研修時のアイスブレイクで使えるワーク
~数字禁止ゲーム~

研修時のアイスブレイクで使えるワーク<br>~数字禁止ゲーム~

研修時のアイスブレイクで使えるワーク
~数字禁止ゲーム~

桜の花びらも散り始め、初夏の香りもし始めてきました。この4月は、新入社員の受け入れで忙しい日々を過ごされているのではないでしょうか?
入社後、数日は外部の研修会社へ行って学んでもらい、新入社員が戻ってきたら、社内での研修で多くの会社がてんやわんやする4月かと思います。

今回は、社内研修時にも使えるちょっとしたアイスブレイクとして使えるゲームを紹介していきたいと思います。

目次
・数字禁止ゲームの概要
・ゲームのメリットデメリット
・ゲームを行うときの注意点
・数字禁止ゲームの学びのポイント

今回のアイスブレイクゲームは、数字禁止ゲームです。

数字禁止ゲームの概要

数字禁止ゲームとは、紙に書かれたイラストを長さ㎝や個数などの数字を一切、使わずに相手に口頭のみで伝え、相手にイラスト通りに書き写してもらうゲームです。 コミュニケーション研修や報連相研修で使える内容です。
イラストは下記を参考にしてみてください。

-基本的なルール


基本的なルールは、以下のようなものになります。

①このゲームは2人組ペアになって行うものです。まずはペアを組んでください。
②ペアを組んだら、伝え手と書き手を決めてください。
③書き手に記入用紙を渡します。
④話し手の方だけに、イラストが描かれた紙を渡します。
⑤話し手は、下記のルールを守って、3分(~5分)で、書き手の方に自分の紙に書かれているものを説明します。
書き手は説明をもとに記入用紙に再現します。

(1)数字は、一切口に出してはいけません
→数字とは、長さである3㎝、や個数を表す3個といった数字です。
 また四角形や三角形も数字が入っていますよね?禁止です。
(2)ボディランゲージは、一切禁止
(3)相手の紙を見ながらの指示は、一切禁止
(4)書き手は質問をしてもOKです。しかし、上のルールは同じく守ってください。

⑥書き手と話し手の役割を交代し、行います。


【見本】


数字禁止ゲーム

数字禁止ゲームのメリットデメリット

数字禁止ゲームのメリット、デメリットを考えるとすると、
下記のようなものが挙げられると思います。

メリット デメリット
・盛り上がって楽しんでワークを行えます。
・制約条件下ではコミュニケーションが取りづらいことを理解できる
・オンラインでも使えるゲームです。
・参加人数が奇数人数しかいなかった場合、ペアが組めず進めにくい
→3つのイラストを用意すれば、3人組で実施することは可能です。
・ルールを無視して進めてしまう人も出てきてしまう
・イラストをつくるのが面倒くさい

メリットもありますが、デメリットとして、上記のような内容が挙げられます。
対策を練っておきましょう。

数字禁止ゲームを行うときの注意点

このゲームを行うときは、以下の点を注意しましょう。

「数字を使ってもまったく問題ない」という意識になることです。

実際には、ルールを無視するという人は少ないですが、
「別に守らなくてもいいや」という気になってしまうとゲームが崩壊してしまいます。

数字を使ってしまう人がいれば、厳しい指摘をする必要はありませんが、
軽い指摘をするようにしましょう。

例)
「今、数字を使いましたね~(笑)、次は数字を使わないようにしてくださいね!」
というようにです。

数字を使ってしまった瞬間が一番の学びになりますので、 軽い指摘にしておきましょう。

数字禁止ゲームの学びのポイント

このゲームの学びのポイントは、大きくは2つです。

①制約条件がある中でコミュニケーションを取ることは難しいので相手目線での行動が必要

制約条件がある中では、コミュニケーションを取ることが難しくなるのです。 そのことを理解してもらいます。

例えば、テレビでもこんな番組がありました。お笑い芸人さんたちがボウリング対決をするのですが、
その際に、英語を使うのを禁止した状態でボウリングを行うというものです。私はあれが大好きでした。

ボウリングはストライクやスペアなど、普通に英語を使ってしまう状況なので、そんな中で英語を禁止されても、 参加者のほとんどが英語を使ってしまうのです。

このように、人は制約条件の中だとコミュニケーションが取りづらくなるのです。
そのため、伝え手、書き手がお互いに相手の立場に立って、相手が理解しやすいように指示出しの工夫をしたり、 相手が指示してくれたことにズレがないかどうかを確認したりする必要があるのです。

こういった点は、ゲームのときだけではなく、普段のコミュニケーションで意識した方が良いものですので、 学びのポイントに変えていきましょう。

②書き手も受け身的ではなく、自分から質問を投げかける積極性が必要

このようなゲームだと、伝え手と書き手で分かれるため、書き手が指示待ち受け身的になってしまいます。
しかし、ただ指示を受けているだけでは、完成に近づけません。 自分から質問を投げかけ、一緒にイラストの図柄を完成させるための積極的働きかけが必要になってくるのです。

こういった点も、ゲームのときだけではなく、普段の仕事からでも必要になってくるはずです。 ぜひ、学びのポイントにしていきましょう。


今回は、研修時に使えるアイスブレイクネタということで、数字禁止ゲームを紹介してまいりました。 簡単に実施できるような内容ですので、新人研修の合間に活用してみてください。


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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