人事異動が多い季節におすすめ!チームビルディング系のゲームを実施する上での5つのポイントをご紹介

人事異動が多い季節におすすめ!チームビルディング系のゲームを実施する上での5つのポイントをご紹介

人事異動が多い季節におすすめ!チームビルディング系のゲームを実施する上での5つのポイントをご紹介

毎年、4月、10月は人事異動や転勤で自部署に新しいメンバーがやってくる季節だと言われています。

新しいメンバーが来たら、嬉しい反面、少し不安な部分も出てくるのではないでしょうか?

・どんな性格をしてるんだろうか?
・どんな価値観を持ってる人なんだろうか?
・どんな仕事の進め方をする人なんだろうか?
・新部署のやり方にすんなり馴染めそうか?

など、新しいメンバーの仕事観が始めはなかなか把握しきれないため、不安に感じるところもあるたら思います。

そのようなときにオススメしたいのがチームビルディング系のビジネスゲームです。
そこで、今回はチームビルディング系のビジネスゲームがオススメな理由と実施する上での5つのポイントをご紹介したいと思います。

チームビルディング系のビジネスゲームがオススメな理由


チームビルディングにビジネスゲームがオススメな理由は、組織形成論のタックマンモデルをもとに進められ、理論的に体験、学びに変えてもらうことが可能だからです。 組織形成、チーム形成では、このタックマンモデルというものが有名です。

タックマンモデルでは、チーム形成にいたる段階を5つの段階に分けています。

形成期


まず、チームは、「形成期」でスタートされます。
この段階はお互いの関係性を築く段階です。チーム結成時いうと、まだ相互理解が深まっていない時期です。

混乱期


次の段階が「混乱期」ですが、少しずつ理解していった後に発生し得るのが「混乱期」です。 メンバー同士の意見は対立し、すれ違いが生まれます。それは人それぞれ、考え方、価値観が違うため、感情がぶつかり合うのです。

例えば、人事異動後に上司が変わるという例でいうと、このようなイメージです。
「前任のA課長の仕事の進め方・考え方はこうだったのに、後任のB課長は違う、、、前の方が理解していたのに。。。」

この混乱期には度合いがあると思っています。度合いとは深刻度と言いかえても良いかもしれません。深刻度が高いチームの混乱期はこの段階で一気に離職者が増加したり、揉め事が絶えなかったりします。深刻度が低いチームはそこまで混乱せずに話し合いの結果、考え方や感情の整理がつき、チームとしての方向性が見えてくるものです。

この「混乱期」を経ないと次の「統一期」には進みづらいです。 混乱期では、根気強く対話や議論を続けることが大切です。理解されないから「もうやーめた」と、あきらめてしまうと「統一期」へと進めません。

統一期


「統一期」はメンバー同士で価値観や考え方が理解できている状態です。 メンバー同士がお互いの考え方を受容し、関係性が安定していくことで役割分担なども明確化されていきます。 組織としてスムーズに仕事が進められる状態です。

機能期


「統一期」の後は、「機能期」です。「機能期」に入るとお互いの役割を支え合いながら、メンバー全員の能力が発揮されます。 チームに一体感が生まれ、目標に向かうことができるのです。1人ではできないこともチームで解決できるようになり、目標に対する成果がでてくるのです。

タックマンモデルの4段階がありましたが、チーム作りを進めていくにはコミュニケーションの量や質がとても重要です。 否定的な意見や批判的になるとコミュニケーションを取りづらくなります。新しいアイデアを受け入れる雰囲気も大切です。

チームビルディングをしていく際に、ワークショップやビジネスゲームを通してメンバーがお互いを知ったり、自由に意見を交換できる場を作る体験をしてもらったりすることが大切です。

↓チームビルディングについて紹介した記事はこちら↓

チームビルディング系のゲームの種類

●アクティビティ(頭も身体も動かす)型


フラフープリレー


ご紹介URL:https://business-games.jp/teambuildinggames/

フラフープリレーとは、グループ全員が手をつないで、円になり、手を離さずに、フラフープが1周回るまでの時間を計測するゲームです。ゲームを3~4回繰り返し、計測タイムを短くする方法を全員で話し合いながら、考え、短縮化を目指すゲームです。


ボール回しゲーム


ご紹介URL:https://business-games.jp/teambuildinggames/

ボール回しゲームは、1チーム10名(前後)になり、サークルを作って準備し、 全員右手、左手の順に触ってもらい、ボールを回すタイムを競い合うゲームです。 タイム測定は、2回行い、1回目と2回目の間に「最も早いタイムは○秒です」と目標タイムを提示し、目標タイムに近づけるためには、どうすればできるかを話し合ってもらいます。

ボール回しゲーム


G-PDCAペーパータワー


ご紹介URL:https://business-games.jp/paper_tower/

G-PDCAペーパータワーは、チームビルディング要素のあるペーパータワーにGoal:目標設定と改善PDCAの要素を加えたゲームです。 そもそもペーパータワーとは、20~30枚の用紙を使い、制限時間内で、できるだけ高いタワー(塔)を建てるゲームです。

【ゲームの概要】
合計3回ゲームを行います。1回目の作戦タイムで、他チームに勝つための目標設定を行います。2回目では、1回目で行ったゲームの振り返りと改善、調整を行い、 さらに細かく目標設定を行います。高さだけでなく、使用する紙の枚数や工数などもあらかじめ決め、目標を立ていきます。 そして実際に立ててみて、結果はどうだったかを振り返り、改善していくという流れで行います。これを3回まで行います。

●ディスカッション(議論)型


NASAゲーム


ご紹介URL:https://business-games.jp/teambuilding_nasa/

NASAゲームとは、研修や採用選考時のグループワークでチームビルディングの要素を学べるゲームです。 グループとチームは目的意識を持って、活動しているかどうかが大きな違いですが、ただのグループからチームに変化していく流れを体験することができます。

【ゲームの設定】
ゲームの設定では、参加者は宇宙飛行士となり、機械の故障から不時着してしまい、遭難してしまいました。 不時着時の衝撃で宇宙船はほとんど壊れ使用不能となりましたが、リストにある15アイテムは破損を免れて完全なまま残っていましたので、母船に無事たどりつくためにそれを使用して話し合うこととなりました。 15アイテムの中で必要なものから重要度の高い順に1位から15位までの順位をつけていき、専門家の回答結果との差異が少なくなるようにチームで話し合うゲームです。

NASAゲームでは、個人の意見とチームメンバーの意見をすり合わせながら、チームで同じ解答を選ばなければいけません。 いわゆるチームメンバーとの合意形成(コンセンサス)が必要がとなるゲームです。

砂漠からの脱出ゲーム


ご紹介URL:https://business-games.jp/teambuilding_sabaku/

砂漠からの脱出ゲームゲームとは、研修や採用選考時のグループワークでチームビルディングの要素を学べるゲームです。 グループとチームは目的意識を持って、活動しているかどうかが大きな違いですが、ただのグループからチームに変化していく流れを体験することができます。 砂漠からの脱出ゲームゲームでは、個人の意見とチームメンバーの意見をすり合わせながら、チームで同じ解答を選ばなければいけません。 いわゆるチームメンバーとの合意形成(コンセンサス)が必要がとなるゲームです。

【ゲームの設定】
ゲームの設定では、参加者の乗った小型飛行機が故障してしまい、砂漠に不時着し、砂漠で遭難してしまいました。 不時着時の衝撃で小型飛行機の中にあった荷物は炎上してしまい、ほとんど壊れ使用不能となりましたが、リストにある12アイテムは破損を免れて完全なまま残っていましたので生き残るためにそれを使用して話し合うこととなりました。 12アイテムの中で必要なものから重要度の高い順に1位から12位までの順位をつけていき、専門家の回答結果との差異が少なくなるようにチームで話し合うゲームです。

全員の解答を一致させる必要があるため、時には意見が対立することも想定されますが、それを多数決や個人の強制(一人の意見)ではなく、 しっかりと話し合って合意することの重要性を理解していただきます。

砂漠からの脱出ゲーム

野球のポジション当てゲーム


概要は下記になります。
 ゲーム参加者に、選手に関する情報カードを3~4枚配ります。カードには、「〇〇選手はサードと同じアパートに住んでいる」「キャッチャーとサードの選手には同級生の子供がいる」といった選手情報が記載されています。情報を論理的に組み合わせると結論づく構成になっており、参加者は口頭のみで手持ちのカードに記載された情報を共有します。全員で制限時間内に各選手のポジションを探り当てていくゲームです。

 

人事異動当てゲーム


ご紹介URL:https://business-games.jp/communicationgame_jinjiidou/

人事異動当てゲームは、チームメンバーと話し合って、1つの回答を導き出すことを目的とした協力系のコミュニケーションゲームです。各自に与えられた情報カードをチーム内で、口頭のみで情報を共有し、時間内に正解を導き出してもらいます。情報収集や情報整理術を駆使しながら、参加者同士でコミュニケーションを取り合い、人事異動先を発見していくのです。

サッカーのポジション当てゲーム


概要は下記になります。
 ゲーム参加者に、選手に関する情報カードを3~4枚配ります。カードには、「〇〇選手はCBではない」「MFの選手は3名が該当する」といった選手情報が記載されています。情報を論理的に組み合わせると結論づく構成になっており、参加者は口頭のみで手持ちのカードに記載された情報を共有します。全員で制限時間内に各選手のポジションを探り当てていくゲームです。

チームビルディング系のゲームを実施するときの5つのポイント

(1)ゲームの目的をしっかりと設定すること。


チームビルディングのゲームに限らず、ワークの目的を設定しないと学びの落としどころがブレてしまう可能性があります。
前述でご紹介したワークやゲームも学びのポイントがいくつかあります。

ペーパータワーでは、チームビルディングの解説もできますし、改善サイクル(PDCAサイクル)の解説もできます。 NASAゲームなどもチームビルディング系の学びにつながりますし、コンセンサスビルド(合意形成)の学びにも繋げられます。

目的をあらかじめ設定しておくことが大切です。

(2)用意するモノをすべて入手しておくこと。


使用する道具(ボード盤やカード、ペンなど)を当日までに用意しておくことが大切ですが、 使える状態かどうかを確認することも大切です。

万が一のことに備えて、常に余分に用意することを意識しましょう。

(3)グループ分けの設定をしておく


チームビルディングのためのゲームになりますので、当日のグループ分けを決めておく必要があります。

その際、普段コミュニケーションを取らないメンバー同士を同じグループに設定するのか、 普段よくコミュニケーションを取る同じ部署、同じ班のメンバー同士を1つのグループに設定するのか、 グループ分けも目的意識を持って決めていった方が良いでしょう。

(4)発生し得る問題点の予想と対策を練っておく


ゲーム中にどんな問題が発生する可能性があるのかを予想しておき、 問題の発生を防ぐ対策を練っておくとともに問題が発生した場合の対処策を練っておきましょう。

例えば、問題として予想される代表的な内容は以下のようなものです。

・参加したくないと思っている人がいて消極的


→なにかしから過去にワークや研修で不快な思いをしたのかもしれません。そういう方は受けたけないなぁと思われるかもしれませんね。

仮に過去に他者から否定的なことを言われたのが原因だとしましょう。

対策としては、ゲーム中は特定の人たちから攻撃されないように、批判をしない、否定をしないなどのルールを決めておくことです。ルールを全員に理解してもらい、受けたくない参加者の気持ちを少しでも和らげることが大切です。

(5)成果が出なかったとしても、チームで動くことの効果について考えてもらう


チームビルディング系のゲームを実施した際に起こり得るものとして、チームでの結果が芳しくないというものが想定されます。 ですが、チームでの結果が芳しくなかったとしても、チームで動くことの効果について考えてもらうことが大切です。

結果が思わしくなかったとき、講師の感情としては少し説明しづらいという想いが生じるかもしれません。 ゲームの結果とは正反対なこと(1人で動くよりもチームで動いた方が成果が上がること)を伝えなければいけないからです。

あるチームの結果が研修の目的とは異なる成果になってしまったとしても、他チームの成果に目を向けてやり、チームで動くことの効果をきちんと説明していきましょう。
結果とは違っても説明を恐れてはいけません。


今回はチームビルディング系のビジネスゲームがオススメな理由と実施する上での5つのポイントをご紹介してまいりました。
人事異動が増えてくる季節にお互いの価値観や仕事の進め方を知るためにも、チームビルディングのワークやゲームをやってみるのも一つの手かと思います。 ぜひ参考にしてみてください。


【執筆者情報】

ビジネスゲーム研究所 米澤徳晃

研修会社に入社後、研修営業、研修講師業に従事。その後、社会保険労務士法人で人事評価制度の構築やキャリアコンサルティング活動に従事。その後、独立。講師登壇は年間50登壇を超え、講師としてのモットーは、「仕事に情熱を持って、楽しめる人たちを増やし続けたい」という想いで、企業研修を行っている。

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