新卒の受入れとして、大半の企業が新人研修を行います。
その新人研修が社内の研修か、社外の研修かは置いておいて、研修の最後に人事の方が締めのメッセージを送る事は多いはずです。
今回は、その新人研修時に新入社員へのメッセージの題材として、使える名言をご紹介していきたいと思います。
なぜ名言からの引用をおすすめするのか??
そもそも、締めのメッセージを作成する際になぜ名言を引用することをおすすめするのか? その理由としては、名言であれば、万人が知っている可能性があり、イメージがしやすいからです。また人によっては、誰それの有名な言葉ということで、響きやすいからです。
名言というのは、誰もが知っている著名な人、認知度のある人が良いことを言うから名言になるのでしょう。
この「誰が言った言葉なのか」がとても重要です。
例えば、こんなのだったらどうでしょう?
「私の高校の友人がこの前こんなことを言っていたんです。
『人生って、マラソンみたいなもんだよね。短距離走ではないから、ずっとダッシュしっぱなしはできない。
ゆっくりとでも良いから歩き続けることが大切なんだよね』」
良い言葉ですが、知らない人が良いことを言っても、「何言ってんだよ笑。」となってしまうかもしれません。もしくは人によっては、ただの戯言に聞こえます。
しかし、尊敬できる人、著名で有名な人であれば、「確かに~」と思ってもらえるのではないでしょうか。
改めてになりますが、名言を引用・活用するのは、そういった理由からおすすめなのです。
メッセージの題材にしやすそうな名言をご紹介
それでは、題材にしやすそうな名言をご紹介していきたいと思います。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア(キング牧師)
「もし飛べないなら走ればいい。走れないのなら歩けばいい。歩けないのであれば、這っていけばいい。何があっても前に進み続けなければならなのです」
テイラー・スウィフト(歌手)
「もしも誰かがあなたを傷付けてきたら、川のような量の涙を流したって良い。大切なのは、そこに橋をかけて乗り越えることよ」
ランス・アームストロング(元自転車ロードレース選手)
「痛みは一時的なもの。1分や1時間、1日で治まるかもしれないし、ひょっとすると1年続くかもしれない。しかしそれは絶対にいつか消えてなくなり、ほかの何かと入れ替わるだろう」
アルバート・アインシュタイン(科学者)
「人生は自転車に乗ることに似ています。バランスを保つためには、動き続けなくてはならないのです」
チャールズ・ダーウィン(科学者)
「生き残るのは、最も強い種でも、最も賢い種でもなく、環境の変化に最も敏感に対応できる種なのです」
ウィンストン・チャーチル(イギリス元首相)
「改善は変化であり、完璧は、頻繁な変化から生まれます」
ジャック・マー(アリババ社の創業者)
「チャンスは常に人々の不満の中にある。」
藤田田(日本マクドナルドの初代会長)
「身を粉にするな、頭を粉にせよ。最悪のあとには必ず最善がある。いかなる苦境にも屈しない強さを身につけていれば、おのずと道は開ける。」
小林一三(阪神電鉄や宝塚歌劇団、阪急百貨店、東宝などを始めとする現阪急阪神東宝グループの創始者
「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。」
斎藤一人(化粧品、健康食品を販売する銀座まるかんの創業者)
「私はプロですからこんなことは当たり前です。」と言えるようになるとたいがいの事は怖くありません。」
孫正義(ソフトバンクグループ社長)
「挑戦しないということが、もっと大きなリスクになるかもしれない。」
ジェフ・ベゾス( Amazonの共同創設者、取締役会長)
「失敗しても後悔しない。後悔するとしたら、挑戦しなかった時だろう。」
ピート・キャッシュモア(新興デジタルメディア企業マッシャブル(Mashable)の最高経営責任者(CEO))
「本当の競争相手は自分自身。他の人がどうするかはコントロールできないからね。」
鈴木敏文(セブン-イレブン・ジャパン設立)
「消費者は安い価格を求めているのではない。価格以上の価値を求めているのだ。」
トマス・ジョン・ワトソン(IBMの創業者)
「考える前に飛べ。ビジネスはゲーム。遊び方を知っていたら、世界最高のゲームである。」
トーマス・エジソン(アメリカ合衆国の発明家、起業家)
「失敗したことなどないさ。10000通りのやり方が上手くいかないということを確認したんだ。」
三木谷浩史(楽天グループ社長)
「ビジネスで成功するかどうかのカギは、結局のところ、仕事を人生最大の遊びにできるかどうかだ。」
ビル・ゲイツ(マイクロソフトの共同創業者兼元会長)
「あなたの顧客の中で、一番不満を持っている客こそ、あなたにとって一番の学習源なのだ。」
徳川家康
「人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし
急ぐべからず不自由を、常と思えば不足なし」
川村則行 (医師、医学博士)
「『助けて』と言える人、そう言える相手がいる人は、それだけで十分強いのである。」
野村正樹(作家)
「凡人は不満を嘆き、賢人は不満に学び、達人は不満を活かす、そして偉人は不満をも楽しむ」
アンドリュー・カーネギー(アメリカの実業家)
「チャンスに出会わない人間は一人もいない。それをチャンスにできなかっただけである」
参考出典①:https://business-textbooks.com/wordofwisdom100/
参考出典②:https://www.eis.t.u-tokyo.ac.jp/~tomohiro/favoritewords.html
名言をどういう風に活用して、メッセージを作成するのか
上記の名言のうちから、3つほどパターンを作成して活用事例を検討してみたいと思います。
①過去の偉人の名言を引用し、メッセージを送るパターン
失敗したことなどないさ。10000通りのやり方が上手くいかないということを確認したんだ。
トーマス・エジソン/アメリカ合衆国の発明家、起業家。
このエジソンの言葉を知らない人はまずいないのではないかというぐらい、有名な言葉ですよね?
知っている人が多い名言ほど、大半の受講生がイメージしやすくなりますので、何を言わんとしているかがわかりやすくなると思います。
メッセージとしては、下記のようなイメージでしょうか?
「社会人になったみなさんはこれからたくさんの失敗をしていくと思います。でも、そのことを恐れないでください。失敗を繰り返す事で成長していけるのです。 アメリカの有名な発明家だったトーマス・エジソンの言葉を思い出してみてください。
失敗したことなどないさ。10000通りのやり方が上手くいかないということを確認したんだ。
という言葉があります。失敗したときに多くの人が諦めてしまいます。失敗しちゃったな。うまくいかなったな。結局、できないのなら、早めにあきらめよう。と思ってしまう訳です。でも成果を出す、成功をさせるにはそこであきらめてはいけません。行動してみて、うまくいかなったら、うまくいかない原因を見つけられたと思って、その原因を取り除いていこうとしていく必要があるのです。
ここで重要なのが「失敗=ダメ」ではなく、「失敗=改善すべき点(取り除くべき原因)」と捉えることです。 そう思えれば、失敗もポジティブに捉えられるのではないでしょうか?失敗を恐れ過ぎてしまうと、失敗が恐くて行動できなくなってしまいます。それでは、成果を出せる人間になれません。ぜひこのエジソンの言葉を忘れずにドンドン行動していきましょう」
②著名な経営者の名言を引用し、メッセージを送るパターン
「挑戦しないということが、もっと大きなリスクになるかもしれない。」
孫正義(ソフトバンクグループ社長)
「失敗しても後悔しない。後悔するとしたら、挑戦しなかった時だろう。」
ジェフ・ベゾス( Amazonの共同創設者、取締役会長)
ソフトバンクの孫さんやAmazon共同創業者のジェフ・ベゾスさんのこの言葉を絡めて、新入社員にどんなメッセージを送りますか?
「入社当初はまだまだわからないことも多いと思いますが、この言葉を思い出して、一歩踏み出していってもらいたいです。挑戦できる環境があるのに挑戦しないのは本当にもったいないことです。それでは何のためにこの環境を選んだのかわかりませんよね?挑戦するということは、行動するということです。
成果を出すためには行動しなければいけません。行動しない限りは成果はでない。つまり、挑戦しなければ成果は出ないのです。
そう考えると、孫さんがおっしゃる通り、挑戦しないことで成果が出ない、そういったリスクが発生してしまうのです。
みなさんにはぜひ一歩踏み出して、挑戦して、後悔しないような社会人生活を送っていきましょう。」などでしょうか?
③新人研修の学習目標と連動した名言からメッセージを送るパターン
ビル・ゲイツは言わずも知れたMicrosoftの創業者です。そんなビル・ゲイツの言葉で顧客視点、相手目線で考えることの大切さを示したような言葉があります。
あなたの顧客の中で、一番不満を持っている客こそ、あなたにとって一番の学習源なのだ。
ビル・ゲイツ(マイクロソフトの共同創業者兼元会長)
これを活用するとしたら、「学生と社会人の違い」や「社会人としての責務」といった新人研修で活用しやすいのではないでしょうか。
それではどのようなものが作成できるか考えると、
以下のようなメッセージが作成できると思います。
●社会人としての責務の研修テーマ後にビル・ゲイツの言葉を引用しメッセージの作成
「今日は社会人としての責務や社会人としてのプロ視点について、学んでいきました。
みなさんはどのようなことに気付け、現場に行ったら、やってみようと思いましたか?
社会人として、ビジネスパーソンとして、みなさんはお客様の期待することに応えることがこれから求められていきます。
お客様目線に立って、何に困っているのか?何を解決していきたいのか?をしっかり考えていく必要があるわけです。
そして、そのお困り事を解決することが仕事なのですが、お客様の中には私たちに対して、不満を感じている方も少なからずいると思います。 その不満の声に耳を傾けて、改善していかなければ成長は見えてきません。
Microsoftの創業者であるビル・ゲイツもこのように言っています。
あなたの顧客の中で、一番不満を持っている客こそ、あなたにとって一番の学習源なのだ。
お客様の中で、不満を持っている人は商品やサービスの改善を求めている訳ですが、その声に耳を傾けることで、足りない点に気付くことができ、成長できるのです。まさに学習源ですね。
お客様のお声に耳を傾けて、日々改善につなげていき、成長していきましょう」 などでしょうか?
それぞれ3パターンの作成方法を考察してみましたが、
いかがでしたでしょうか?
いろいろなパターンを活用して、メッセージを考えてみてください。
今回は、新人研修時に新入社員へのメッセージの題材として、使える名言をご紹介してまいりました。
最後の締めのメッセージを送る際に、突拍子もないことを言ってしまわないように、こういう言葉を送りたいというのをあらかじめ考えて、伝えたいメッセージを準備をしておくのもスマートに進行ができるのでオススメです。
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。