みなさんは、入社したての頃、社内で使われる用語について、「わからない・・・!」、「どういう意味??」と感じた経験はありますか?
以前、指原莉乃さんが出ている保険のCMで「コア・コンピタンス」について、分からず、こっそり調べていたら、周りから笑われるというものがありましたね。
実は、私もそのような経験がありました。
大学4年の頃に就職活動で苦しみ、就活を中止して、インターンシップを行っていたときのことです。そのインターン先で、社長が「アラリ」とおっしゃっていて、「アラリ?って、何ですか?」状態でした。あとで調べて、「粗利」ということがわかりました。
仕事をする上で、必要不可欠なビジネス用語ですが、入社後に教えてもらえる機会は、ほぼないのではないでしょうか?社会人になったばかりの新人の方だと仕事をしながら覚えていくしかないと思います。
そこで、今回は、その新人が覚えておくと便利なビジネス用語をご紹介していきたいと思います。
※今回は、あ行~さ行をご紹介します。
ビジネス用語を活用する目的
仕事では、あらゆるシーンで、ビジネス用語が使われています。日本で使われてきた日本語のもの、欧米諸国で生まれた英語に由来するもの、その業界ならではの言葉もあり、新入社員のうちは覚えるだけでも大変かもしれません。
ビジネス用語は、仕事を円滑に進めるために使われる言葉です。ビジネス用語を用いることで、相手への長い説明が必要なくなり、業務内容を相手へ的確に伝えられるようになる訳です。
意思疎通、コミュニケーションを円滑に進められるという点で、ビジネス用語はとても重要なのです。
ビジネス用語のご紹介:「あ行~さ行」75選
あ行
名称 | 概要 |
---|---|
アイミツ | 複数社から見積もりを取ること。相見積もりの略語 |
アウトバウンド | 内部から外部へ向かう流れを指し、外部に向けた売り込みを「アウトバウンドマーケティング」などと表現する。観光業界では海外旅行をする日本人、コールセンターでは消費者へ電話を掛ける業務と、業界によってさまざまな意味が存在。 |
アウトサイダー | 部外者。集団から外された者 |
アウトソーシング | 業務の一部を外部に委託すること |
アウトプット | 出力。発信のこと |
アウトライン | 物事のあらまし。概要 |
アグリー | 同意や賛成の意味。 |
アサイン | 割りあてや選任、配属といった意味。 |
アジェンダ | 計画、予定、協議事項 |
アセスメント | 評価、査定 |
アソシエーション | 協会、団体 |
アップデート | ソフトウェアの内容を新しいバージョン(版)に変更すること。大幅な変更はアップグレード |
アポイントメント | 打ち合わせ、商談などの面会の予約。約束。 |
アメニティー | 生活環境の快適さ、心地よさ |
アライアンス | 同盟の意味で、企業同士が提携する意味。 |
アンバサダー | 企業の商品やブランドを応援する「広報大使」 |
イニシアティブ | ビジネスの場では、おもに主導権の意味。 |
イニシャルコスト | 物事を始める際に必要な費用のこと |
イノベーション | 技術革新 |
インサイダー | 組織内部のもの。内部情報に通じているもの。 |
インバウンド | アウトバウンドの対義語で、外部から内部への流れを指します。観光業界では訪日旅行や訪日旅行客、コールセンターでは消費者からの電話を受けることと、業界ごとに意味が異なる。 |
インセンティブ | 人を動かす誘因。出来高払い |
インターバル | 間隔。休憩時間 |
インフラ | インフラストラクチャーの略。生活や生産活動の基盤になる、道路や空港、鉄道、ライフラインなどの構造物や施設のこと。 |
インフレ | インフレーションの略。物価水準の持続的上昇 |
ウィン・ウィン | 両者にメリットがある状態のこと |
エージェンシー | 代理店 |
エージェント | 業務を代理で行ったり、斡旋したりする仲介業者、代理業者 |
エグゼクティブ | 経営幹部や企業の上級管理職 |
エビデンス | 証拠や根拠 |
エンドユーザー | 最終的にその製品を使う人や企業のこと |
エスカレーション | 対応しきれない事態が発生した場合に、上長に指示を仰いだり、対応を引き継いだりすることを指す |
オピニオン | 意見 |
オピニオンリーダー | 特定商品の購買行動や消費をリードする消費者層 |
オファー | 申し出、提示 |
OJT | 「On the Job Training」の頭文字で、実践的な教育訓練を指す |
オプション | 複数の中から選べる選択肢のこと |
オンスケ | 「On Schedule」の略で、業務が予定どおりに進んでいることの意味 |
か行
名称 | 概要 |
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ガイダンス | 指導。手引き。説明会など |
ガイドライン | 基本指針。指導目標 |
キャパシティ | 能力や許容の範囲、器の大きさを意味し、定員、こなせる業務、パソコンのデータ量など、さまざまな事象で使われる |
キャピタルゲイン | 資本利得。株価上昇などで得た利益 |
キャリア | 経歴。これまでの実績など |
キュレーション | 情報を収集して、つなぎ合わせて、新しい価値を持たせて、共有すること |
クオリティー | 品質 |
クラウドソーシング | インターネット上で不特定多数の人に対して、仕事を発注する、受注者を募集すること |
クロージング | 終わりや締めくくりを表し、おもに営業活動で、契約の締結やそれに至る過程を表します。 |
KGI | 「Key Goal Indicator」の頭文字で、「重要目標達成指標」と言われる。最終的な目標を意味し、目標達成を目指して活動するときの指標として使われる |
KPI | 「Key Performance Indicator」の頭文字で、「重要業績評価指標」と言われる。KGIの達成に必要となる中間目標のことで、定量的で具体的な目標を指す。 |
コーポレートガバナンス | 企業統治 |
コミッション | 委託・仲介などの手数料 |
コミット | 責任の伴う約束の意 |
コンサルテーション | 相談 |
コンシューマー | 消費者 |
コンセプト | 商品や企画などの一貫した概念や考え方 |
コンセンサス | 意見の一致、合意という意味 |
コンテンツ | 内容 |
コンバージョン | 自社サイトの訪問者が資料請求や会員登録、商品購入を行うなど、運営側が定めるゴールに到達すること |
コンプライアンス | 法令遵守の意味 |
さ行
名称 | 概要 |
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サマリー | 一般的には、まとめや概要、データの要約などの意味で使わる |
サジェスチョン | 示唆。アドバイス |
サステイナブル | 持続可能な。 |
サプライチェーン | 供給連鎖と呼ばれ、材料調達・商品製造・物流・販売など一連の工程を1つのシステムと捉えたもの |
サマリー | 要約 |
サンプリング | 見本や標本の抽出 |
シナジー | 合併や提携などで生まれる相乗効果のことを指す |
シミュレーション | 模擬演習 |
終日 | 一日中の意味で使われる |
ショート | 不足することのほか、期間や時間、距離などが短いといった意味 |
スキーム | 計画や事業の枠組みやしくみを指す |
スコープ | 範囲を意味する用語 |
ステークホルダー | 従業員や顧客、株主など、会社が活動することで影響を受ける、利害関係にある立場の人や組織のこと |
スタートアップ | 起業、新規事業の立ち上げ |
生産性 | 少ないコストや労力で成果を上げることを意味する |
セクション | 部局。課。部分 |
セグメント | マーケティング業界では「集団を特定の基準で分けた同質のグループ」を指す。 |
ビジネス用語の注意点
ただし、ビジネス用語を使用する上で、注意点があります。 もし、仮に相手がビジネス用語を知らなかった場合、相手には伝わりません。
私が研修講師として、登壇していたときに、各グループからプレゼン発表をしてもらったのですが、あるグループが「各事業所のシナジーが上手く生まれていないのが課題」という発表をしてくれました。そのときに、ある受講生の1人が隣の人に、ボソっと「シナジーって何?」と、質問されていたのです。
このように、相手が知っているつもりで、ビジネス用語を使用しても、相手が知らなかったら、伝わらない可能性があるのです。ビジネス用語を多用すると、面倒くさい人と思われたり、かえって伝わりにくくなったりすることもありますので、上手に使い分けてみてください。
今回は、新人が覚えておくと便利なビジネス用語の一部をご紹介しました。 新人の方に限らず、若手、ベテランの方でも、学んでいないと知らないことがたくさんあると思います。ぜひ辞書代わりにご活用ください。
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。