新入社員の「定番お悩みランキング」! 新入社員サポートに役立つフォローアップ方法の解説ガイド その2

新入社員の「定番お悩みランキング」! 新入社員サポートに役立つフォローアップ方法の解説ガイド その2

新入社員の「定番お悩みランキング」! 新入社員サポートに役立つフォローアップ方法の解説ガイド その2

今回は、前回に引き続き、新入社員の「お悩みランキング」をテーマにコラムを書いていきますが、今回は新入社員が抱える悩みとそのフォローアップにつながる施策をご紹介していきたいと思います。

少し多くなってしまったので、今回は定番のお悩みで上位にあがる「職場の人間関係」、「仕事のミスやプレッシャー」、「残業や業務量の調整」についてご紹介していきます。

新入社員のお悩みランキング


1位 職場の人間関係
2位 仕事のミスやプレッシャー
3位 残業や業務量の調整
4位 業務内容が難しいと感じる
5位 社会人としてのマナーやルールへの不安

お悩みを解決する解決案やフォロー方法についてのご紹介

ランキング第1位:職場の人間関係の悩み


新入社員が最も多く挙げる悩みが「職場の人間関係」です。特に、上司や同僚との関係をどう築くべきか分からない、コミュニケーションの取り方が難しいという声が多く聞かれます。
お悩み解決方法
新入社員が職場でスムーズにコミュニケーションをとるには、まず基本的なアプローチを身につける必要があります。

1. 定期的な報告を行う
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は、ビジネスコミュニケーションの基本です。新入社員の多くは「何を報告すればいいのか分からない」と戸惑いますが、重要なのは簡潔かつ具体的に伝えることです。

• 具体例
 「A案件の進捗状況ですが、現時点で50%まで完了しています。次のステップとしてBのタスクを進める予定ですが、優先順位について確認いただけますか?」と、 進捗と質問をセットで伝えると、上司も的確に対応しやすくなります。

2. 相手に関心を持つ
同僚や上司と話す際、自分から積極的に声をかけることが大切です。特に、共通の話題を見つけることで距離を縮めることができます。

• 具体例
 同僚がコーヒーをよく飲むなら「おすすめのコーヒーショップはありますか?」と尋ねてみる。上司の趣味がランニングであれば、「週末はどのくらい走るんですか?」と話を広げるきっかけを作る。

3. フィードバックをもらう機会を増やす
上司や先輩にアドバイスを求めることは、コミュニケーションのチャンスです。ミスや課題を共有することで、信頼関係も深まります。

• 具体例
 「この資料の内容について改善点があれば教えていただけますか?」と聞くことで、自分の成長にもつながります。

苦手な人との関係を改善する3つのステップ


しかし、職場には相性の合わない人も必ずいます。しかし、関係性を改善することで、仕事がスムーズに進む場合も多いです。

ステップ1: 相手の立場を理解する
苦手な人の行動や言動の背景には、その人なりの理由があることが多いです。

• 具体例
 いつも細かいことに口を出してくる先輩について、「自分の経験上、後輩がミスをして怒られるのを避けたい」という思いがある可能性を考える。そうすると、その指摘も「善意のアドバイス」として受け取れるかもしれません。

ステップ2: 冷静なタイミングで話し合う
感情が高ぶった場面ではなく、落ち着いた時間に話すことで、建設的なコミュニケーションが可能になります。

• 具体例
 「いつも指摘をいただいてありがたいのですが、もう少し具体例をいただけるとより助かります」といった形でフィードバックを伝える。

ステップ3: 共通の目標を設定する
苦手な人とも、同じチームの一員として働く以上、共通の目標を持つことで関係を前向きに変えることができます。

• 具体例
 「このプロジェクトを成功させるためにお互いの意見をまとめましょう」という形で、協力を促します。

職場の人間関係の悩みは、新入社員が直面する最も大きな課題の一つです。しかし、基本的なコミュニケーションスキルや誠実な態度を身につけることで、多くの問題を解決できるはずです。

ランキング第2位:仕事のミスやプレッシャーに関する不安


新入社員の多くが直面するもう一つの大きな課題は、「仕事でのミス」や「プレッシャー」にどう対応するかです。仕事の経験が浅い段階では、ミスを恐れるあまり委縮してしまったり、過度なプレッシャーを感じたりすることがあります。ここででは、ミスを減らすための工夫や、プレッシャーとの向き合い方を具体例とともに解説します。

仕事でミスを減らすための心構え
新入社員の中には「ミスをしてはいけない」というプレッシャーで、逆にミスを重ねてしまうケースがあります。重要なのは、ミスを恐れるのではなく、ミスから学ぶ姿勢を持つことです。

1. タスクを明確にする
業務の指示を受けた際に曖昧な点があると、誤解からミスが生まれます。指示内容が不明瞭な場合は、積極的に確認する習慣をつけましょう。

• 具体例
 「この資料を急ぎで準備しておいて」と上司に言われた場合、「具体的にどのデータを含めるべきでしょうか?」「提出期限はいつですか?」と質問してタスクの範囲を明確にすることが大切です。

2. チェックリストを活用する
新入社員にとって、多くの情報やタスクを同時に管理するのは難しいことがあります。そこで、チェックリストを活用すると、作業漏れを防ぎやすくなります。

• 具体例
 メールを送信する際、「件名が適切か」「誤字脱字がないか」「添付ファイルが正しいか」の3点をチェックリスト化することで、送信後のミスを防ぐことができます。

3. ミスを記録して振り返る
ミスを繰り返さないためには、失敗の原因を分析し、次回の改善点を明確にすることが重要です。

• 具体例
 「会議資料に誤った数値を記載してしまった」というミスがあれば、次回は提出前に同僚や先輩に確認してもらうプロセスを追加する。

プレッシャーを感じた時のリフレッシュ法


プレッシャーに押しつぶされそうになったときには、心と体をリフレッシュさせる方法を取り入れることで、集中力を取り戻すことができます。

1. 物理的に環境を変える
同じ場所で作業を続けていると、気分が煮詰まりやすくなります。休憩時間や気分転換のタイミングで環境を変えることが効果的です。

• 具体例
「オフィス内の会議室やカフェに移動して、静かな環境で作業する」「昼休みに近くの公園を散歩する」といった簡単な行動でリフレッシュできます。

2. 簡単なストレッチや深呼吸をする
緊張やストレスで硬くなった体をほぐすことで、リラックス効果を得られます。 デスクワークの合間に、「肩を回す」「深呼吸を3回行う」「首を軽くストレッチする」といった動きを取り入れることで、リフレッシュできるようになるでしょう。

3. 趣味やリラクゼーションの時間を持つ
業務以外の時間で自分の好きなことに集中することで、心のバランスを保つことができます。「仕事が終わったらお気に入りの小説を読む」「週末は趣味の料理に没頭する」といった楽しみを持つことで、ストレスが軽減されます。

メンターや相談相手を見つける重要性


新入社員が一人で抱え込みがちな悩みや問題を解決するためには、信頼できるメンターや相談相手を見つけることが非常に重要です。

1. 会社内で信頼できる先輩を探す 先輩社員は、過去に同じような悩みを経験している可能性が高く、適切なアドバイスをくれる存在です。

• 具体例 「初めてのプレゼンが心配です」と先輩に相談すると、「自分も最初は緊張したけど、こうやって乗り越えたよ」といった具体的な経験談を聞けるかもしれません。

2. 人事や上司にも相談を持ち掛ける
人事部や上司は、社員が業務で困難を感じたときのサポート役でもあります。気軽に相談できる環境が整っている場合、積極的に利用しましょう。

• 具体例
業務量が多すぎて対応が難しい場合、「現状を整理したいのでアドバイスをいただけますか?」と相談することで、適切な対応策を提案してもらえる可能性があります。

3. 社外のリソースを活用する
社内で相談しにくい場合、社外の友人や専門機関に相談することも有効です。

• 具体例
「仕事に悩んだときに、学生時代の友人と話して気分が楽になった」や、「外部のカウンセリングサービスを利用してみた」といった事例が参考になります。

ミスとプレッシャーを乗り越える力を育てる
新入社員にとって、ミスやプレッシャーは避けられない試練ですが、それを乗り越えることで成長することができます。大切なのは、ミスを学びの機会と捉え、プレッシャーに対処する具体的な方法を知ることです。この章で紹介した対処法を実践することで、どんな困難にも冷静に対応できる力を身につけることができるでしょう。

次章では、ランキング第3位「残業や業務量の調整について」を掘り下げて解説します。

ランキング第3位:残業や業務量の調整について


新入社員が仕事に慣れていく中で、業務量の調整が課題となる場面は少なくありません。特に、「上司からの急な追加タスクが入る」「仕事の優先順位が分からない」などの状況に直面することが多いでしょう。ここでは、業務を効率的に進める方法や残業を防ぐタイムマネジメント術を具体例とともに解説します。

タイムマネジメントのコツ
新入社員にとって、時間管理は最初の難関です。時間を効率よく使うためには、自分の作業の流れを把握し、計画的に進めることが鍵となります。

1. 優先順位をつける
「重要・緊急マトリクス」を活用して、業務を4つのカテゴリに分類することで、効率的にタスクを処理できます。

• 具体例
上司から「来週のプレゼン資料を作成してほしい」と指示される一方で、「今日中にメール対応が必要」と依頼された場合、プレゼン資料は「重要だが緊急ではない」、メール対応は「重要かつ緊急」に分類します。このように整理することで、取り組むべき順番が明確になります。

2. 時間をブロックして作業する
1日のスケジュールを細かく分けて計画する「タイムブロッキング」は、集中力を維持する効果があります。

• 具体例
「10:00~10:30はメール返信」「10:30~12:00は資料作成」など、具体的な時間を設定することで、無駄な時間を減らせます。Google CalendarやOutlookなどのツールを活用すると便利です。

3. タスクを細分化する
大きなタスクは小さく分けて取り組むことで、効率が上がり、進捗も把握しやすくなります。

• 具体例 「会議資料を作成する」というタスクを、「必要なデータを収集する」「グラフを作成する」「スライドを整える」といった細かな工程に分解します。これにより、どの作業がどれくらい進んでいるのかが明確になります。

効率的に仕事を進めるタスク管理術
タスク管理は「量を減らす」ことではなく、「進め方を工夫する」ことで効率を高めることが可能です。

1. ツールを活用する
デジタルツールを使ってタスクを一元管理することで、進捗を可視化しやすくなります。

• 具体例
AsanaやTrelloなどのプロジェクト管理ツールを使い、タスクをカード形式で整理。進行状況を「未着手」「進行中」「完了」といったステータスで管理することで、仕事がスムーズに進みます。

2. 毎日5分間の振り返りを行う
業務終了後にその日のタスクを振り返る時間を確保し、翌日の計画に活かすことが重要です。

• 具体例
「今日終わらなかったタスクを洗い出し、明日の優先順位を設定する」といった習慣をつけることで、次の日のスタートダッシュがスムーズになります。

3. 「5分ルール」を活用する
タスクが5分以内で完了するものであれば、その場で即座に処理する習慣を持つと、未完了のタスクが積み重なることを防げます。

• 具体例:
 上司から「この書類を確認しておいて」と頼まれた場合、時間がかからないようであれば、他のタスクの合間にその場で処理します。

上司に適切に相談するタイミングとコツ


業務量が多すぎる場合、無理をせずに上司へ相談することも重要です。相談の仕方一つで、上司の受け取り方や対応が大きく変わります。

1. 問題点を明確にして相談する
「忙しいです」「大変です」と漠然とした相談ではなく、具体的な課題を伝えることで、上司は解決策を提案しやすくなります。

• 具体例
「A案件のタスクが増えているため、B案件の進捗が遅れそうです。このまま進めると締め切りに間に合わない可能性があります。どちらを優先すべきかアドバイスをいただけますか?」と相談することで、的確な指示をもらえます。

2. 解決策の提案を添える
上司に相談する際、自分なりの解決策を考えたうえで提案すると、ポジティブな印象を与えることができます。

• 具体例
「A案件についてですが、サポートをお願いできる方がいれば効率が上がると思います。○○さんに相談してみてもよろしいでしょうか?」といった具体的な提案を添えることで、上司の負担も軽減されます。

3. 相談のタイミングを見極める
上司が忙しいタイミングで相談するのは避け、落ち着いて話せる時間を選ぶことが重要です。

• 具体例
「明日の午前中に時間をいただきたいのですが、スケジュールに空きはありますか?」と事前にアポイントを取ることで、余裕を持って相談できます。

業務量の調整を成功させるポイント


新入社員が業務量を適切に管理できるようになると、仕事の効率や質が向上するだけでなく、残業を減らすことにもつながります。また、上司や同僚との信頼関係も深まり、より働きやすい環境を築くことができるでしょう。

優先順位マトリックス 時間管理マトリックス

さて、今回のコラムでは、ランキング第3位の「残業や業務量の調整について」をご紹介してまいりました。
次回のコラムでは、ランキング第4位「業務内容が難しいと感じること」について、具体的な対処法を紹介します。新入社員がどのようにして未知の業務を乗り越えていけるのかを解説します。


お悩みランキングは、単なる傾向分析にとどまらず、未来の働き方や組織運営の方向性を示すコンパスと言えるでしょう。 本日はここまでとして、次のコラムでお悩みランキングベスト5をご紹介していきたい音もいます。

【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間100登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

ビジネスゲーム検索

  • 階層

    選択してください
  • 目的/業界

    選択してください
  • 人数

    選択してください
  • 時間

    選択してください