ビジネスマナー研修で教えておくべき『クッション言葉』

ビジネスマナー研修で教えておくべき『クッション言葉』

ビジネスマナー研修で教えておくべき『クッション言葉』

今回のコラムでは、ビジネスマナー研修で教えておくべき『クッション言葉』をご紹介したいと思います。

クッション言葉とは、相手に何かをお願いをしたり、お断りを入れたり、異論を唱える場合などに、 言葉の前に添えて使用する言葉です。


クッション言葉


クッション言葉を使うメリット

様々な状況で使われるクッション言葉は、
仕事におけるコミュニケーションを円滑に進める上で、とても有効です。

クッション言葉を上手く活用する事で直接的な表現を避けられ、丁寧で優しい印象を相手に与える効果があります。 また、否定的な言葉など言いにくい内容でも、相手に失礼にならずに伝える事が出来るので知っておくと、とても便利です。


クッション言葉の歴史

クッション言葉はいつから使われているのでしょうか?
実は定かではありません笑。

日本では、昔から婉曲な表現が使われてきました。これがクッション言葉と同様の表現をしています。

Wikipediaで婉曲な表現を調べると、婉曲法という言葉が出てきます。

婉曲法(えんきょくほう)とは一般に、否定的な含意を持つ語句を直接用いず、他の語句で置き換える語法である。具体的には聞き手が感じる不快感や困惑を少なくする目的で、あるいは話し手がそのような不都合やタブーへの抵触を避ける目的で用いられる。

また語句自体が必ずしも不快でなくても、不快な概念を連想させるのを避けるのに用いられる。また、聞き手にとって無意味もしくはかえって不快と感じられれば、「ぼかし表現」として批判の対象となる。

クッション言葉という言葉が生まれる前から、相手を気遣い、相手を不快にさせない表現というのはされていたのですね。


クッション言葉の一覧集

クッション言葉は、下記の4つのシーンのときに
相手に対して行動や判断を促すために用いられます。


①質問する/尋ねる
②お願いする/依頼する
③断りを入れる
④異論を唱える

ここからは、各カテゴリーのクッション言葉の例を一覧にしてご紹介したいと思います。


相手に対して、質問する/尋ねるシーンのクッション言葉

相手に聞きにくいことを質問しづらいことに対して、やんわりとしたムードで尋ねることができ、失礼な印象を和らげることができます。

●失礼ですが/失礼ながら


→名前や身分など失礼なことを聞いて申し訳なく思うとき

(例文)
「失礼ですが、~をお伺いしてもよろしいでしょうか」
「失礼ながら、~についてお伺いできますでしょうか」

●差し支えなければ


→聞きたいことがあるけれど、答えることは強制しないとき

(例文)
「差し支えなければ、どのような~かお伺いしたいのですが」

●お尋ねしたいのですが/つかぬことをお聞きしますが


→今までの話に関係なく質問をしたいとき

(例文)
「お尋ねしたいのですが、~でございますか」
「つかぬことをお聞きしますが、~でしょうか」

相手に対して、お願いをする/依頼するシーンのクッション言葉

誰かに対して、お願いをするときに使えるクッション言葉です。

●お手数をおかけしますが/お手数ですが


→手を動かしてもらったり、時間を使わせてしまうようなことを頼むとき

(例)
「お手数をおかけしますが、~していただけますと幸いです」

●可能でしたら/もし、よろしければ/ご面倒でなければ


→相手へ強制することなく頼みごとをしたいとき

(例)
「可能でしたら、~していただいてもよろしいでしょうか」
「もし、よろしければ、~していただけますとありがたいのですが」

●ご足労をおかけしますが


→相手の方から自分のところに出向いてもらうとき

(例文)
「ご足労をおかけしますが、弊社オフィスまでお越しいただけますでしょうか」

●突然のお願いですが/急な~ですが


→急な依頼や予告なしで何かを頼みたいとき

(例文)
「突然のお願いで恐縮ですが、~」
「急な申し出ではございますが、~」

●身勝手な~ですが/厚かましい~ですが/ぶしつけな~ですが/こちらの都合で申し訳ございませんが


→相手の状況を顧みることができず、申し訳なさを強調したいとき

(例文)
「身勝手なお願いではございますが、~」

●念のため/万が一のために/大事をとって


→必要がないかもしれないけれど、不測の事態に備えて何かを頼みたいとき

(例文)
「念のため、確認させていただきますが~」

相手に対して、お断りをするシーンのクッション言葉

相手の提案やお誘いを断ったり、拒否するときは、直接的な表現を避けて、クッション言葉を使用するべきです。

●勝手ではございますが/勝手ながら


→先方よりこちらの都合を優先できず、身勝手だとわかっていることを話すとき

(例文)
「勝手ではございますが、今回はお断りさせていただきます」

●せっかくですが/お気持ちはありがたいのですが/お気遣いはありがたいのですが


→厚意を無下にして申し訳ないという意味を込めるとき

(例文)
「せっかくですが、~は辞退させていただきます」
「お気持ちはありがたいのですが、今回は間に合っております」
「お気遣いはありがたいのですが、そのようなご提案はご遠慮させていただいております」

●残念ながら/残念ですが


→相手の意に沿えずがっかりさせてしまうようなことを伝えるとき

(例文)
「残念ながら、この度は見送らせていただきます」
「残念ですが、またの機会とさせていただきます」

●あいにく/あいにくですが


→理由に関わらず、都合が悪いことを伝えるとき

(例文)
「あいにく、その日は出張に出ておりまして」
「あいにくですが、その日はスケジュールの都合で難しそうです」

●大変心苦しいのですが/大変心苦しく


→意に沿えず、申し訳ない気持ちを強調して伝えるとき

(例文)
「大変心苦しいのですが、~をすることが難しい状況でございます」
「~について大変心苦しくはあるのですが、~していただけませんでしょうか」

●僭越ではございますが/僭越ながら


→立場をわきまえず、自分以外の人を差しおいて恐れ多いということを伝えるとき

(例文)
「僭越ではございますが、~かと存じます」
「僭越ながら、~させていただいてもよろしいでしょうか」

異論を伝えるとき、反対意見を述べるシーンのクッション言葉

相手にとって、聞きたくないような話をするときや、反論するとき、違った意見をするとき、相手の間違いを指摘するときに使えるクッション言葉です。

●申し上げにくのですが/お伝えするのは心苦しいのですが


→ショックを与えてしまうので申し訳ない気持ちを伝えるとき

(例文)
「申し上げにくいのですが、~の件では、~でございます」
「お伝えするのは心苦しいのですが、~になります」

●お言葉を返すようですが/お言葉ですが


→相手の言葉を否定するので申し訳ない気持ちを伝えるとき

(例文)
「お言葉を返すようで大変恐縮ですが、~ではないのでしょうか」
「お言葉ですが、もし~でしたら、~ということになります」

●私の思い違いでしたら申し訳ございませんが/こちらの勘違いでしたら恐縮でございますが


→相手の話を間違いだと一方的に断定せずに伝えたいとき

(例文)
「私の思い違いでしたら申し訳ございませんが、~は~かと存じます」
「こちらの勘違いでしたら恐縮でございますが、~は~でしょうか」

●出過ぎたことかもしれませんが/出過ぎた真似かもしれませんが


→立場をわきまえずに伝えるので申し訳ないという思いを添えるとき

(例文)
「出過ぎたことかもしれませんが、~させていただくということでよろしいでしょうか」
「出過ぎた真似かもしれませんが、~についてお伝えしてもよろしいでしょうか」

●ごもっともですが/おっしゃる通りかと存じますが


→相手の言い分を尊重したいけれど、否定しなくてはいけないとき

(例文)
「~とはごもっともですが、恐れ入りますが、~かと存じます」
「おっしゃる通りかと存じますが、~については、~にあたりますので、~いたしかねます」

クッション言葉の簡易一覧

クッション言葉


今回は、ビジネスマナー研修で教えておきたい『クッション言葉』を紹介しました。 クッション言葉は、前述したもの以外にも、多くの言い回しや使い方が存在します。口頭で対面で話をするとき、電話で通話するとき、メールで連絡を取り合うときなど、相手との関係性や、話の状況によって、いろいろなクッション言葉を使いこなせるようになりましょう。


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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