社内研修をご担当されている人事の方や教育担当者の方が悩まれる1つのポイントとして、研修のワークがマンネリ化してしまうことだと思います。
・グループワーク時のテーマが毎回一緒になってしまう
・グループワークがなかなか盛り上がらない
など、グループワークの手法に悩まれる方も多いのではないかと思います。
そこで今回は、グループワークに役立ちそうなアニマル・シンキングという考え方とワークの仕方についてご紹介していきたいと思います。
アニマル・シンキング®は、ユダヤ人コンサルタントのベラ・ブライヘルとサリー・バルエルらが考えたイスラエル発祥の発想法&課題解決手法とされております。
※アニマル・シンキングについては、下記の書籍を参考にしてみてください。
アニマル・シンキング ベラ・ブライヘル (著), サリー・バルエル(著)
(日本では、ジョイ・アンド・バリュー株式会社さんとG-ソリューション株式会社さんらが研修運営をされているようです。)
アニマル・シンキングでは、その名も通り、アニマル=動物を題材にした思考法といえます。
動物になぞらえた「比喩(メタファー)」を発想のヒントに使っており、
年齢、階級、職種問わず、誰でも楽しみながらアイディアを引き出せるように作られているようです。
アニマル・シンキングは53匹の「アニマル・カード」を使い、問題解決や業務改善のための難しいテーマを難しく考え込まず、楽しみながら話し合えるのがこのカードの良いところです。
カードの中身をご紹介すると、74枚のカード(53種類の動物カード、11種類の計算機、10種類の発想のカテゴリカードから構成されています。
カードの動物の使い方をご紹介するとこのようなイメージです。
例えば、ライオンであれば、「他力を使いこなす」という視点です。ライオンはオスとメスでは役割が違いますが、
オスライオンは実は、狩りをしません。メスライオンに狩りをさせるらしいのです。
そのようなイメージで、他力を使ってみて、誰かの協力を得れば解決できるのか?などを考えてみるのです。
ほかにも コウモリの場合は、「逆さになって考えてみる」です。アニマル・シンキングではその言葉だけではなく、むしろ「コウモリのイメージ」から自由に発想することを促していくのです。
出展:事業構想 PROJECT DESIGN ONLINE「動物になりきり、固定観念を打破 桑畑英紀(イマージェンス代表取締役)」
グループワークで使用する場合の事例
例えば、マネジメント研修などのグループワークで使用する場合では、
こんな方法ができるかと思います。
テーマ:「部下指導をする時間が足りない!部下指導の時間を取るためには?」
というお題があったとしましょう。
②1枚のカードで、どれぐらいの時間、話をするのかを決める
③出たカードの内容に沿って、話をする(引いたカードが「キリン」だった)
キリンのカードは「比率を変える!」なので、何の比率を変えてみるのかを話し合う。
・・・「部下指導の時間が足りないのであれば、他の時間を減らしてみよう。」
・・・「部下指導の時間はそもそも1時間取らないといけないものなの?1回あたり15分にして、
4回に分けてみてはどうだろうか?」
④時間が来たら、次のカードを引き、また話し合う。
このような形で、自由な発想でアイデア出しをドンドンしていきましょう。業務に関係することだとアイデアが出づらいですが、「動物の●●の視点で考えて、話し合ってみましょう」というと意見も出やすくなるはずです。
アニマル・シンキングを社内研修で活用される場合は、アニマル・カードなども販売されていますので、ぜひ活用してみてください。
アニマル・シンキング®:https://animalthinking.com/
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。