内定者フォローの一環で、みなさんの会社はどのようなフォローをされていますか?
いろいろな取り組み方法があると思いますが、
今回は、当社が新卒採用コンサルで採用のお手伝いをしている会社様の内定者交流会で実施したインバスケットのボードゲームについてご紹介していきます。
目次
そもそもインバスケットとは
インスバスケットのボードゲームって何?
簡単なルール説明
やってみた感想
そもそもインバスケットとは
インバスケットとは、まだ決裁がされていない書類が入った「未処理箱」を意味し、限られた時間の中で、未処理案件をどう処理をしていくのかを考え、処理方法を実行していくワーク、トレーニングです。
以下、Wikipediaから抜粋
インバスケットのルーツは、1950年代にアメリカ空軍の教育機関で、訓練の結果測定のために開発されたものだと言われている。 その後、一流企業などで管理者、リーダーの教育ツールとして活用されるようになる。近年では、官公庁や中小企業でも、教育・研修ツールとしても使われている。
実施方式としては、条件・環境設定と案件が書かれた書類が受験者に渡され、受験者が制限時間内に案件処理を行う(処理の内容を回答用紙に書く)というものがほとんどである。自由回答式が主流であり、絶対的な正解がないというのもインバスケットの特徴である。
絶対的な正解がなく、問題によって様々な要素を測定できる。また、繰り返すことで総合的なスキルアップが図れる等の理由から、有効かつ幅広い可能性を持ったトレーニングツールとして、各方面で活用されている。
インバスケットは、管理職へ昇格するための昇格試験に使われることが多いですが、ここ10年、インバスケットに関連する書籍も増え、管理職にまだなっていない中堅、若手、新人にも、このVUCA(予測不能な状態)の時代を生き抜くために必要なトレーニングとして注目されています。
インバスケットボードゲームって何?
インバスケットのボードゲームは、株式会社インバスケット研究所が販売しているボードゲームです。
使用する対象層やシーンは、
就活生、内定者、新卒社員、若手社員
→新卒採用時のグループワークや内定者研修、新卒研修のワークの一部に使えると思います。
インバスケット研究所さんによる開発の背景をご紹介
これまでのインバスケットは管理職向けに作成されたものが多く、振り返りをする際には、若手社員の目線で考えると難しい内容となっていました。 しかし、この若手向け教育ツールは、従来のインバスケットとは異なり採点方法や振り返り方法を見直し、若手社員に徹底的にこだわったツールにしました。
基本的にルールを覚えれば、誰でもすぐに参加でき、コミュニケーションを図りながらその人の特性を把握することが可能なゲームです。また、自身で採点しその場で結果が分かり、上長や先輩からのフィードバックを受けるのではなく、同世代が集まるグループ内で振り返りができるのも大きな特徴だそうです。
簡単なルールや実施イメージ
このボードゲームの進め方は、基本的にはすごろくと同じです。1つのボードで、5〜6人まで参加できます。 ゲームの進行時間は止まるマス目のお題や参加者の回答する時間によって変わりますが、だいたい60分から90分です。振り返りの時間をかんがみると、2時間前後でちょうど良いかもしれません。
インバスケットのボードゲームでは、参加者と競いながら、すごろくと同じくゴールを目指すだけではなく、イベントマスで出題されるインバスケットクイズを回答していきます。
例えば、クイズにはこのようなお題が書かれています。
※あくまでも例です
「上司から飲み会の幹事を頼まれました。あなたならどういった選択をしますか?」
1つの質問に3つの回答が用意されていて、そのうち1つを選択し、回答するという流れです。
クイズに回答することで、コインと特性(タイプ)カードをもらうことができます。
取得した特性カードの種類によって、参加者の特性(タイプ)を知ることができます。また、難しいフィードバックはなく、8つのタイプで振り分けて、仕事や行動の特徴やクセに気づきを得ることができ、簡単に振り返ることができます。
8つのタイプは下記になります
①問題発見力 そもそもなんでだろう
②問題分析力 判断するために情報が欲しい
③創造力 アイデアの引き出しが豊富
④意思決定力 まず決めることから物事は始まる
⑤洞察力 この2つは関連がありそうだ
⑥計画組織力 仕事を割り振ってスムーズに進める
⑦当事者意識 その仕事、自分がやります
⑧ヒューマンスキル 忙しいのは自分だけじゃない
やってみての感想
インバスケットボードゲームをやってみての感想としては、内定者たちで盛り上がれて、当初の目標である同期とのコミュケーションが取れて辞退防止の一手を打つというのは、クリアできてよかったというところです。
1日拘束させることは難しいため、2時間程度で交流を図りたいと考えていました。 すごろくと要領が同じため、ルール説明から開始までが時間が掛からずに実施でき、短時間で行えるというのも魅力だと思います。 またボードのマス目によっては、全員参加型のクイズもあるので、他者との交流を図りながら進められる点が内定者交流の目的とマッチしやすいゲームだと感じました。
人事の方々もゲームをしている様子を見て、採用活動の選考中や現場見学会でも把握できなかった内定者の人となりや性格を知ることができて、良かったとおっしゃっていました。
また、せっかくなので、参加してくれた内定者の声をご紹介します。
・クイズのお題、質問が実際にありそうな内容だったので、考えるのが面白かった
・瞬時に答えを選ばないといけないので、自分の考えるクセが理解できたように感じます
・他の人が自分とは違うカードを選択していたり、ときには同じカードを選択したりしているのを見て、性格や考え方が一緒なのかなぁと同期の人柄を測ることができ、振り返りの時間で、コミュニケーションが取れたのは同期と仲良くなれるきっかけになってよかったです
ゲーム好きなメンバーも多く、ボードゲームを通して、お互いのことをさらに知り合う良い時間になったようでした。まだまだ内定者研修や内定者のつなぎ止めにフォローアップしていきたいところだと思いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
このインバスケットのボードゲームは、当社でも取り扱っておりますが、当社の場合は、講師(ファシリテーター)の派遣スタイルで実施をしております。 株式会社インバスケット研究所さんから購入もできますし、今年からレンタルで貸し出しもされているようなので、もしご興味ありましたら、ぜひチェックしてみてください。
ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃
研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。