仕事の生産性を高めるための「情報整理術」とは?
情報整理力(ロジカルシンキング)が学べるビジネスゲームをご紹介!

仕事の生産性を高めるための「情報整理術」とは?<br> 情報整理力(ロジカルシンキング)が学べるビジネスゲームをご紹介!

仕事の生産性を高めるための「情報整理術」とは?
情報整理力(ロジカルシンキング)が学べるビジネスゲームをご紹介!

情報社会と言われる現代社会では、膨大な情報の中から自社や自分に必要なものを取捨選択し、いつでも必要なときにその情報をアウトプットできるようにすることが大切です。そのために必要なビジネススキルが「情報整理」で、今や重要なビジネススキルの1つになっています。

情報整理術の根幹となるのがロジカルシンキング(論理的思考)の考え方です。 ロジカルシンキングとは一般的には「物事を体系的に整理して筋道を立て、矛盾なく考える思考法」と定義付けされています。

論理的であるためには「内容に筋道が通っていること」「矛盾がないこと」が大切です。

筋道が通っていることとは?
→(1)主張(結論)とその根拠・理由が明らかになっていること
→(2)主張(結論)とその根拠・理由に過不足がないこと

矛盾がないこととは?
→(1)根拠となるデータが正しいこと
→(2)事実と意見(考え)が区別されていること
→(3)言葉が正しく使われていること

仕事の成果を出すためにはこういった論理的思考がとても重要です。 結論の内容に筋道が通っていて、矛盾がないことで、話している相手に理解してもらいやすくなります。また資料作成でもロジカルな構成になっていると読み手が理解しやすくなるのです。

そこで今回は、仕事の生産性を高められる「情報整理術」の3つのポイントとロジカルシンキングを学べるビジネスゲームをご紹介したいと思います。

情報整理で役立つロジックツリーという考え方


情報整理ではロジックツリーという考え方が有名です。 ロジックツリーは様々な問題を分解の木(ツリー)として原因や解決法を発見する際に活用できるひとつの課題解決フレームワークです。 実はロジックツリーは1つだけではなく、大きく3種類存在します。

What:要素分解ツリー
Why:原因追求ツリー
How:問題解決ツリー(イシューツリー)

本コラムでは3つの紹介はせず、Why:原因追求ツリーだけご紹介します。

原因追求ツリーとは、ある問題に対して原因を列挙し、根本原因が何なのかを突き止めるという考え方です。 例えば、ダイエットしても体重が落ちない方が、その悩みをロジックツリーにまとめると下記のような図になります。

参考出典:【ロジックツリー】作り方を徹底解説!4種類のツリーの実践例あり(https://infinity-agent.co.jp/lab/logic-tree-example/)

ロジックツリーを作る3つのポイント


ロジックツリーを作っていく際にポイントは3つあります。

①MECE
②So What?(だから何?)/Why So?(なぜそう言えるの?)
③結論付ける(論理展開)ポイント 帰納法と演繹法

これら3つの考え方が肝になってきます。

①MECE


MECEとはマッキンゼーが提唱した問題を要素分解する時の手法のことです。 情報を的確に整理するためには重要な点の見落とし(漏れ)がないか、重複(ダブリ)がないかをチェックする必要があります。 MECEは以下のように4つの要素から構成されており、それぞれの頭文字から取っています。

M:Mutually/相互に
E:Exclusive/重複せず
  and
C:Collectively/全体として
E:Exhaustive/漏れがない

一言で表すとダブリがなく、漏れもない状態を指します。

MECEで情報の全体像を把握することによって、

問題点やその原因・対策、
目的と手段など、

あらゆる可能性を整理して捉えることができるようになります。

画像出典:MECE(ミーシー)とは?【わかりやすく解説】フレームワーク(https://www.kaonavi.jp/dictionary/mece/)

②So What?(だから何?)/Why So?(なぜそう言える?)


2つ目は「So What?/Why So?」という考え方です。

「So What?」「Why So?」とは、課題について思考する際の、

「So What?(だから何?)」と問いかけ、結論を探る
「Why So?(なぜそうなるの?)」と問いかけ、原因を探る

という意味です。問題や課題を深掘りすることに効果を発揮します。

So What?というのは、「結局どういうことか」の答えです。
論理的につながっていないと「結局何が言いたかったんだろう」という疑問を持たれてしまいます。
Why So?というのは、出した結論に「なぜそういうことがいえるのか」を問いかけることです。

自分が伝えたい結論に相手が納得できるだけの根拠や理由が示せなければ、理解されることは難しいのです。

このSo What?/Why So?は結論と根拠の関係を結ぶ重要なもので、お互いが表裏一体の関係になっていると言えるでしょう。

【Why So?の例】
結論:ベトナムのA社を委託生産先とし、ベトナムを市場進出先の第一候補とするべき
 ↓
Why So?(なぜそう言えるのか?)
 ↓
・A社の生産コスト、運搬コストが最も安いから
・委託のリスクは、中国以外は低いから
・市場の魅力度が一番高いのはベトナムであるから

【So What?の例】
・A社の生産コスト、運搬コストが最も安いから
・委託のリスクは、中国以外は低いから
・市場の魅力度が一番高いのはベトナムであるから
 ↓
So What?(だから何?)
 ↓
結論:ベトナムのA社を委託生産先とし、ベトナムを市場進出先の第一候補とするべき

このように表裏一体な関係性をSo What?/Why So?は持っています。


最後に重要なのは整理した情報をもとに結論付けていく(論理展開)プロセスです。
整理した情報をもとに結論づける際に大切になるのが「帰納法」、「演繹法」といったものです。

③結論付ける(論理展開)ポイント 帰納法と演繹法


(1)帰納法


帰納法は、多くの観察事項(事実)から類似点をまとめ上げることで、結論を引き出すという論法です。

例えば、
「B級グルメの特集がテレビで流れている」
「B級グルメがトレンドに入っている」
「有名インフルエンサーがB級グルメの写真をインスタに上げている」
 ↓
「B級グルメが注目されている」
という結論を引き出す、というものです。

帰納法は、複数の事実を元にして論理を展開するため、
客観的で説得力のある理由付けができるようになります。

(2)演繹法


演繹法は、前提を積み重ねて必然的に導く方法です。

代表的な例に、アリストテレスの3段論法があります。

大前提:すべての人間は死すべきものである
小前提:ソクラテスは人間である
結論: ゆえにソクラテスは死すべきものである

このように式を次々に繋げていって推論を重ねていく手法、これが演繹法です。

他にもこのような例が挙げられます。

観察事実:沖縄、九州地方では雨が降っているらしい
法則:西日本の天気は西側から変わる
結論:間もなく中国・四国地方でも雨が降り始めるだろう

ここまで3つのポイント(①MECE、②So What?(だから何?)/Why So?(なぜそう言える?)、③帰納法、演繹法)を ご紹介してまいりました。

この3つのポイントをもとに整理した情報をロジカルにまとめ、
論理展開していくことで相手に理解・納得してもらえる結論になっていくはずです。

情報整理術やロジカルコミュニケーションを身に付けられるビジネスゲームのご紹介


前述した情報整理術やロジカルコミュニケーションが学べるゲームをご紹介します。

詳細は下記のURLをクリックしていただき、紹介ページをご覧いただきたいです。

7人の人事異動当てゲームhttps://business-games.jp/communicationgame_jinjibu/

情報整理 コミュニケーション ゲーム


サッカーのポジション当てゲームhttps://business-games.jp/communicationgame_soccer/


委員長当てゲームhttps://business-games.jp/communicationgame_guess_chairman/

情報整理 コミュニケーション ゲーム

【ゲーム概要】


それぞれのゲームは、チームメンバーと話し合って、正しい回答を導き出すことを目的とした協力系のコミュニケーションゲームです。 各自に与えられた情報カードをチーム内で、口頭のみで情報を共有し、時間内に正解を導き出してもらいます。

4-6人が1チームとなり、各自3~5枚の情報カードが配られます。人事異動当てゲームでは情報カードには「人事異動後の情報」が記載されています。 カードの情報をただ共有するだけでは答えは見つかりません。情報を整理して、論理的に考える事の重要性も学ぶことができるのです。

【ゲームで学べること(得られる効果)】


情報カードの一部になりますが、
「生産部の井伊と技術部になった人は同じ大学の出身者である」という情報があったとしましょう。
※カードの情報は同じではありません。

このカードから言えることは何でしょうか? それは、『井伊=技術部にはなっていない』ということです。
上記の情報カードは、「So What?(だから何?)」という視点を学ぶキッカケになります。

また同じような例ですが、
「山田さんは高校時代は野球部で、今も草野球をやっているらしい。」という情報カードと
「RSB(右サイドバック)になった人は、サッカーだけでなく、野球も趣味で行っているそうです。」という情報カードがあったとしましょう。
※カードの情報は同じではありません。

「山田さん=RSB(右サイドバック)」という結論が導き出せるのです。これは演繹法で考えて導き出せる答えです。

このようにコミュニケーションゲームを活用することで、情報整理ロジカルシンキングの学びにつなげられるのです。


今回は、仕事の生産性を高めるための仕事術である「情報整理術」の3つのポイントとロジカルシンキングが学べるビジネスゲームをご紹介してまいりました。

情報整理やロジカルシンキングの研修は講義中心の時間が多くなりがちです。 受講生の中には小難しく感じてしまい、消極的になってしまう可能性があります。

ロジカルシンキングを楽しく学ぶためにもこういったビジネスゲームを取り入れると、 研修の入口としては良い準備になるのではないでしょうか?ぜひ参考にしてみてください。


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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