リーダーシップはリーダーだけのもの??組織にいたら、意識しておきたい5つのリーダーシップ

リーダーシップはリーダーだけのもの??組織にいたら、意識しておきたい5つのリーダーシップ

リーダーシップはリーダーだけのもの??組織にいたら、意識しておきたい5つのリーダーシップ

リーダーシップ_リーダ

 

みなさんは、リーダーシップと聞くと、どんなイメージがありますか?


・社長がトップダウンで指示するときに発揮するもの
・リーダーたちが発揮するもの
・キャプテン翼みたいなイメージ

などなど。

リーダーシップと聞くと、「役割」や「ポジション」をイメージされる方も多いようです。

しかし、実はリーダーシップの意味は、リーダーの意味とは明確な違いがあるのです。

リーダーの意味


リーダーとは、目標や方向性に向かう道筋を示し、組織を一体化させて統率する任務を遂行する「役割」のことを一般的には指します。 掲げたビジョンの目標を達成するためにメンバー個人の役割を明確にして、メンバーが主体的に動き、かつモチベーションを高めるように働きかけることもリーダーに求められます。リーダーの仕事を先頭に立って率先して取り組み、周囲の模範となることで、メンバーにリーダーとして認めてもらえるようになるのです。

リーダーシップの意味


リーダーが組織を統率し、機能させる「役割」ですが、リーダーシップは、役割があるないに関わらず、目標達成するための統率力や周囲を巻き込み、引っ張っていく力のことを差します。

リーダーとは、役割そのものを指し、リーダーシップは、リーダーとしての機能を果たすための能力というとわかりやすいかもしれません。 リーダーシップは、役職やポジションに就いている人物だけに必要な能力ではなく、役職、立場に関係なく、一人ひとりが身に付けるべき能力です。 リーダーシップを発揮することで、周りに良い影響を与えるだけでなく、自分ひとりでは達成できない目標でもチームでその目標を達成することもできる可能性があるのです。

リーダーを4つのタイプに分類する「PM理論」という考え方があります。 PM理論とは、1966年に心理学者の三隅二不二氏らが提唱した理論で、リーダーとリーダーシップは「P機能」と「M機能」の2軸で構成されているという考え方のことです。

目標設定や計画立案、メンバーへの指示などにより目標を達成する能力(P)と、メンバー間の人間関係を良好に保ち、集団のまとまりを維持する能力(M)の2つの能力の大小によって、4つのリーダーシップタイプ(PM型、Pm型、pM型、pm型)を提示し、PとMが共に高い状態(PM型)のリーダーシップが望ましい、とした理論です。

リーダーシップ_PM理論

PM型になっていくためにはどうすれば良いのか?
今回は、PM型になるべくリーダーとして意識しておきたい5つのリーダーシップについて、ご紹介していきます。

リーダーとして意識しておきたい5つのポイント

①グループからチームに進化させる意識

既存の部署や課であれば、すでにチームになっていると思いますが、新しいプロジェクトを発足したときや新しい取り組みを社内横断的に人を集めて行う場合は、まだチームになれていないケースがほとんどです。

よくチームビルディングの講話では、グループとチームの違いについて語られることがありますが、リーダーはチーム作りがとても大切な仕事になります。

グループとチームの違いは、
グループは、「単に複数の人が集まっている状態」です。
チームは、「全員が1つの目的や目標を達成するという意思のもとに集まった・集められた人の集団」です。

目的や目標があるかどうかが、グループとチームの違いです。
リーダーは、グループからチームに進化させ、成果を出すべくチーム一丸となって動いていくようにチームを作っていく必要があるのです。

リーダーは、メンバーそれぞれの能力やスキルを把握し、全体が同じ方向、目標に向かって、 持っている能力やスキルを最大限発揮できるように環境を整えていくことも大切になっていきます。

リーダーシップ_チーム

②リーダーに必要な5つの要素(結果、権威、権力、信用、信頼)

リーダーに必要な要素として、5つの要素があるとされています。

まず、1つ目が権力です。
権力とは、地位や立場に伴う力です。部下たちに指示や命令を出して、部下たちがきちんとその指示に応えてようとする裏には、 上司の権力がきちんと機能しているからです。

次の 2つ目が権威とされています。
権威とは、メンバーが認めて、従わなければならないと思わせられる能力や人間性です。 やはり上司はこの人に付いていきたい!と思わせられるかどうかも大切です。

そして、3つ目が結果です。
結果は、つまり実績です。権力があっても、実績が伴わないリーダーには、人はついていく気持ちや信頼する気持ちが薄れてしまいます。 もちろん、リーダーなので、個人数字だけではありません。リーダーはチームの責任者なので、チームとしての結果が重要視されます。 個人の数字ばかり追って、メンバーの結果はどうでもいいというスタンスだった場合、そんなリーダーにはついていこうとは思えないと思います。

そして、4つ目は、信用です。 信用とは「1. 確かなものと信じて受け入れること。2. それまでの行為・業績などから、信頼できると判断すること。また、世間が与える、そのような評価」のことをいいます。 信用とは、過去の実績から信じることです。実績があるからこそ、部下に「この上司は、できる人だ!」と思ってもらえるのです。

最後の5つ目が、信頼です。
信頼は、信用と似た言葉ですが、少し違います。
信頼とは「信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち」のことをいいます。 信頼はその人を評価するにあたり、その人自身の人柄や考え方、立ち振る舞いなどに重きを置いた評価で、 「この人の言うことなら」と部下が安心して付いていけるというう人格的案要素なのです。

この要素は生まれ持って備わる素質ではないので、後天的に身に付けるものです。
リーダーになった人やリーダーを目指している方にはこの5つの要素を意識して行動してみましょう。

リーダーシップ_5つの要素

③支えたい、助けたいと思わせられる人間性がある

何でもデキるスーパーマンみたいな人、多才な人でなければ、 理想のリーダーになることはできないのか?というと、 そういうわけではありません。

リーダーは、チームで目標に向かって動き、最高の結果を出す人ですから、 そのためには、部下の力を素直に借りることも大切な力なのです。

歴史上の人物でいうと、劉邦と項羽という二人のエピソードがあります。

劉邦と項羽は、秦の時代の将で、劉邦は漢を築いた人です。

劉邦は、武将としては、才がなかったとされています。 しかし、人望に厚く、人から信頼され、愛されていました。

逆に、項羽は、将としての才には長けていましたが、 他人の言うことには耳を貸さず、自分の力のみで動いていました。

最終的に天下を取ったのは、劉邦でした。
軍師の張良や、将軍の韓信など多くの人たちが 劉邦に天下を取らせたいと思い、その才能を異端なく発揮したのです。

部下に助けられる、支えたいと思わせる能力も、リーダーとしてのポイントです。

部下に「自分たちがいなくては」「このリーダーを支えたい」と思わせられたら、 メンバーが積極的に動いてくれる強い主体性を持ってくれるのです。

④率先垂範となる意識

リーダーは、率先垂範、つまり、見本となる意識が大切です。例えば、あいさつ一つ取っても、そうです。 あいさつは部下からやるのが当たり前ですか? 掃除は部下がやるのが当たり前ですか?

これは良くも悪くも、日本の部活動精神が強く残っていらからかもしれませんね。中高生の頃、あいさつや掃除は後輩からやるのが当たり前だったかもしれません。その名残りで、どうしても後輩からやるのが当たり前だろうと思いがちなんですが、それはもう頭から捨てさった方がいいです。

部下やメンバーのあいさつに元気さがないのは、リーダーが元気のないあいさつをしているからかもしれません。リーダーが元気なあいさつを率先していれば、自ずとそれがチームや部署の雰囲気になり、周りも元気よくあいさつしようとするはずです。

リーダーは、自分から行動するという主体的な姿勢とメンバーの見本となる率先垂範の姿勢が大切なのです。

⑤ロールモデルを見つけて、真似てみる

リーダーになったものの理想とするリーダー像が思い浮かばなかったり、まずは何をしたらいいか?わからなったりするときもあると思います。

そんなときは、ロールモデル(お手本)を見つけましょう。 それは身近にいる社内のリーダーでもいいですし、著名な経営者でも、歴史上の人物でも構いません。

例えば、アップル創業者の故スティーブ・ジョブズ氏、パナソニック創業者の故松下幸之助氏、京セラの稲盛和夫氏、トヨタ自動車の豊田章男氏、歴史上の人物で言えば、戦国時代の織田信長、徳川家康、幕末の坂本龍馬、西郷隆盛など。

本屋さんに行けば、いろいろなリーダーの書籍が並んでいます。その中から、みなさんがこんなリーダーになれたら、良いなぁと思うリーダーを選び、そのリーダーたちの言動や思考から、こんな状況だったら、どう考えるのかを学んで、真似てみるのも1つの手です。


今回は、PM型になるべくリーダーとして意識しておきたい5つのリーダーシップについて、ご紹介していきました。

また、今回の5つのポイントは、新将命氏著『図解面白いほど役に立つ 人を動かすリーダー力』の本を参考にさせていただき、ご紹介しました。 リーダーに必要な力をこの5つのポイント以外にもご紹介されておりますので、ぜひ参考にしてみてください。


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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