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PDCAサイクルを学ぶことでビジネスやプロジェクト管理のみならず、様々な分野や日常生活においても役に立ちます。
1. 継続的改善につながる
PDCAはプロセスやシステムの継続的な改善を促し、効率と効果を徐々に向上させることができます。
2. 問題解決能力の向上
PDCAサイクルは問題を特定し、解決策を考案し、その効果を評価し、必要に応じて調整するという体系的なアプローチを提供します。
3. 目標達成につながる
PDCAサイクルは目標設定から達成までのプロセスを明確にし、進捗を定期的にチェックすることで、目標達成をより確実にします。
4.チームワークの向上
チームでPDCAサイクルを実施することで、コミュニケーションの向上、協力、共有の理解を促進します。
PDCAサイクルには、こういった効果があるのです。ビジネスのみならず、個人の日常生活や学習、自己改善のプロセスにも応用できる強力なツールと言えるでしょう。
PDCAサイクルを学ぶといってもフレームワーク自体を覚えることに意味はありません。なぜPDCAを回す方が成果が上がるのか?、目標達成に近づけるのか?を体験できた方が腹落ち感が変わってきます。実際にPDCAサイクルを回してもらうのが大切ということですね。 そのようなときに役立つのがビジネスゲームです。
今回はPDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲームをご紹介していきます。
PDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲーム5選
①鉄塔ゲーム
②ペーパータワー
③業務カイゼンゲーム(工場編)
④マシュマロチャレンジ
⑤ボール回しゲーム
①鉄塔ゲーム
鉄塔ゲームとは、チームごとに分かれ、お客様から依頼された『鉄塔』をおもちゃのブロックを使用し、作り上げるゲームです。 順位を決めるポイントは、お客様のニーズを満たしているか?それを踏まえ、当初、計画を立てたスケジュール・コスト・品質で、きちんと作り上げたかどうかを競い合い、優勝を決めます。
1.4~5人で、1つの会社を作ってもらいます
2.まずは、お客様からの情報をもとに見積書と設計書および施工計画書の作成を行います
3.次に、お客様へ見積書と設計書、施工計画書を踏まえて、プレゼンテーションを行います
4.最後におもちゃのブロックを使い、設計書通りに施工を行います
5.事前の計画(見積書、設計書、施工計画書)と実際の施工(鉄塔建設)と差異が少ないことがポイントです
6.ゲームは2~3期を繰り返し行い、最終的なポイントが高いチームが優勝です。
ゲーム後は、チームで動く上でのポイントやリフレクションタイム(内省)を設け、どうすれば次回以降、結果を改善できるか?を話し合います。また、プロジェクトマネジメントの基本である5つのプロセス「立ち上げ、計画、遂行、コントロール、終結」について講義を行い、ゲームと照らし合わせて振り返りをしていきます。プロジェクトマネジメントでは、次回どう改善を行うかが重要なポイントになりますが、それを体験、理解してもらえるのです。
https://business-games.jp/projectmanagement_game/
②G-PDCA@ペーパータワー
もともとペーパータワーとは、20~30枚の用紙を使い、制限時間内で、できるだけ高いタワー(塔)を建てるゲームです。
G-PDCA@ペーパータワーは、チームビルディング要素のあるペーパータワーに目標設定スキルと改善PDCAの要素を加えたゲームです。
1.合計3回ゲームを行います。
2.1回目の作戦タイムで、他チームに勝つための目標設定を行います。
3.2回目では、1回目で行ったゲームの振り返りと改善、調整を行い、 さらに細かく目標設定を行います。高さだけでなく、使用する紙の枚数や工数などもあらかじめ決め、目標を立ていきます。 そして実際に立ててみて、結果はどうだったかを振り返り、改善していくという流れで行います。
4.これを3回分、行います。
ペーパータワーでは、目標設定をするかしないかで大きく成果が変わることを理解してもらい、目標設定の重要性を腹落ち感を持って与えられますし、2回、3回と繰り返すことでPDCAサイクルを回し改善することの重要性を理解してもらいやすいです。またゲームでは、参加者同士の絆が深まり、チームビルディングにつながります。
③業務カイゼンゲーム(工場編)
業務カイゼンゲームとは、各チームが製造業の会社となり、商品(折り紙)を製造し、 利益合計を競うゲームで、業務改善(PDCA)の要素を加えたゲームです。 チームで、お客様の求める商品を製造し、品質・納期・コストを意識しながら、利益の合計(利益剰余金)を競い合っていただきます。
1.1チーム4~5人で複数チームを作ります
2.ルール説明を行い、各手順(作戦タイム、仕入れ、販売(検品)、原価計算・・・)ごとに、進行フローの説明をします
3.作戦タイムを設け、作戦タイムでは、設定された複数の商品の型を見ながら、 商品製造にかかる方法や時間、コストの計算を行いながら、作戦を立てます。
4.ゲームの流れは、仕入れ→製造→販売および検品を行い、販売した売上金額と原価計算、利益を記入します。1期目から3期目までの経営を行います。
5.業務改善PDCAの振り返りを行います
ゲームでは、作戦タイムで立てた目標と計画に対して、どうだったのか?を振り返り、検証(Check)を行い、うまくいった点、うまくいかなかった点を洗い出し、うまくいかなかった点をチーム内で、原因分析します。 そして、Act(改善)となる対策を打ち立て、実践していき、業務改善のPDCAを回す体験をゲームで行っていきます。チームで成果を出すために必要な改善思考をより理解できるような内容になっています。
https://business-games.jp/kaizengame_factory/
④マシュマロチャレンジ
マシュマロチャレンジとは、パスタの乾麺、テープ、ひも、マシュマロを使って、できるだけ高い自立可能なタワーを建てるというゲームです。最も高いタワーを建てたチームが勝ちとなります。
このゲームは、チーム全員で協力しなければ勝つことはできません。積極的にコミュニケーションを取り、アイデアを出し合い、チーム内で上手く役割分担ができるかどうかといった点が、勝敗を左右します。また、ゲームを複数回繰り返すことで、PDCAサイクルを実感できます。
1.備品の配布・ルール説明
まずは、各チームに備品を配布し、ルールを説明します。基本的なルールは、以下のとおりです。
≪ルール≫
(1)タワーの上にマシュマロを置くこと(パスタに刺してもOK)
(2)テープでの足場の固定はNG
(3)パスター、ひも、テープの切り貼りはOK
(4)マシュマロを切るのはNG
(5)計測中もタワーが立っていなければならない
2.ゲームの実施
1ゲームは作戦タイムを含めて18分間です。チーム全員でアイデアを出し合い、試行錯誤しながらタワーを建てていきます。作戦に時間をかけるチームもあれば、トライ&エラーを繰り返しながら安定する形を見つけていくチームもあるでしょう。
3.計測・結果発表
ゲームの18分間が終了したら、タワーを計測します。
当然、計測中もタワーは立ったまま・マシュマロは乗ったままでなくてはなりません。
4.振り返り
5.2~4を繰り返し
マシュマロチャレンジを2~3回繰り返し行っていくと、多くのチームが、回数を重ねるごとにタワーが高くなっていくはずです。短時間のうちに振り返りを行い、改善の流れを繰り返すことで、PDCAサイクルの重要性を学ぶことができるでしょう。
⑤ボール回しゲーム
ボール回しゲームとは他チームよりも速くボールを1周させることを競うゲームです。1チーム10名(前後)になり、円(サークル)を作って準備します。 ボールを渡すのは、全員右手、左手の順に触ってもらい、タイムを競うゲームです。
タイム測定は、2回行い、1回目と2回目の間に「最も早いタイムは○秒です」と目標タイムを提示し、目標タイムに近づけるためには、 どうすればできるかを話し合ってもらいます。
1.ルール説明・質疑応答
2.作戦タイム(1回目)
3.1回目の本番タイム(計測)
4.タイム発表
5.2~3回、繰り返し行う
6.振り返り・解説
ボール回しゲームは、単純なルールのため、簡単そうに思えると思いますが、 ボール回しゲームを2回目、3回目と行うことで、全員が同じ目標(方向性)に向けて、話し合いが生まれ、タイムを縮めようとして、ルールを見直そうといった意見がでてきます。1回目は、なんとなく他のチームに勝ちたいという気持ちだけですが、2回目は目標タイムが提示されるので、目標タイムに近づけようと1回目の改善意識が生まれ、PDCAの重要性を理解してもらえます。
今回は、PDCAサイクルを学ぶのに役立つビジネスゲーム5選をご紹介いたしました。
PDCAサイクルを理論で学ぶのは確かに有効ですが、実際に体験を通じて学んだ方がより腹落ち感があり、理解度が高まります。一度はビジネスゲームを使ってPDCAサイクルの研修を取り入れてはいかがでしょうか?ぜひ参考にしてみてください。
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。