。

2つ目は、「ポイントを数で示す」ということです。
人の話を聴いていると、いつまで続くのか、いつ終わるのか?と、思ってしまったことはないですか?これは、聴く姿勢が作れていないからです。

ポイントを数で示すことによって、聴き手の頭の中に箱をつくってあげることができます。
数を伝えることで、1個目の箱には、●●のことで、2個目の箱には、○○のことで、3個目の箱には、××のことね。と、聴く姿勢を準備してもらうことができるのです。

相手にわかりやすく伝える方法_箱(ポイントを数で示す)

また、数を示す際に注意すべきなのは、数の多さ(量)です。

人が話を聴いていて、記憶に留め、理解できるのは多くても、5つと言われています。

伝えたい情報が10個あるとして、すべての情報を盛り込んでしまうと、人が一度に覚えられる情報量を超えてしまいます。10個すべてを説明すると、1番目と10番目の2つだけしか記憶に残らないことが多くなるでしょう。しかし、例えば、3つにポイントを絞って説明すれば、おそらく、記憶に残ります。

こんな時は、大きなポイントを理想的には3つ、最大でも5つまでにまとめるようにしてください。 認知心理学では、これをマジカルナンバーと呼びます。

※マジカルナンバーとは、アメリカの心理学者ジョージ・ミラーが発表した、「人間が瞬間的に記憶できる短期記憶の限界容量(数)」のことです。ミラーは、短期記憶の容量の限界は、”7±2個のチャンク”であると言いとされています。現在は、2001年にネルソン・コーワンが「マジカルナンバーは”4±1個”のチャンクであると」発表したことによって、ネルソン・コーワンの”4±1”が定説になっています。

相手の記憶に留め、みなさんの考えを理解してもらうためには、要点は5つ以内に整理して伝えた方が良いのです。

知っておくと便利なフレームワークのご紹介


相手にわかりやすく伝える方法のフレームワークがいくつかありますが、有名なものを2つご紹介したいと思います。

1つ目が、PREP法というものです。みなさんも耳にされたことがあるのではないでしょうか?

PREP法


Point(結論/メインメッセージ)
Reason(根拠/サブメッセージ)
Example(事例などの詳細情報)
Point(まとめ/メインメッセージ)

PREP法とは、それぞれの英単語の頭文字を取ったもので、始めに要点(結論・主張)を伝えてから、結論にいたった理由を説明し、理由に説得力を持たせる事例やデータを提示した上で、最後にもう一度要点を述べる構成の伝え方です。

PREP法を活用すると、このような内容になります。

【PREP法の活用例】
結論:チームビルディングには、マンガの『宇宙兄弟』がオススメです。
理由:なぜなら、月に向かったトレーニングの姿勢やチームメンバーが頑張る姿によって、チームでの協働の仕方が学べるからです。
具体例:例えば、ムッタ(主人公(兄の方))たちが、宇宙飛行士のトレーニングを受けていたときに、チームがバラバラにされるような課題が出てきましたが、ムッタの一言で、競争するのではなく、楽しむことを選択し、良いチームになることができました。
結論:このようにチームづくりの大切な事例を学べる『宇宙兄弟』がチームビルディングにはオススメなのです。

というような活用方法です。

【PREP法を用いたプレゼン具体例】
Point:「今、エコ商品が人気です。これはただの流行ではなく、時代の後押しもあります」。
Reason:「地球規模で環境破壊が進み、世界中の企業が環境を意識した商品を作らなければいけない時期にきています。消費者もそれを望んでおり、エコに対する意識が強くなっています」。
Example:「たとえば、A社は二酸化炭素の排出量を2分の1に抑えた車を発売し、瞬く間に記録的なヒットになりました。また、B社で発売された洗浄液は、環境に優しい原液を使用していることが消費者の心をつかみ、洗浄液のベスト3にランキングされました」。
Point:「こうした状況から、私たちも時代に遅れないよう、エコを意識した商品開発を提案いたします。それがこちらの商品です(実際の新商品が登場する)」。

2つ目は、SDS法というものです。

SDS法


Summary(要約)
Detail(具体的詳細)
Summary(要約・まとめ)

SDS法は、Summary・Details・Summaryのそれぞれの英単語の頭文字を取ったもので、始めに要点(結論・主張)を伝えてから、次に具体的な詳細を説明し、最後にもう一度要点や要約を述べる構成の伝え方です。

SDS法を活用すると、このような内容になります。

【SDS法を用いたプレゼン具体例】
Summary:「本日は、弊社の新型パソコンの発表会にお越しいただきありがとうございます。今までにない、スペックのパソコンを作ることに成功いたしました」。
Details:「当社従来比として、CPUを1.5倍に向上、メモリを2倍に増強、さらにバッテリーが1.5倍長持ちさせたノートパソコンの開発に成功しました」。
Summary:「その新型ノートパソコンがこちらです(実際の新型パソコンが登場する)」。

相手にわかりやすく伝える方法_SDS法

PREP法やSDS法を用いると、相手に伝わりやすくなり、仕事上のコミュニケーションが円滑になっていきます。 こういったフレームワークを活用することで、相手にどう伝えるかを工夫してみてください。


今回は、仕事中にどうやって、相手にわかりやすく伝えるのか?の方法をご紹介していきました。
「結論から話す」、「ポイントを数で示す」、など、ちょっと工夫するだけで、相手に簡単に伝わりやすくなります。相手にものを伝えるのが苦手な方は、ぜひ、そういった点から少しずつ、チャレンジしてみてください!

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【参考】
ロジカルプレゼンテーションの研修資料:https://business-games.jp/presentation/

プレゼンテーション


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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